地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

関西大雨鉄2015夏 (1) 環状103系

2015-07-20 00:00:00 | 国鉄型車両


 去る金曜から土曜まで2日間続いた関西のJRW大混乱は、たまたま台風のせいで滅多にない大雨続きが近畿地方を襲い、各地で冠水が発生したためとはいえ、とくに深夜の新快速缶詰事件などなど、もう少々うまいオペレーションがなかったものかと思います。私鉄は人身事故などもあって多少遅れたものの、基本的には通常通り運行されていたわけですから……。阪神淡路大震災やアーバンネットワーク構築を機に、関西の鉄道利用はそれなりにJRWへと移転が進んでいたといわれるところですが、これを機に再び「突発的事態にも結構強い関西私鉄」というイメージが強まり、JRWと関西私鉄の角逐は新たな段階へと入って行くのかもしれませんが、まずは安全と安定のバランスがとれた関西鉄道文化が今後発展して行くことに期待したいと思います。



 そんな、ある意味で「歴史的」な一日となった先週金曜日、たまたま1~2ヶ月に一度の関西出張ついで鉄の機会が巡ってきまして、大雨の中ながら時間の許す範囲で大阪のいろいろな路線をぼちぼち撮ってみました。否、ぼちぼちどころではなく、光線の少なさと雨量はハンパなかったのですが……(-_-;)。それでも、雨中を走る列車を撮れば、それもそれで記録です (鬱笑)。というわけで、朝から関西入りしてムレムレに濡れながら夕方まで撮ったのち京都での用務に向かう……という無茶をするつもりは毛頭なかったものの、とりあえず午後1時に新大阪に着く「こだま」にてまったりとした後、大混乱を間近に控えた東海道線緩行電車に1駅のみ乗って、大雨ゆえ人が少ない大阪駅に着いたのでした。この時点で、既に東海道・山陽線のダイヤは崩壊が始まっており、緩行電車は辛うじて10~20分遅れで走っていたものの、「神戸方面へ向かう新快速や普通は現在高槻や京都あたり」というアナウンスに思わず「はぁぁ~?」。まずは辛うじて通常通り運行していた環状線に乗って、途中ちょこっと駅撮りしつつ新今宮に向かい、さらに南海なんばにて南海7000系旧塗装鉄コレをゲットすることにしました。
 とりあえず、森ノ宮のオレンジ103系の本数は既に減ったため、103系が来ることはあまり期待しておらず、201系でも久しぶりに撮ったろか……という程度の気分だったのですが、まずは西九条発車後に外回りの103系とすれ違い「何ぃぃ~!こんなことなら福島で降りとけば良かったよ……」とブツブツ (^^;)。とはいえ、過ぎたことは仕方ありませんので、大正にて内回りを待ち構えたところ……何とこっちも103来たぁぁっ♪ これはもう間違いなく、大雨の中わざわざ大阪で撮り鉄するというご褒美でしょう♪ しかもその後、鶴橋から京橋まで (笑) 何も考えずに乗ろうとしたところ、この編成がまたやって来まして、つかの間の103系乗車をエンジョイ♪♪ 何気に極めて濃厚な、超!短時間の大阪環状線鉄活動となったのでした。

国鉄京都初夏 (中) 関西急電色117系

2015-07-19 00:00:00 | 国鉄型車両


 先日アップした京都界隈の103系は、最早動く昭和遺産の域に達しており、非常に貴重な逸品となっていますが、それと並んで貴重な京都地区の至宝といえば、関西急電色の117系でしょうか?! 否、人によっては、117系と同時代のライバルである阪急6300系をピックアップし、117と6300の両者が京都で残り続けていることの偶然を賛美するのかも知れません。……と申しますか、私も絶賛したいです。これ自体が昭和の鉄道博物館・動態保存そのものなのではないか……と。



 ただ、そんな関西急電色117系も、逢いたいと思って何時でも逢えるという存在ではないのかも知れません。京都117系の運用のうち一部は朝夕の草津線に回り、湖西線で運用される分は路線長の割には多くなく、日中運用はさらに限られるわけですが (2本程度?)、今回訪問時に駅撮りの暇つぶしがてらいろいろご教示下さった関西ヲタの方によりますと、最近新たに6連1本が急電色から抹茶色となり、地味に衝撃が走っているのだとか……。急電色も抹茶色のどちらも好きな私としては、抹茶色を酷評する関西の雰囲気にはツッコミを入れるのを避け、単に「まじっすか!」と相槌を打つのみでしたが (^^;)、伝統の急電色が完全に消えるというのは、これはこれで残念な話です。いずれ117系が全車丸ごと消えて行くことになるのでしょうが (2扉車であるため、113系よりもこちらを優先か?)、そのときまで急電色と抹茶色が半々ずつ程度で共存すると良いなぁ……と思っています (そして出来れば、撮ったことがない福知山色も復活するとなお良し ^_^;)。

