詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(88)

2020-08-10 10:20:11 | 『嵯峨信之全詩集』を読む

遺稿ノート Ⅱ

* (僕が波打ち際を遠く歩いてきてつかれたならば)

砂浜に坐つて
ぼくはなにを思うだろうか

 行動を思い描くだけではなく、何を思うかを思い描く。思いが二重化する。あるいは、「言語化」する。
 嵯峨は「行動」を求めているのではなく、「ことば」を求めている。
 行動したあと、その行動を確認するためにことばが動くのではなく、ことばを動かすために行動する。



*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
定価の下の「注文して製本する」のボタンを押すと購入の手続きが始まります。
私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)


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