東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

ヘニスのふすま

2008-01-29 10:02:24 | 篤姫

槍衾(やりぶすま)という言葉がある。集団で槍を水平に構えて隙間なく壁をつくる戦法だ。防御、攻撃どちらの戦法だったか忘れた。

クレッチマーは天才というのは精神病質者が時代の律動に共鳴して発現するものだと言ったんじゃないかな。それともオイラが言ったのかな。ま、天才というものは秋になって豹が美しい毛に抜け替わるようなものだ。これを豹変という。「大人虎変、君子豹変」とは易経の言葉だったかな。大人虎変もおなじ意味である。

西郷が最高に輝いたのは幕末の日本を西郷カルト教の信徒のごとく、手足のごとくテロリストたちを操って時代を回転させたときだ。

今日は篤姫放映を記念して鹿児島観光である。桜島を見渡す日当たりの良い丘の上に西郷隆盛の墓がある。その異様な光景に吐き気を抑えられなかったのは、何年前のことだったか、忘却つかまつり早漏。

墓を巨大にして美々しく飾るのは田舎ものの通弊である。西郷の墓も巨大な美岩がそそり立っている。それはまだいい。

驚いたのは西郷の墓を囲んで隙間なく息苦しくなるほどの至近距離に巨岩の墓石が林立していたことである。おおくは西郷にしたがって西南戦争で死んだ連中のであろう。西郷は大根じゃない、巨根の持ち主であったという。一説には陰部の病気で膨れ上がっていただけという。とりまく墓石は西郷との近さをお互いに争っているように見える。

西郷の墓石は陽根が勃起するがごとく、怒張するがごとく天を突いている。周りにはオイラの西郷ドンに触らせてなるものかと西郷一派の連中が天に向かってふとかペニスのやりぶすまを築いているように見える。それとも西郷ドンが逃げようとしても逃がさんぞというつもりだろうか。

西郷は倫理家である。建設の時代にテロリストはいらない。ある種の蜂は仕事が終わると集団で火の中に飛び込んで自殺をするという。西南戦争では西郷が先頭にたって火の中に飛び込み、手足のように使ったテロリストを道連れにして一派一からげに問題を解決したように見える。西郷の西南戦争における言動を検討するとそのように思われるのである。合掌