そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

不足が生み出す制度

2010-02-07 | マスコミ報道

私たちは栄養学で、ビタミンAが欠乏すると鳥目になり、Cなら壊血病、Dならくる病と、今では誰も見たことのないような病気になると教え込まれた。パズルとしての試験に合格するために、誰もが暗記したものである。これは、戦後のモノない時代の産物である。

現在ではむしろ栄養過剰になることによる障害が、栄養学に求められている。ようやく最近になって、肥満が机上に登るようになったくらいである。

児童の犯罪は貧困や社会的な疎外が原因であり、これらを取り除くことで解決するとする、これが基本的な考え方である。貧困が犯罪を培うとするのである。ところが、現在は裕福であり何不自由ない環境が生み出す児童犯罪の方が多いくらいである。55

農村は貧しく封建的であるとして戦後間もなく設けられた、生活改良普及員や農業改良普及員も現在はどのような意味を持つのか解らない。少なくとも、酪農の現場では、学校で学んできた普及員よりも、経験を積んだ農民や懸命にモノを売り込む商社の職員の技術に、彼らは到底かなわない。

かつて北海道は数々の名力士を産んだ、相撲王国であった。雪の中遠い道を幼いころ懸命に歩いて、足腰が鍛えられたのであろう。貧困が生むハングリー精神も培われた。現在は僅かに、根室出身の関取が一名いるだけである。現在北海道で最も僻地に位置する当地では、スクールバスが普及して子どもたちは歩くことが極端に少なくなった。当地は北海道で、児童の肥満度が2位の現状にある。

高度成長経済を経て、この国はことの良し悪しはさておいて、モノが溢れ豊かになったことは事実である。いくら格差社会といっても、戦後のモノのない時代とは比較にならない。不足による仮説は、経済活動でも同じである。過剰を想定していない。いつまで経っても発展を目指している。過剰を経済活動は理解しない。

成熟社会にあっては、不足ばかりを論じていても意味がない。過剰が生み出す弊害も同時にやらなければ、人間の活動を制御する根拠も見えなくなってしまう。

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小沢一郎の品格

2010-02-06 | 政治と金

小沢一郎の元秘書たちが起訴された。不起訴の小沢は、この程度のことは織り込み済みのようである。田中角栄や金丸信たちの失脚する姿を、近くで詳細に見てきた小沢は上手くすり抜けたようである。

100125 今回の事件は、どう見ても小沢一郎をターゲットにした捜査であった。不自然なことがあまりにも多すぎる。のど元過ぎたことの記憶が薄らぐ国民性からは、もうすでに昨年の西松建設の問題すら、遠のいているように見える。この時には、小沢は民主党代表を辞めたが、今回は幹事長を辞めない。今回小沢が辞任しないのは、自らが築いた地位の保全に他ならないであろう。。

時あたかも、大相撲の朝青龍が引退した。理事会の引退勧告を受けたのであるが、解雇が本来であったろうと思われるが、朝青龍には品格がない。横綱どころか力士としての、品格に欠ける。土俵の内外での下品さは目に余るものがあった。引退会見でも朝青龍はお騒がせしたことは口にしたが、自らの反省はなかった。強ければ誰も文句は言えないと思っているようである。

小沢一郎の今回の事件について、腑に落ちないことが数多くあるが、検察に的を絞られた小沢を擁護するつもりはない。小沢には政治家としての品格がない。剛腕と言われるように数多くのことを、ごり押しでやってきた。小沢の政治手法は力任せの大ナタ振いである。

これは「政治は力、力は数、数は金」と言ってはばからなかった、角栄流の政治手法である。人の命を守りたいとする、鳩山由紀夫の理念とは大きな齟齬がある。小沢の政治手法には、人がいないからである。ともあれ小沢の政治手法は、朝青龍のように品格に欠ける。敗戦時の居直りと、勝者の驕りが付きまとう。弱者への威圧的態度を隠さない。

翻って党首の鳩山由紀夫を見ると、これが逆に品格だらけである。敵味方を問わず、他人の主張を聞き入れるのである。氏家が育んだとても良い人のようである。鳩山は逆に決断がいつまでもできない。ひょっとするとこの二人のコンビは、絶妙の関係であるかもしれない。

