~あらすじ~
理不尽な罪で前科付きとなった主人公は、地元の高校を退学となり、保護司の家に居候し東京の高校へ通うことに。
しかし前科付きの噂は瞬く間に広まり、さらに問題教師に目を付けられ再び退学の危機に陥る。
運命を逆転させるため、悪人の心の中の迷宮・パレスに潜入し、歪んだ欲望を具現化させたオタカラを奪い改心させろ!
~感想~
ペルソナ5をクリアしたので感想を。公式に○されたくないためネタバレ無し、P3P、P4、P4Gをそれぞれ2周以上しているので前作との比較多めで。
1.システム、ストーリー
ゲーム全体の構成はP3以来おなじみの学園生活+ダンジョン冒険。前2作でさんざんやったからいいよね? といった具合で学校行事はかなり少なめで、部活にすら入れないが、その分日常パートで行ける所が増え、学校外で築くコープ(前作までのコミュ)が多数。
コープは前作までは仲間以外はただ合成時の経験値を上げる効果しか無かったものの、今作では有用なスキルが得られ、日常パートや戦闘時の戦術自体を大きく変えるものもちらほらある。
冒険は恒例のランダム生成ダンジョンは脇に追いやられ、決まった構造のダンジョンを攻略していくが、いかにも怪盗らしい多彩な舞台で、難易度も的確。
物語は前2作とは異なり明確に正義の味方という立ち位置ではなく、ピカレスクと呼べるほどではないものの、人の心を操ることへの賛否両論が最後までつきまとうのも悪くない。
一連の事件の犯人も意外性があり、どんでん返しも決まっているが、かなり前半の方で気づいたら一発で物語全体の根幹に関わるある事実にたどり着いてしまう、いわゆる伏線の綱渡りがあり、残念ながらすれっからしのミステリファンには一目瞭然だった。
だが伏線に気づいてもそれで本当に合っているのか、終始疑いの目で見ながら進めるのも楽しく、また伏線が真相に直結するのは、それだけフェアプレイに徹していることの証左でもある。
普通に選択肢を進めるとバッドエンドになりがちなP4ほどの難易度はなく、誰でも普通にやればベストエンディングを迎えられるだろうが、本作最大のサプライズは終盤も終盤に明かされるある事実で、現実までも逆手に取った野心的なトリックに、今年読んだどんなミステリよりも驚かされた。
2.戦闘
ボタン一つで近接攻撃やペルソナ召喚等ほとんどの動作を行えるように改良され、まだまだ進化の余地があったと驚いた。
基本的に先制攻撃を行えるが、その1ターンで勝負を着けないと大ダメージを受けるか、酷ければ全滅させられるバランスも良好。ただボス戦はもう少し難しくても良かったし、状態異常のうち空腹などほとんど見なかったり、チュートリアルでしか人質を取られる機会が無かったのも残念で、いまいち練り込みが足りなかったか。
新要素のバトンタッチや戦闘中のメンバー入れ替えは戦術の幅を広げ、主人公一人に攻撃を任せれば良かった前2作との差別化が図られた。
中盤までSP回復手段がごく限られるため、省エネ戦法と次のセーブポイントまで行けるかどうかの駆け引きも楽しく、また難易度を上げSP回復装備を封印すれば、2周目の戦闘もなかなかの歯ごたえがあった。
3.映像、音楽
PS3とのコンパチということもあり、映像自体はそれほどでもないが、マシンパワーの全力を尽くしてスタイリッシュに仕上げてきたのは流石。
それほどではないと言ってもおなじみの悪魔が綺麗なグラフィックで動くのはやはり感動的だし、パラメーター画面を開き、項目を選択するたびに派手に動く背景も見もの。
戦闘音楽は人によっては邪魔に感じるかも知れないくらいのフルコーラスだが、個人的にはシリーズで一番好みで、オープニングやオタカラ奪取のテーマ(適当に命名)の歌も素晴らしい。
4.UI
戦闘はワンプッシュで各行動を行え、現在の目的やマップが常に画面内に表示され迷うことはない。
ロードは頻繁に入るが短時間で済み、鍛えられたおっさんゲーマーには問題ない。
画面内の情報はいかに見やすくわかりやすくするかに腐心しており、シリーズ5作目ながら新作を出すたびにユーザーフレンドリーになっているのは流石としか言いようがない。
5.キャラ
パッケージイラストすら見ないくらい情報断ちして進めたが、誰が仲間になるかは基本的に会った瞬間にわかる。
しかしこれまで多彩なキャラを出してきたが、それでもまだまだ新しい個性が次々と現れ、特に喜多川祐介のキャラはいちいちツボに入ったし、6人目の仲間のペルソナ覚醒イベントは、ペルソナ能力、対戦相手、覚醒の契機と全てが噛み合い、シリーズで最も好みだった。
またP4で番長の異名をほしいままにした主人公ほどの個性は無かったが、声や仕草や境遇その他がほぼルルーシュの主人公が、後半になるにつれ隠す気もないほどルルーシュになっていき、最後にはアレそっくりの物まで持ち出したのは笑った。
総じて個人的な好みを言えばP4に軍配が上がるものの、シリーズ5作目の名に恥じない良作である。
考察サイトを読む限り5完全版も出そうだし、P6(絶対Pと6が縦に連なったロゴがくるくる縦回転するに違いない)ではそろそろ学園の日常を離れても良いと思うが、いずれにしろ今後も欠かさず買うことは間違いない。
次は思い切って小学生にするか、1ターンを週単位にして月~金に仕事、週末に冒険の社会人の主人公達とかどうですかね。
評価:★★★★☆ 9
理不尽な罪で前科付きとなった主人公は、地元の高校を退学となり、保護司の家に居候し東京の高校へ通うことに。
しかし前科付きの噂は瞬く間に広まり、さらに問題教師に目を付けられ再び退学の危機に陥る。
運命を逆転させるため、悪人の心の中の迷宮・パレスに潜入し、歪んだ欲望を具現化させたオタカラを奪い改心させろ!
