そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

自民党化する野田内閣

2011-09-07 | 政治と金

野田内閣が副大臣を決め、実質的に動き出した。マスコミは野田佳彦の人柄を色々持ち上げている。組閣直後の良く見られる光景であるが、001 内容となると何のために政権交代だったかと、疑いたくなる。

自民党を極めて厳しく非難した二つのことが復活したのである。

一つは、政調会である。前原を会長にし代理に仙石を置いたのをみると、野田の会への意志が強いのが解る。

自民党を、族議員の温床と非難した政調会である。鳩山・菅はこれをマニフェストに沿って廃止していた。

もう一つが、事務次官会議である。自民党は、閣僚会議直前に事務次官が決めた内容を、追認するだけであると強く非難してこれを廃止した。官僚依存からの脱却である。

代わって、副大臣と政務官を大量に作り出した。しかしながら、政治家は所詮素人である。政策立案には官僚に及ぶものではない。

野田はこの二つの復活を行った。更には、民主党税制調査会も復活させた。増税に意欲的な、元財務大臣の民主党の重鎮藤井裕久を会長に当てた。

これでは、政権交代した意味がない。自民党を手厳しく非難し、マニフェストに訴えた政権公約とは大きく異なる。

新聞各社の野田内閣の支持率は、65~55%程度である。政党支持率も、民主党35%前後、自民党17%程度という感じである。民主党支持は、V字回復であり、自民党はほぼ半減した。

これでは、即刻解散を訴えていた自民党の声も小さくなる。菅内閣で解散してくれたら勝てると踏んでいたようであるが、当分解散は口にはしないだろう。

自民党は、民主党がかつて野党時代に批判していた体制に、戻ることはないであろう。つまり、自民党は民主党化することになる。与野党の違いは、政権側にあるか否かだけの、似たもの政党が出来あがることになる。

すでに、復興増税、消費税、TPPなどは2大政党に共通する了解政策にになりつつある。実質的な大連合状態といえる。

政権交代は何だったのかを、民主党は自問するべき時である。

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