南海7000系さよなら記念鉄コレ本日発売

2015-07-18 08:00:00 | 都市民鉄 (近畿以西)


長年南海本線の主力車両として活躍を続けて来た7000系は、とくに「ボロくてシブくてカッコ良い」電車を愛好する立場からみて垂涎の存在でしたが、ついに寄る年波には勝てず、南海創業130周年の節目となる今年、間も無く引退するはこびとなりました。しかし同時に、首都圏在住のヲタの視点からみますと、毎日潮風に晒される過酷な環境でよくぞ約半世紀も走った!という感嘆を禁じ得ず、今はただ長年の功績を讃えたい一心です。
そんな7000系の引退にあたり、南海は何と、冷房車新旧両塗装鉄コレ発売!という、強烈なヲッサンキラー爆弾を放って来ました……。しかもマイクロから2000系が発売されるというタイミングでもあり、何たる南海模型ダイナマイト祭り状態……。先月の緑旧塗装発売は、遠来の多忙な人間にとっては4連を買いそびれるという残念な結果に終わりましたが (まさか南海の鉄コレが発売直後に売り切れるとは……)、本日の新塗装発売は、たまたま前日に京都出張という幸運に恵まれ、海の日連休初日も予定が空いていることから、勇躍堺での即売ヲタ祭りに参加してみることにしました。



まずは前日、まだ残りがある緑旧塗装2連をゲットするため、なんば駅のサービスセンターへ。無事ゲット出来たのは良かったのですが、駅全体が何やら外国語で満たされ、「服務中心」と化していたのにはビビりました……。その後は近鉄や京阪で雨中の撮り鉄に勤しみつつ京都に向かい、とくに京阪新塗装車が雨煙を立てながら爆走する光景にシビれたのですが、その後京都に向かう途中、御殿山での人身事故で遅れたのには参りました。幸い、長時間停車を食らったのが淀でしたので、最小限のダメージで済みましたが……。まぁ、昨日の大雨によってJRWが超ゴタゴタになったのと比べればマシというものでしょう。京都で夜9時前に用務を終えたあとは、なんばから南海に乗って堺に泊まること、何時でも混んでいる京阪間のJRWを避けようと思ったのと、近鉄8000系にガンガン乗りたいのと……といった理由で、多少遠回りな近鉄・大和西大寺経由をチョイスしたのですが、これもまた昨晩のJRWダイヤ崩壊・立ち往生を考えれば、極めて適切な判断でありました♪
一晩明けて今朝……最大の問題は何時から並ぶのかということですが、まぁ少なくとも京急鉄コレのような早朝6時前の地獄絵図にはならないものと予想。しかし、旧塗装4連が即日蒸発したという故事に鑑みて、余り余裕ブッこいてダラダラと起床し、既に延びてしまった列の後のあとの方に並ぶということでは、折角堺に泊まっているという利点を活かすことにはなりません。そこで、列が急激に延び始めるものと推測される8時よりも前に並べば良かろうと思いまして、宿から即売会場に向かったところ、をを!読みはドンピシャ! 大体自分の前には60~70名程度で、しかも並び始めてしばらく経った8時過ぎには急激に列が延び始めまくり! 8時半現在、列の最後尾は駅前広場まで行っていると思われ、見えません……。
さてと、あと約1時間半。をいキモヲタ共!ちゃんと毎日風呂に入るかシャワー浴びるかせぇよ! (臭鬱……)

その後9時過ぎに屋内に入り、10時から発売開始。自分は勿論楽勝でゲットの予定ですが、これは相当長いな……。今日中に売り切れということも十分あり得るのかも知れません。祭りご参加の皆様お疲れ様です。

第六ジャカルタ炎鉄録 (29) 東葉高速1090F

2015-07-16 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 先日、『地球の歩き方』インドネシア編の最新版が発売されまして、これまで使ってきた版が2009年版という体たらくであった私としてもようやく新バージョンに切り換えるべくゲットしたのですが、バリ島偏重のインドネシア観光事情にあって何とかジャワ島を盛り上げたいというインドネシア側や日本側旅行業者の思惑もあるのでしょうか、ジャワ島の魅力アピールを表紙で明記しています。イヤほんと、ジャワ島はヒンドゥー中心のバリ島と比べ、酒やら何やらの制約は多いことは否めませんが、フツーに名所旧跡や棚田や美味いものもゴロゴロしているわけで、楽しまないのは勿体ないと思います。とゆーか、首都ジャカルタが観光地不毛の人口過密商業都市であるというのが、ジャワ島に観光客がイマイチ余り来ない最大の理由なのでは……。



