そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ポピュリストが世界を駆け巡る

2017-01-29 | 民主主義

1月24日の「ポピュリズムは民主主義を破壊する」という、本ブログのコメント欄が賑やかである。ポピュリズムの定義はとても難しいが、大衆迎合主義であることには間違いがない。政治家が票を求めるのは当然のことであるが、そのためには政治理念を捨てるかなくするかという姿勢、あるいは票獲得後には無視するということもある。
政治家が理念とは無関係に、しがらみや立場などから多くの票を獲得した場合、投票者に沿った政治がなされるとは限らない。しかし、政治家にとって議席はなくてはならないものである。当然、候補者は票の獲得に走る。主義主張とはかけ離れたところで、扇情的なこと、大衆受けする演説をすることになる。こうした候補者を「ポピュリスト」、現象を「ポピュリズム」と呼ぶことになる。ポピュリストは、特定の思想を指定するわけではないと思われるが、時代や地域の傾向は示すことにはなるだろう。
イギリスのBBCだと思ったが、世界の民主主義という番組を作った。日本の選挙が取り上げられたが、候補者は名前を連呼し握手を繰り返すだけの映像を、解説もなく延々と流し続けていた。多少の違和感はあったが、日本の選挙の本質をついてはいる。
ポピュリストを日本語に当てはめれば、「八方美人」が最も近い。全く異なる国民の意見を、どちらも反論することなく肯定する。
極めて専門的な内容で、その本質や由来をほとんどの人が理解できていないことであっても、それを政治が判断する場合には多数決となる。本質をよく知らない、本質を理解していない人たちの意見が主流になることが少なからずある。
ポピュリズムは無知な大衆を教育できない。ポピュリストは新たな展開に迎合できない。ポピュリズムは支持者を分裂させる。情報が錯綜する現在。ポピュリストが政治家になることは仕方ないのかもしれない。
トランプやドテルテは必ず大きな転換点を迎えることになる。
コメント (4)
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