イスラエルがパレスチナ自治区ガザでジェノサイド(集団虐殺)を犯していると、南アフリカがICJ(国際司法裁判所)に訴えた裁判の審理が11日、始まった。南アフリカは、イスラエルがガザ「破壊」を計画しており、「国家の最高レベル」が立案に当たったと提訴の意味を説明した。原告の南アフリカ政府の弁護団は、オランダ・ハーグの法廷で訴えの内容を説明。裁判所に対し、ガザでの軍事行動の停止をイスラエルに命じるよう求めた。
ICJはこの裁判で、ジェノサイドの疑いについて見解を示すにとどまる。国際刑事裁判所(ICC)と異なりジェノサイドなどの犯罪で個人に対して有罪・無罪の判断を示すことはできない。ただし、裁判の成り行きは注目されており、その意見は国連やその他の国際機関で重みを持つであろうが、ネタニアフは聞く耳を持つことがないだろ。
イスラエルは訴えについて「根拠がない」と強く反発している。大国が国連の決定を拒否権を行使するし、友好国には不条理を理屈抜きで支援するか黙認する。この国連安保理の構図は、そのまま世界に拡散され、冷戦時代と何も変わらない対立構造が顕在化する。
このことが、ロシアをつけ上がらせるし、イスラエルを勇気づける。長年見慣れた構図、旧冷戦構造が未だに消えることなく脈脈々と続いている。冷戦時代のイデオロギー対立は虚構であったし、国家間の損得勘定や民族感情の鼓舞でしかない。
世界の嫌われ者のユダヤ人は数十万人を迫害してまでも、神が与えた2千年前の地に建国したが、自らが受けた迫害を他民族に平然と行う。民族の優位性が未だ正しいと、民族浄化をしてまで言い切るのであろうか。
裁判所外でのパレスチナ支持とイスラエル擁護のデモ