~あらすじ~
前作から2年、大学生活を送るサムは「キューブ」の破片に触れたことから、奇妙なサインが見えるようになる。それは、古代ピラミッドに秘められた、ある恐るべき暗号を示していた。
一方その頃、絶滅したはずの邪悪なトランスフォーマー・ディセプティコンの生き残りが、無数の仲間を率いて世界各地に侵入を始めるのだった。
~感想~
前作はシリーズの開始ということもあり設定の描写に多くの分量を割き、トランスフォーマーも少数に絞ったため、前半はとにかくだれてしょうがなかったが、今作では「前回あれだけ説明したからもういいよね?」と言わんばかりに、冒頭から問答無用でトランスフォーマー同士が肉弾戦をくり広げる展開で、非常にテンポが良い。
もちろん途中でバカ一家(でも主人公)のどうでもいいドタバタ喜劇が挟まれるのはマイケル・ベイクオリティだが、ベイは自分の長所も短所もよく把握しているようで、シーン一つ一つを切り取って見れば、ツッコミ所が無数にあるのだが、ツッコむ暇を与えないくらいに次々と激しいアクションシーンが、新たなツッコミ所と肩を並べてやってくるので、息つく暇も与えない。
漫画界には同様の作風(?)として、ゆでたまごという御大がいるが、ゆで曰く「先々までストーリーを考えず、その時にこうなったら一番面白い展開を描く」そうだが、マイケル・ベイこそはまさに映画界のゆでたまごである。
ラジー賞の作品部門を受賞したが、それもベイとしては本望だろう。
深い描写なんぞは他人に任せ、外見だけやたらとかっこいい、IQの低い映画をこれからもベイには撮っていって欲しいものだ。
評価:★★★★ 8