小金沢ライブラリー

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文春と本ミス2016についてなんやかや

2016年12月15日 | ミステリ界隈
文春
01.塩田武士 罪の声
02.米澤穂信 真実の10メートル手前
03.竹本健治 涙香迷宮
04.宮部みゆき 希望荘
05.市川憂人 ジェリーフィッシュは凍らない
06.原田マハ 暗幕のゲルニカ
07.芦沢央 許されようとは思いません
08.島田荘司 屋上の道化たち  ★★★ 6
09.雫井脩介 望み
10.井上真偽 聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた  ★★★★ 8


文春砲が芸能界を席巻した1年だったが、文春ランキングもそれに対抗したわけではあるまいがわりと尖ったラインナップに。
例年はこのミスのランキングをちょちょいと入れ替えただけの傾向だったが、1位はまさかのグリコ・森永事件。
話題になっているのは知っていたが、横山秀夫のアレの焼き直しだと思って完全にスルーしていた。というか指摘する声が少ないのだが案外読まれてないのか横山秀夫。
SF業界でも評価されているらしい「おやすみ人面瘡」が入らなかったのは意外かつ残念。


本ミス
01.井上真偽 聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた  ★★★★ 8
02.青崎有吾 図書館の殺人
03.市川憂人 ジェリーフィッシュは凍らない
04.竹本健治 涙香迷宮
05.白井智之 おやすみ人面瘡  ★★★★☆ 9
06.早坂吝 誰も僕を裁けない  ★★★★☆ 9
07.米澤穂信 真実の10メートル手前
08.島田荘司 屋上の道化たち  ★★★ 6
09.平石貴樹 松谷警部と向島の血
10.深水黎一郎 倒叙の四季  ★★☆ 5


一方の本ミスはまずまず納得の順位に。「アンデッドガール・マーダーファルス」が2作品とも入らないのは残念だが、票は「図書館の殺人」の方に集中してしまったのだろう。
デビュー作ながらこのミス・文春と揃って上位に入った3位はすでに購入済。また文春はともかく本ミスで「聖女の毒杯」が「おやすみ人面瘡」の上に来たのは本当に意外であった。
本格ミステリ大賞と合わせ地味に3年続けてランクインしている平石貴樹もいずれ読まなくてはなるまい。
そして苦言を呈したいのは文春でも8位に入った島田御大。あの程度の作品を上位に推すのは御大に失礼というもので、20位以内にすら入らなかったこのミスが正しかったと個人的には思っている。
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