鶏のゆかへ上がりぬあきの暮れ
正岡子規
(「子規365日」 夏井いつき より)
朝ドラが終わるころ東の窓の障子にやっと朝日があたりはじめる。
今日はその窓の前に椅子が置いてある。
いつのまにか鼓太郎専用となった椅子である。。。。。
今も専用のままなんだから上がっておいでよ。
鼓太郎さん。。。。。。。。
亡くなる日の最後のアクションは、南向きの出窓に飛び乗ろうとしたこと。
あさのひかりを浴びながら、日課のうたたねをしようとしたこと。
音がしたので、いってみると、この椅子の下に倒れていたこと。
数年前から、直接出窓には飛び乗ることが出来なくなったこと。
この椅子が窓のそばに移されて、手助けが必要にになったこと。
その数日前から、この椅子の下で「アーン」と呼ぶようになったこと。
最後の日は、なぜか呼ばれなかったこと。
にわとりの句から、去年のことが突然思い浮かんできました。
「どたっ」今もその時の音が耳に残っています。
抱き上げて、出窓のお昼寝用の籠に横たわらせました。
弱弱しくはあっても、頭をもたげて私と視線を合わせてくれました。
頭をなでながら、娘にいよいよかもしれないと告げました。
思い出話をして、感謝をして、褒めたたえて、一緒に泣きました。
朝日の入るりの東向きの窓・こたろうさんの椅子