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ブッシュの遺産ガンタナモ

2010-02-05 | 政治と金

Bush_visit_sparks_protests_in_latin キューバにあるアメリカのガンタナモ基地の収容所では、拷問やイスラム教徒が忌み嫌う色の囚人服を着せたりと、非人道的な行為がたびたび人権団体などから指摘されていた。ブッシュがイラクやアフガニスタンのテロリストを収容しているところである。

オバマはこの収容所を撤収すると公約に挙げて当選した。早速取り組もうとしたが、いつまで経っても引き上げることができないのである。

ガンタナモの囚人をアメリカ本土の何処の刑務所に移すかがなかなか決められない。テロリストの収用などは誰もが嫌がる、迷惑施設である。受け入れするところがない。更に、勢いこんでかなりの囚人を解放してみたが、帰国したところで、れロGuantanamo0テロ活動を盛んにやっているのものが出る始末である。無罪を主張する善良な人たちも数多くいる。

ところが、収監されていた人物の中には無罪の人物も含まれているようであるが、彼らも出所後にアメリカ憎しの感情を抑えきれない。改めてタリバンに加わるものもいる。皮肉にもガンタナモはテロリストを再生産したことになる。人を力づくで抑え込めると思いあがっている大国の姿がここにある。

ブッシュの負の遺産であるが、たくさんの教訓を与えてくれている。元々、タリバンやアルカイダのような原理主義者は、余程のことがない限り改宗するとは思えない。ブッシュが仕掛けた戦争は何だったのか、ビンラディンはなぜアメリカを憎むのかをアメリカが問い返さない限り、ブッシュの負の遺産は残され続けることになる。

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でっちあげられた横浜事件に思う

2010-02-04 | 政治と金

戦時中の67年も前の事件である。当時の治安維持法違反によって、60人以上もの人が逮捕された事件である。おいこら警察の時代である。終戦直後に判決が言い渡されその直後に、治安維持法は廃止され、大赦を受けて元被告たちは放免された。この事件は、何処から見てもでっち上げであることがはっきりしている。戦時中に国民への見せしめにした、検察によるえん罪事件である

元被告たちは、名誉回復と国家による事件のでっちのために何度も、再審請求を行った。元被告たちが生前に無罪の日の目を見ることはなかった。免訴という門前払い判決しか受けていない。この間元特高が拷問を行ったとして有罪判決を受けている。

今日(4日)横浜地裁は、元被告の5人の遺族に対して、刑事補償請求額の満額の4700万円の交付の決定を出した。事実上の無罪判決である。

日本は検察が起訴した事件の、99%は有罪になる。検事が優秀と見るよりも、彼らが思うままに起訴を行ってきた歴史がある。確かに、この国の疑獄を幾つも暴いてきた歴史を持つ。そうした意味で、正義の味方、法の番人でもある。

今日小沢一郎民主党幹事長の元秘書たちが起訴された。不実記載である。微罪である。水谷建設の元社長の証言は実証されたのかは不明のまま、裁判で争うらしい。この男の証言で、起訴され辞任した元福島県知事の佐藤栄佐久氏は、ほぼ無罪が見込まれている。同じく、昨年起訴された小沢の秘書の大久保は裁判中であるが、どうやら無罪になるものと思われる。

鈴木宗男は、7つほどの嫌疑がかけれれていた。疑惑の総合デパートと、現在国交副大臣に非難された。彼が現在争っているのは、やまりんの一件だけである。これもどうやら無罪放免となるようである。検察のリークをことごと記事にした報道は、現在だんまりである。

しかしながら、検察の意向は政治家を葬るという点では、成功している。今回、小沢一郎は不起訴になったが、石川議員ともども政治的には十分傷つけることができた。この国の検察は、戦前の体質を残したままなないではないかと思われる。

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アメリカの台湾への武器売却

2010-02-03 | アメリカ

アメリカが台湾に64億ドルもの武器を輸出した。中国は当然のごとく、強く反発した。30年前ならとんでもないことになりかねない。冷戦は終わったといっても、台湾問題は未解決のままであ100125 る。台湾侵攻を、スターリンの要請で中断し朝鮮戦争に援軍を送った毛沢東の怨念はいまだに解決されていない。