~感想~
ペルソナ5をクリアしたので感想を。公式に○されたくないためネタバレ無し、P3P、P4、P4Gをそれぞれ2周以上しているので前作との比較多めで。
1.システム、ストーリー
ゲーム全体の構成はP3以来おなじみの学園生活+ダンジョン冒険。前2作でさんざんやったからいいよね? といった具合で学校行事はかなり少なめで、部活にすら入れないが、その分日常パートで行ける所が増え、学校外で築くコープ(前作までのコミュ)が多数。
コープは前作までは仲間以外はただ合成時の経験値を上げる効果しか無かったものの、今作では有用なスキルが得られ、日常パートや戦闘時の戦術自体を大きく変えるものもちらほらある。
冒険は恒例のランダム生成ダンジョンは脇に追いやられ、決まった構造のダンジョンを攻略していくが、いかにも怪盗らしい多彩な舞台で、難易度も的確。
物語は前2作とは異なり明確に正義の味方という立ち位置ではなく、ピカレスクと呼べるほどではないものの、人の心を操ることへの賛否両論が最後までつきまとうのも悪くない。
一連の事件の犯人も意外性があり、どんでん返しも決まっているが、かなり前半の方で気づいたら一発で物語全体の根幹に関わるある事実にたどり着いてしまう、いわゆる伏線の綱渡りがあり、残念ながらすれっからしのミステリファンには一目瞭然だった。
だが伏線に気づいてもそれで本当に合っているのか、終始疑いの目で見ながら進めるのも楽しく、また伏線が真相に直結するのは、それだけフェアプレイに徹していることの証左でもある。
普通に選択肢を進めるとバッドエンドになりがちなP4ほどの難易度はなく、誰でも普通にやればベストエンディングを迎えられるだろうが、本作最大のサプライズは終盤も終盤に明かされるある事実で、現実までも逆手に取った野心的なトリックに、今年読んだどんなミステリよりも驚かされた。
2.戦闘
ボタン一つで近接攻撃やペルソナ召喚等ほとんどの動作を行えるように改良され、まだまだ進化の余地があったと驚いた。
基本的に先制攻撃を行えるが、その1ターンで勝負を着けないと大ダメージを受けるか、酷ければ全滅させられるバランスも良好。ただボス戦はもう少し難しくても良かったし、状態異常のうち空腹などほとんど見なかったり、チュートリアルでしか人質を取られる機会が無かったのも残念で、いまいち練り込みが足りなかったか。
新要素のバトンタッチや戦闘中のメンバー入れ替えは戦術の幅を広げ、主人公一人に攻撃を任せれば良かった前2作との差別化が図られた。
中盤までSP回復手段がごく限られるため、省エネ戦法と次のセーブポイントまで行けるかどうかの駆け引きも楽しく、また難易度を上げSP回復装備を封印すれば、2周目の戦闘もなかなかの歯ごたえがあった。
3.映像、音楽
PS3とのコンパチということもあり、映像自体はそれほどでもないが、マシンパワーの全力を尽くしてスタイリッシュに仕上げてきたのは流石。
それほどではないと言ってもおなじみの悪魔が綺麗なグラフィックで動くのはやはり感動的だし、パラメーター画面を開き、項目を選択するたびに派手に動く背景も見もの。
戦闘音楽は人によっては邪魔に感じるかも知れないくらいのフルコーラスだが、個人的にはシリーズで一番好みで、オープニングやオタカラ奪取のテーマ(適当に命名)の歌も素晴らしい。
4.UI
戦闘はワンプッシュで各行動を行え、現在の目的やマップが常に画面内に表示され迷うことはない。
ロードは頻繁に入るが短時間で済み、鍛えられたおっさんゲーマーには問題ない。
画面内の情報はいかに見やすくわかりやすくするかに腐心しており、シリーズ5作目ながら新作を出すたびにユーザーフレンドリーになっているのは流石としか言いようがない。
5.キャラ
パッケージイラストすら見ないくらい情報断ちして進めたが、誰が仲間になるかは基本的に会った瞬間にわかる。
しかしこれまで多彩なキャラを出してきたが、それでもまだまだ新しい個性が次々と現れ、特に喜多川祐介のキャラはいちいちツボに入ったし、6人目の仲間のペルソナ覚醒イベントは、ペルソナ能力、対戦相手、覚醒の契機と全てが噛み合い、シリーズで最も好みだった。
またP4で番長の異名をほしいままにした主人公ほどの個性は無かったが、声や仕草や境遇その他がほぼルルーシュの主人公が、後半になるにつれ隠す気もないほどルルーシュになっていき、最後にはアレそっくりの物まで持ち出したのは笑った。
総じて個人的な好みを言えばP4に軍配が上がるものの、シリーズ5作目の名に恥じない良作である。
考察サイトを読む限り5完全版も出そうだし、P6(絶対Pと6が縦に連なったロゴがくるくる縦回転するに違いない)ではそろそろ学園の日常を離れても良いと思うが、いずれにしろ今後も欠かさず買うことは間違いない。
次は思い切って小学生にするか、1ターンを週単位にして月~金に仕事、週末に冒険の社会人の主人公達とかどうですかね。
評価:★★★★☆ 9