 そんなジャワ島にあって、バリ島にはないのが鉄道。そこで、従来鉄道の旅について「バスと比べれば本数が少なく運賃も……ゴニョゴニョ」と余り積極的に利用を推奨していなかった誌面に、突如「ジャワ鉄道の旅」特集が挿入され、バンドゥン近郊の絶景撮り鉄スポットまで紹介されるという有様。「これ、情報提供は落花生。様かな……?」と思い、お名前を探したものの見つからず。しかし少なくとも、落花生。様の名著が、一定の刺激を『歩き方』関係者にも与えたのではないか?と想像するのは難くないでしょう。
 こんなことをつらつら考えているうちに、あっという間に次回のジャカルタ訪問が来月に迫りつつあるのですが、そんな中、ヒジョーに悪い夢を見てしまった……。次回訪問時は、早朝6時台にスカルノハッタを出発するJAL帰国便を使うと航空券が安く上がるため、これを利用することにしているのですが、ジャカルタで毎日電車や客レにうつつを抜かすあまり帰国日を忘れてしまい、当日起床したら既に飛行機はスカルノハッタを出発した後だったという……。ええ、本当に悪夢のような夢で、「正規運賃はいくらかかるんじゃぁぁ~!」とうなされて目覚め、嗚呼夢で良かった……と安堵。最近、ここまで「夢の中の話で良かった!」と思う夢を見たことは他にありません (→ケチ。笑)。
 というわけで、今回アップするのは東葉高速1090F。東葉高速社紋=ガルーダの紋章 (爆) を残しつつ、赤額縁になった編成ですが、それ以上に何か付け加えることはありません (^^;)。しかし、この編成も検査切れの後は果たしてどうなるのでしょうか……。
 いっぽう1080Fは昨年の訪問時全く動いていませんでしたが、この編成は社紋無しの赤枠顔ですし、その前には全くデザイン的に共感出来ない黒枠顔だったということで、個人的には割とどうでも良い編成 (^^;;)。しかし、同じく今後は永くないのかも知れません。

南東北鉄周遊2015 (8) 仙石線代行バス

2015-07-15 00:00:00 | 濃いぃ路線バス&車両


 周知の通り、仙石線は去る5月末に約4年2ヶ月半ぶりとなる全通を迎え、仙台~石巻間最速52分の仙石東北ラインが運行されるなど、宮城県二大都市間の往来は飛躍的に便利になっています (何のかのいって日中の列車は約1時間かかるわけですが、それでも三陸自動車道を経由するバスよりは速い)。しかし再全通までは、松島海岸~矢本間にて基本的に1時間間隔で代行バスが運行され、しかもこのバス自体が下道経由で時間を要し、さらに松島海岸と矢本でも乗り換えに十分な余裕を組み込んでいたため、非常に時間を要し……毎日利用の方は相当大変だったのではないかと予想します。ただ、以前震災後4ヶ月の三陸を列車とバス乗り継ぎで縦断したのと同じく、再全通の前に代行バスを利用し、お金を現地に落としつつ「こういうことがあった」ことを実地に知っておくのも悪い話ではないと思った次第です。



 そこで、乗換指定駅である松島海岸にて下車し(高城町での乗り換えは相当歩いて面倒臭く、かつ始発でバスの席が埋まって座れないという事態は困る)、まずは駅前に広がる公園に。……ここからの景色は全然大したことない……(苦笑。もっと石巻寄りに行くと、土産物屋や旅館なども集中する展望のよい場所がありますが、既に発車したバスの中から眺めるのみで後の祭り ^^;)。というわけで、すぐに駅前広場に戻り、やがて姿を現す代行バスを激写してみることにしました。
 すると……やって来たのは「みちのく観光バス」の、シックなボディカラーが印象的な日野セレガ! 普段は専ら貸切専用で、鉄道趣味とは何らの接点もない存在ですが、代行バスの札を掲げているだけでこうして撮ってしまうとは……何とも不思議な感覚です。
 当初午後3時過ぎに撮影した時点ではバスは一台でしたが、夕方の輸送需要に対応するためでしょうか、やがて同色のボディがもう1台現れ、次の電車で到着した客を2台のバスに適度に分散させたうえで出発と相成りました。途中すれ違った代行バス (別会社の白い車) と比べて全然大きく豪華な雰囲気で、ちょっとした当たりを引いた気分です。
 しかし、その後この代行バスから眺めた旧野蒜駅周辺などの風景は、まさに荒涼……というのみ。こういう光景をナマで見るのは初めてという甥っ子は、かなりショックのようで押し黙ってしまったのでした……。とはいえ叔父さんとしては、こういう地域もある日本という国を誰もが協力して支えていかなきゃいかん、ということを教えたかった次第です。