プーチンの戦争といわれる、ロシアのウクライナ侵略戦争。当初はプーチンはベラルーシからウクライナの首都キーウィに入り、大統領をすげ変えロシアの傀儡国家とする予定であった。多分一月もかからないと踏んでいた。
ゼレンスキーの亡命先にアメリカを打診していた。弱小国家のお笑い芸の新人大統領は国外逃亡し、ポロシェンコを据える腹づもりだった。これを第一次世界大戦直前の、ニコライ2世のドイツ侵略に重ねる風潮がある。ドイツを軽く見てこっぴどい目にあったのであるが、国の気概や規模などまったくことなる。
今回のロシアのウクライナ侵略戦争は、日本が中国に仕掛けた日中戦争にそっくりである。盧溝橋事件を発端に、中国(支那)を軽く見た近衛文麿は中国をほんの少し懲らしめれば、中国は恐れをなして引っ込むであろうと判断した。暴支懲よう(ぼうしちょうよう)と、幼な子を懲らしめる感覚で侵攻した。
日本はこれを戦争とは呼ばずに、支那事変とよび中国に深く侵攻するのである。
明かな戦争を支那の”事変”と呼んだことは、プーチンが特別軍事行動といい続けているのも同じである。中国を軽く見ていたことも同じである。
簡単に中国は敗北宣言をすると思っていたが、首都を転じたり日本軍を大陸内部に誘い込んで徹底抗戦をした。日本軍は非人道的な行為、三光作戦(殺し尽くし・焼き尽くし・奪い尽くす )を南京などの戦地に繰り返した。
この日中戦争が、中国にやがてアメリカを敵にする結果になり、第二次世界大戦の敗北を早め、悲惨な結果になったのである。
プーチンのロシアもやがて、日本と同じ命運を辿ることになる。その兆候が少しづつ見え始めている。ミサイルをはじめとする武器弾薬が底をつき始め、イランや北朝鮮から調達する始末である。戦意高揚も芳しくなく徴兵をままならない。早期停戦以外にロシアに選択肢はないのであるが、プーチンではその判断ができないだろう。