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ミステリ感想-『金貨の首飾りをした女』鮎川哲也

2010年03月19日 | ミステリ感想
~収録作品~
井上教授の殺人計画
扉を叩く
非常口
ブロンズの使者
北の女
金貨の首飾りをした女
夜を創る
夜の散歩者


~感想~
倒叙ものが大半で、一部は読者には解きようが無い、後出しジャンケンのような結末の作品もあるのが残念。
良質の作品を挙げれば、のちに三番館シリーズとして書き直された『ブロンズの使者』、中編並の分量の『北の女』、鬼貫警部が登場する『金貨の首飾りをした女』が秀逸。
あとは懸賞つきパズル小説として書かれたものもあり、倒叙ものばかりとはいえ、バラエティには富んでいる。
今となってはコレクターズアイテムに過ぎないが、読んで損はしない短編集であった。


10.3.8
評価:★★☆ 5
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