そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

鳩山由紀夫考

2009-12-26 | 政治と金

昨日、一昨日と鳩山由紀夫の記者会見を見た。リアルタイムでほとんど聞いていた。先には、一議員としての母からのお金をもらっていたことについて、昨日は来年度予算についてで091224_2 ある。居直りもなくごり押しやとぼけもない。2日も会見を聞いているとこの男は、つくづくとてもいい人だということが解る。

政治家としての実直さと友愛を抱いた信念は評価しても良いかもしれない。しかし、政治資金問題については、「私腹を肥やしたわけではない。僕は悪いことしてないよ」と、懸命の弁解であるが、一般社会の個人の問題ならそれも良いかもしれない。公人としての意識が全くないように思われる。政治家は時として、居直りやとぼけや虚言も必要な時もある。あるいは強引な結論が事態を好転させることあるだろうし、裏取引もあっても良いだろう。誰かを悪者に仕上げてもよかろうし、手柄話を長々とやっても良いだろう。

しかし、この男からはそのようなきな臭い煙は、ほとんど立ち上がっていなかった。とても育ちが良い、両家のお坊ちゃまであることが分かった。「マニフェストが一部実行できなかったくらいでドタバタ騒ぐな、そのうち何とかしてやる。今年はこれくらいで納得しろ」などとは、この男の口からは出てはこない。率直に謝罪している。

政治家とし求められる。状況判断や見通しについての能力も著しく欠けている。小泉改革を支持したのを反対に転じたり、自衛隊の海外派派遣を賛成しておきながら反対に転じたり、赤字国債の発行はしませんと言ってのを反故にしたり、官僚機密費を撤廃すると言ったのに存続させたり、北方領土の段階的返還はいつの間にか一括以外なくなった見たり、核武装を認めた後で反対してみたりと、過去ぶれたことに枚挙のいとまがないくらいである。

内閣支持率の低下の要因に普天間基地の取り扱いがある。選挙前に、最低でも県外出来れば国外と言ってはばからなかったし、それで沖縄の人々の支持を得たのである。ところが、当選してみると代替案がなかったことが判明したのである。私が決断すると言ってみたものの実際は、どうしていいのか解らなくなっているのである。

埋蔵金についても同様である。特別会計から、10兆円ほど引き出すとしていたがやっと3兆円であるし、それもあちこち食い荒らされる現状である。事業仕分けは、今年だけと言ってはみたものの、周辺から来年もやると言われ言い換えたようである。

戦前に紀元節の日(2月11日)に生まれ、“紀”を付けられたためではあるまいが、れっきとした改憲論者である。改憲の中身は右翼的ではないものの、天皇は元首にするとしている。政治家というよりも、鳩山由紀夫は毒のない評論家である。そんな男を首相に抱く国民は不幸なのかもしれない。考えてみると、安倍、福田、麻生、鳩山といずれもが首相の孫か子どもである。ここにこそ不幸があるのかもしれない。

コメント (1)
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