2010年夏のプサン訪問で、「ヲタク」は偶然、韓国の中学校と
高校で使われている地図帳を手にとって見る機会があった。
現在、20代後半になる妻方の一人のおいが、妻の実家に保管して
いたのだ。
学校の教科書など、進級や卒業と同時に捨てるものだが、
地図帳だけは取っておいて損はないと考えるのは、日本の
若者にも多々ある思考だ。
ところで、2冊の地図帳とも韓国の地図帳なので、当然のごとく、
日韓間で懸案となっている竹島(韓国名・独島)は、韓国の領土
として描かれている。
そのこと自体の是非は別問題として、「ヲタク」が注目したのは、
2冊の地図帳に描かれた鬱陵島と竹島の表記の実態だった。
おいが高校を卒業して10年近くになるので断定的なことは
言えないが、「ヲタク」が見るに、竹島問題をめぐる地理的な
事実関係を理解する上で最大のポイントになる鬱陵島の
付属島は、韓国の中高の地図帳にも一切、描かれていない。
つまり、韓国の中高レベルの正課の地理教育でも、日本と同じく、
竹島よりも大きな、あるいは同等の規模を持つ鬱陵島の付属島で
あるチュク島や観音島には、一切、触れられていないのだ。
以下、関連画像を記録しておく。
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■韓国の高校地図帳
高校レベルの地図帳は韓国語で「지리부도(地理附図)」。
現在20代後半のおいが使ったものなので、発行年度は2001年。
見た目には、どのページをめくっても日本の地図帳と瓜二つ。
ちょっと驚いたが、巻末の索引に「독도(独島)」はなかった。
地図帳の中では、朝鮮半島の南部地域のページに鬱陵島と
独島が描かれている。
ただ、独島よりも大きなチュク島や、独島の2つの大岩礁と
同規模の観音島など、鬱陵島の付属島は一切描かれていない。
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■韓国の中学校社会科地図帳
中学レベルの地図帳は、韓国語で「사회과부도(社会科附図)」。
おいが中学時代に使った物なので、発行は1997年度。
やはり、どのページをめくっても、地図の色使いなどは日本の
地図帳と大差はない。
中学段階でも、鬱陵島と独島は、朝鮮半島の南部地域のページに
登場する。
なぜか、中学レベルの地図帳では、巻末の索引にちゃんと
「독도(独島)」も記載されていた。
ただし、高校と同じく、独島より大きい鬱陵島の附属島は、
描かれていない。
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)