明日の練成会を控えて、カラオケに向かう。
ただ一吟のみを吟じ続ける。
問題点として、わかっていたつもりの事が、具体的に色を持って浮かび上がってくる。
こんなことは、初めての事です。
そうすると、具体的な改善方法が浮かんできて、次々と修正が始まる。
その一つをクリアするために、楽器の調整と、正しい使い方を試行錯誤。
楽器とは、体全部。
一番問題だったのは、顔。
顔の筋肉は、頭につながり、頭は首につながり、首筋から肩へと進む。
そして、いま改善中の左肩の前傾へ自然につながってくる。
あぁ、「眉」よお前だったのか。
合唱コンクールを見て、その顔の作り方に違和感を覚えたことのある眉を開いて、
ほほも上げて、歌う様子が、やりすぎだろうと、いつも感じていたのだが、
ある意味一つの方向を示しているのが、分かる。
!にゃん、にゃん、にゃん!
それがわかったのは、声慣らしのためにカラオケで軽く歌ったあと、スタンド式の
タブレットを、目の前に置いたままにしたおかげです。
なんとその暗い画面に移った私の目元のけわしいこと!
こんな顔で、クリアな声が出るわけがない。
先日、教場では、眉をしかめないで、眉を開いてと、言ったことがある。
正にそれは、私に向けて言わねばならないことだった。
鏡に映して、口のかたちを眺めたことはあるが、顔全体を写して、
吟じてみたことは無かった。
思わず知らず見えてしまった自分の顔に愕然。
こんな、しかめっ面で吟じていたのかと、縦皺まで寄っているではないか。
この皺は、ちょっとやそっとのことでは、取れそうもないし、一体何人の眼に
さらされたことだろう!
さらされるだけでなく、それが、楽器のあり方と誤解させてしまっただろう。
縦皺を撫でまわし、額を持ちあげ、頬から眉そして、眉尻に向けて、マッサージを試みる。
その解消を図ると、額からあたまにかけてもひどく緊張していることがわかる。
緊張は、伝染してどこまでも広がるとは、いつも教えられていること。
緊張を解くと、やはり、その隣も、その隣も緊張が解ける。
今日は、特に念入りに打たせ湯方式で、肩を温めようと思う。
そして、額は、温タオルだね。
いいことを発見。それにしても、私こんな顔で吟じていたのかと思う。
あーぁ、知らなかった。
明日を前に、一番大事なことを知ることとなる。
さて、明日は、この気づきが舞台上で生かされるかな?