それでも、中米は離れるわけにはいかない。アメリカの国債を大量に所有する中国であり、アメリカは中国最大の貿易相手国である。高騰でなんと言っても、現状を排することなどあり得ない。かつての力関係は逆転しつつある。それを踏まえたうえでの、激怒である。漫画のようである。

中国は台湾は自国であると断じている。台湾を国家として認める国も少ない。ハイチもその一つであったが、震災を受けて世界で一番早く支援の行動に出たのは中国である。アメリカの武器支援は到底許せないのである。

台湾(中華民国)総統の馬英九は、現状固定派である。大陸との経済交流を活発化させていPhotoる。台湾の技術が安価な中国労働者によって組み立てられて、日本の先端産業は窮地うに追 い込まれそうである。

アメリカ民主党は人権政党と自認している。中国のチベットやウイグルなどの少数民族弾圧問題は、野党時代には人道問題として激しく追及していた。与党になってオバマは、今月ダライ・ラマとの会談を予定している。これにも中国は激しく反発している。

経済交流が活発になると、民族問題は封印したままである。むしろ閣僚級の交流を深めるようになっている。当然のように台湾は、中国の少数民族の弾圧に激しく反対をしている。台湾への中国の侵攻理由と符合するからである。

台湾も同様である。独立派は反発するが、現状の経済交流のメリットの方が大きいからである。水害乗る対策の遅れで非難されながらも、馬英九総統は降りることはない。

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日本でも検証委員会を

2010-02-01 | 政治と金

イギリスで、独立調査委員会の「イラク戦争検証委員会」が開かれている。29日には、当時のIraqinquiry100201 ブレア首相が証人として喚問された。英国人ならずとも、あの戦争がなぜ起きたのか、正当性があったのか問いたいところである。

ブレアは「責任は感じてはいるが、フセイン大統領を排除したことは後悔していない。イギリスはより安全になった」と証言し、自らの判断の正当性を主張した。ブレアは、開戦に先立ち国民に向けて、そんなことは一言も言わなかった。ブレアがブッシュとともに上げた戦争の理由は、イラクの大量破壊兵器の存在である。

大量破壊兵器の存在については「完全に信じていた。存在を裏付ける文書は存在しなかった」とも述べ、報告文書の脚色には関与していないと証言した。国連決議を無視し開戦に踏み切ったことも、何ら問題がないと発言している。

イラク侵攻は、ブッシュの戦争であるが、同時にブレアの戦争でもあった。大量破壊兵器の脅威の対象にアメリカはならないが、距離的にイギリスは射程圏にあるとされたからである。ブレアの協力はブッシュにか欠かせなかったのである。1201886109

オランダでも同様の委員会が開かれ、「国際法違反」であり「政府の戦争支援は誤りであった」と結論付けている。

日本もこの戦争に加担している。自衛隊を戦闘地に派遣させ、給油活動でアメリカ軍を支援している。ブッシュの「テロの側につくか否かである」との恫喝を、ブレアの次に受けて戦争に加担したのは、小泉純一郎の判断である。

平和憲法をもち、自衛のための兵力しか持てない日本が、虚偽の事実を積み上げられたことを理由に、戦地に派兵してまで戦争に加担したのである。より世界は安全になると、”テロとの戦い”は行われたが、より一層危険な世界を産みだしたことは、今では誰もが知る事実である。

日本でも、「イラク戦争検証委員会」を立ち上げて、小泉純一郎に証言をさせるべきである。せっかく政権交代した今こそできる。日本がブッシュの戦争を支持した理由と、その結果世界は安全になったのか、テロはなくなったのか、小泉に問いたいものである。

でなければ、この戦争で死亡したといわれる推定20万人のイラク人の魂に報いることはできないし、国外逃亡を余儀なくされた200万人以上の人たちの悲劇の責任を曖昧にさせたままになり、いまだにテロに明け暮れる彼らを理解できないままになってしまう。

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羅臼港

春誓い羅臼港