東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

誅韓論ノ二

2014-09-10 22:09:51 | 国際・政治
三分の一くらい読んだかな。これは出版社の普通の新書のやっつけ仕事じゃないな。経験から言うとテーマに関係なく、著者のせいか、編集者の能力が低いのか新書は100冊買っても一冊のあたりもない。しかし、本書は違う。読みやすい上に内容が豊富である。内容が濃いと言っても読みやすい。

感想を書こうとすると、本のページ数より多くなるかもしれない。それくらい書評を書きたくなることが沢山ある本である。

著書の中で書かれているデータ、史実、外交史のすべてを確認する能力はないが、私が確認出来る事項に照らしてみても、概ね信用出来るのではないか。また、論理の建て方はいろいろな見解があるであろうが、無理の無い妥当な推論ではないかと思う。

在韓米軍は2015年に撤退することになっているそうだが、その後の東アジア情勢の予測分析は重要である。もっとも、韓国はまたアメリカに泣きついて撤退期限を延長してもらおうとするかもしれないが、最近の中国へのパククネの接近ぶりを見ているとさすがにアメリカもいい顔をしないだろう。2015年に半島から米軍が撤退する可能性は高いのではないか。

前回書いた様に韓国は悪質なゆすり屋、ストーカーであるとはかねがね考えていたところであるが、頭のおかしなストーカーはやがて殺人事件に発展するのが犯罪の常識である。

以前私は朝鮮半島をセメントで固めてしまったらどうかと書いた。凍土液を注入して凍土壁にしてもよい。これは極めて比喩的、文学的な表現であったが、本書では具体的な対策を詳述している。それが私の比喩的表現とは違って説得力がある。

韓国が中国にすり寄るならすり寄らしたらいい。すり寄るのを、むしろ日本が手助けすべきだというのだな。この辺の主張は冴えている。中国は中華思想だから中韓同盟が出来ても対等な条約にするはずがない。やがて韓国を地方の県か自治区にしてしまうだろうと見通す。そうすれば韓国は独立国ではないから外交権はなくなる。中国の外交もめちゃくちゃだが、韓国の気の触れた外交よりは扱いやすい。つまり的を絞りやすくなる。卓見だと思う。

半島が共産主義の防波堤になるからというのが、これまで韓国の滅茶苦茶忘恩ぶりを許容してきた日本の韓国エイジェント政治家たちの理屈だが、中ソが強大な共産圏だった時代は過ぎ去っている。現在ロシアと中国は牽制し合っているからロシアがこれ以上南下することを中国は看過しないだろう。

本書では日本が海に囲まれていることのメリットは現代でも大きいことも説明している。ミサイルや航空機で一またぎといっても日本を侵略する陸軍は海を渡れない。空軍、海軍の戦力は控えめに見積もっても拮抗しているらしい。それに米軍と連携すれば侵略は撃退できる。半島を緩衝地帯とする考えは古くなっているのかも知れない。その必要がなくなれば韓国は襤褸切れの様に放り出して、中国に与えても対したことは無い。

むしろ、韓国を中国にくれてやって、中国だけに交渉相手を絞った方がいい。道理の分かる相手ではないが利の計算は韓国と違って分かる相手だから多少はやりやすいだろう。

2015年が節目ですよ。



誅韓論

2014-09-10 09:25:11 | 国際・政治
面白い本をみつけた。*韓論という本は最近多い。大体新書のようだ。この間「誅韓論」という本を書店で目にした。買ってしまった。どうしてだろう。

大体この手の*韓論というのは買わない。わたしも同感な内容が多いのだろうが、大同小異であるからだろう。たまに書店の店頭では手に取って立ち読みをすることはあるのだが、買うまでには至らない。

この種の本で*の部分は悪、呆、恥、離、の系列が多い。誅の字を使ったタイトルは初めて見た。多分これが原因だろう。この語を用いたことで作者が伝統的かつ正統的な日本語の伝統に則った語用をしているのに好感をもったのかもしれない。

タイトルは明治初期の征韓論の征と同じ系列であり、能動的な内容に踏み込んだもので、単なる「呆れた蛮族」を紹介するに留まらないだろうと予測した。

目次や前書きを見るとわたしの予測は当たっているようだ。もうそろそろ、こういうものが出てきてもいい。

相変わらずの私の読書法で、いい加減にパラリと開いたページで目に飛び込んでくる単語で関心を捉えるところがあれば、前後数行を拾い読みしたわけである。まだ、数ページも読んでいないが、これまで印象は以下の通り。

% 韓国(人)はストーカーである。お呼びでもないのにまとわりついてくる執拗さはストーカー犯人と同じというのは的確な認識である。韓国人が日本人を嫌うのはかまわない。好悪の感情まで支配できない。まっとうな国(人間)なら嫌いな相手とは距離を置いてつき合わない。これがまっとうな人間、家庭のとる態度である。彼らのまとわりつき方、因縁のつけかたはヤクザのそれであり、ストーカーそのものである。

% まだ全部読んでいないからこの著者もおなじ考えかどうか知らないが、わたしはそれに付け加える。彼らは金太郎飴である。どこを切っても同じ意見だ。統制されているか、何が何でもそういう性質なのか。これは異常である。どの国にも色々な意見があるが、金太郎飴は意見を強制される独裁国家以外ではあり得ない。それが自然の状態である。

% 保守論陣といっても色々有る。アメリカのエイジェントみたいなのも多い。それは承知していたが、著者によると佐藤優はともかく桜井よしこもうさんくさいというのだな。

たしかに本書で引用されている桜井氏の発言が正確に引用されているなら著者のいうとおりだろう。今更ながらアメリカの幅広い裏工作に感心する。

もっとも同じアメリカが日本を弱体化したままにしておくために、韓国、中国、日本国内の左派に正反対の使嗾をしていることも忘れてはならない。

さて、もうすこし読んでみよう。この本はあまり知られていない出版社、著者によるものであるので、最後に付記しておこう。

発行所 普遊社 著者 日本戦略ブレイン 千円でおつりがきます。