国民の多くが反対する中で、安倍晋三の国葬を押し切った岸田首相である。が、友人として菅義偉の歯の浮くような弔事が、余りにも出来過ぎと思った羽鳥モーニングショーの玉川徹が早とちりの発言をした。電通が作ったと言ってしまったのである。
国から電波放送の許認可を受けるテレ朝は、マンモス広告代理店であって政界にも太いつながりがある電通の顔色を伺ったのであろう。
嘘発言で真っ先に思い浮かぶのが、安倍晋三が桜を見る会だけで、118回もの嘘発言をしていることが指摘されている。国権の最高の場所での虚偽発言を、安倍晋三は一言も弁解も弁明もなければ、責任をとることなどなかった。メディアも報道しっぱなしであった。権力者こそが、自らの発言に責任を持つべきである。安倍については、このたった一件の問題に限らない。息するように嘘をつくと揶揄されるほどである。
その一方で、お笑い芸人の太田光の相次ぐ統一教会擁護発言が、統一教会はもちろんのこと旧オウム教信者たちからも高く評価されている。事実誤認や思い込むの発言であるが、局側からのお咎めも何もない。
明らかに玉川徹と太田光の局側の扱いは異なる。真逆である。太田光は自らが取材するわけでもなく、自分の思いや経験の中からも白おかしく発言する、お笑い芸人である。
翻って、玉川徹の評価が高いのは客観的な視点からの発言と、そもそも総研のように丁寧に解り易く、権力に阿ることなく目の覚めるような解説をしてくれる。テレ朝の社員である。
この二人への対応は何処に違いがあるのであろう。玉川は不条理な事には鋭く突っ込み、体制側であろうがなかろうが関係ない。太田はといえば、桜を見る会などにノコノコ出かける体制側にべったりの人物である。