北朝鮮が突如としてデノミを断行した。ほとんど予測されていなかった。7年前に刷った紙幣のようだと言われている。100対1のデノミで、いっきに新しい紙幣にするとのことである。国民は唖然とするばかりであ る。
交換も10万ウォンを上限しするそうだ。一般国民は銀行に30~300万ウォンしか預けることができない。今回交換できる10万ウォンは平均的な家族が、3月暮らせる金額だそうである。残りは、国民はせっせとタンス貯金するしかないのである。それも上限を設けられ交換できなくなってしまった。
要するに、世界最貧国家が国民のなけなしの金を吐き出させようとしているのである。さすがに住民側の騒乱も一部起きて軍が治安に出動していると、韓国誌は伝えている。一応は、経済安定のための政策であろうが、これでは国民が離反するばかりである。
ここ数年で、自由経済体制が次第に広がり始めていたが、町の市場では古いウォンは投げ捨てられているとのことである。独裁国家の恐ろしさを垣間見た気がする。
いっそのこと、この政権が崩壊した方がいいと思うが、結局は国家の暴力で不満分子は抑えられ締め出されることになるのだろう。金正日体制は、社会主義体制とはおよそ無縁の後継を巡って混乱している。デノミの混乱は新しい動きを北朝鮮にもたらすであろうか。