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マンガ感想-『C.M.B. 森羅博物館の事件目録 12』加藤元浩

2020年03月09日 | マンガ感想
「封泥」★★☆ 5
~あらすじ~
古代バビロニアで交易に用いられた行政文書が盗難されるが、入っていた壺には封泥がされたまま。謎を解くため森羅を呼び寄せたのは、彼の3人の養父の一人レイ博士だった。

~感想~
森羅の養父の一人レイが初登場。森羅の変人ぶりの何割かは彼の影響だ。
読者には絶対解けないトリックだが、単純に封泥そのものが興味深い。

「老婆と猿」★★☆ 5
~あらすじ~
立樹の祖父の友人に頼まれ蔵の整理を手伝う森羅たち。だが屋敷の主の老婦人が急逝し、密室の中には彼女の飼っているマントヒヒだけがいた。

~感想~
某街の殺人オマージュというほどのことはない小ネタ。森羅が最後に手に入れた物が主眼である。

「張(チャン)の幽霊」★★★☆ 7
~あらすじ~
香港の占い師に羅盤を売って欲しいと粘る森羅。占い師の甥の刑事は、人気女優の張が3ヶ月前から幽霊が見えるようになり困っていると相談する。

~感想~
強気にも2回に渡り意外な解決をアピールしただけはある結末。アンフェアといえばアンフェアなんだけども。
それよりもこれまで何度も見せてきた、作者のホラーの素養が全開で素晴らしい。いっぺん純然たるホラーを描いて欲しい。
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