EU17カ国の財務相が、急遽集まった。アメリカのガイトナー財務長官もオブザーバーで参加している。リーマンショックの二の舞を案じているのである。
議題はギリシャの財政赤字である。ギリシャはEUのテコ入れにもかかわらず、この一年でGDPは5%減少し、税収は10%も減少した。ギリシャ発の信用不安から、債務危機への
ルクセンブルグ首相のユンケル議長は10月に、第二次支援をすると発表した。加入への規定はあるが、EUからの逸脱については想定外である。
EU各国は基本的には、大反対である。しかし、ギリシャで止めないとポルトガルなどが次々に破綻してしまうことになる。EUの崩壊へとつながりかねない。
ギリシャは不動産などの増税を打ち出してはいるが、国内の反発は相 変わらず大きいものがある。議長はギリシャへの一層努力を促している。
EUは「ユーロ共同債」を発行することになるが、各国が負担することになるのである。
中国がこれに手を貸しても良いと言いだした。EU各国は良い顔していない。新興国の支援などと、思っているに違いない。更にブラジルまでが支援を言いだしてきた。
EUは、金融統合を遂げた今最大の危機に直面している。そしてこのことは、同じく財務赤字に堕ちいっている日本への、警告・参考になるものと思われる。