そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

武力が国民を守り豊かにするか

2014-05-28 | 政治と金

安倍首相が、集団的自衛権容認に意欲を燃やす。事例を15列挙し、国会で論議に入っている。この事例を見て、安倍の信者でも納得はしないだろう。こんな図式化した形の事例しか起きないと考えるのは、机上論でいかにも外交音痴である。
盛んに首相の言う、国民を守るという説明であるが、武力しか守ることができないという前提と、同盟国が必ず正しくて相手国が絶対悪である前提に立っている。
武力が国家を守るのであれば、世界最大の軍事力を抱えるアメリカが最も安全で、平和な国家であることになる。現実には、世界で最も戦争を繰り返す国家で、周辺国、特に中南米にとっては恐怖国家となっている。
中国も同じである。国力を上げて軍事予算を大量につぎ込むことで、中国は一層国民を安全にしたか?国民は守られるようになってきたか?全く逆のことが起きていることが判る。
中国国民、とりわけ少数民族は、より一層抑圧される結果になっている。周辺国も同様である。強大になった軍事力は、国民から自由な発言と、国政への参画を排除することになる。
要するに、武力は巨大化すると自分で歩きはじめるのである。戦前の日本がその典型である。憲法で明文されている、文民統制はその歯止めの一法である。
軍事力は巨大化することで、相手国の疑心を引き出して、さらなる周Photo辺国などの軍備増強を促す結果になる。現在の中国が良い例である。安倍政権はそれを待ちきれず、靖国参拝などで刺激して、集団的自衛権の理由を巧みに引き出している。
こうした愚かなことを連綿と続けてきたのが、近代国家である。唯一これに気が付いて、戦争放棄をうたったのが日本憲法である。安倍政権は、せっかく築きあげた日本の平和主義を根底から崩そうとしているのである。

コメント (2)
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