先日、テレビ番組について、日本のニュース番組が、如何に太平天国で能天気かと言うことについて書いた。
NHK BS1のワールドWaveを見れば、シリア内乱の熾烈さと世界世論の沸騰、収拾のつかないギリシャ危機と言うダイナマイトを抱えたEUの経済危機、焼身自殺に手を焼く中国の果てしないチベット弾圧、ロシアの大統領選を筆頭とした世界各国の首脳選挙の動向、イスラエルのイラン爆撃の可能性とホルムズ海峡の閉鎖、エジプトの暫定軍事政権への反発、はては、石油資源開発で再燃した英国アルゼンチン間のフォークランド諸島紛争等々、ヨーロッパや中国などで猛威を振るう大寒波まで、とにかく、世界中が大きく激動していることが分かる。
ヨーロッパの経済危機だが、国民の統治能力も倫理観も完全に地に落ちて、国家を再建するための経済成長能力も殆ど喪失してしまって、他力本願でしか国家再生の道を模索し得なくなったギリシャの悲劇は、正に、欧米日先進国に降りかかって来つつあるディザスターの氷山の一角を象徴していて、暗澹とせざるを得ない。
ユーロ圏諸国の財務相会合が、国会の決議など条件を付けてギリシャに対する追加支援策の正式決定を来週に先送りしたのは当然であるが、生活に困窮を極めたギリシャ国民の暴動が絶えず、正に、断末魔の様相を呈している。
能天気なラテン気質の国民が、モラル欠如無能力の為政者に舵取りを任せて、花見酒の経済に酔いしれた結果が、如何に悲惨かを、ギリシャの現実が如実に物語っている。
結局、国民が賢くなる以外に生きる道はなく、ギリシャ国民が自助自立しない限りギリシャの再建はないであろう。
アラブの春だが、ムバラク政権打倒では一致したかの様相を呈していたエジプトも一枚岩ではなく、そして、権力維持に執着する軍部支配を解消出来ずに、国家再建への道を暴動や大混乱を伴いながら模索しているのだが、あの東ヨーロッパの共産主義国家の民主化にも、随分、苦難と時間を要したのであるから、まだまだ、混乱と混迷が続くのであろう。
しかし、シリアの動乱は、アラブ連盟の動きを見ても、既に、アサド政権の崩壊が見えているように思う。
国連安保理の決議を、ロシアと中国が拒否権を行使して葬り去ったことについては、世界中の人権派や民主主義勢力から非難が巻き起こっているのだが、複雑な民族紛争や内紛を抱えて呻吟している両国にとっては、アサド型の国家治安維持施策が必須であり、対岸の火事だとは思えないのは当然である。
特に、ロシアは、シリアに対して、巨大な武器取引や旧ソ連諸国以外の唯一の海軍基地の存在など同盟国として国益を有しているので、特に、シリアよりの政策を取らなければならないのであろう。
しかし、アサド政権が打倒され、新政権が成立すれば、一挙に反ロシアとなり、利権が崩壊してしまう筈であることが分かっておりながら、世界世論に反するこの挙に出るのは、やはり、大統領選挙の余波であろうか。
イラン問題については、核兵器の保有が1年以内と予測されているので、イスラエルのイランの核施設破壊のための爆撃の可能性は、非常に高いと考えられている。
たとえ、イランが核兵器を保有したとしても、イスラエルを爆撃するとは思えないのだが、イスラエルとしては、ハメネイ師のイスラエル抹殺発言が、絶対に許せないのであろう。
それに、これまで、何回か戦火を交えた中東戦争も局地戦で終わっているし、かって、イランの核施設爆撃したこともあり、イスラエルがイランの核関連施設を攻撃すると言う情報は、これまで、何度も流れている。
読売がWPを引用して、”イラン核開発に対するイスラエルの認識について〈1〉イランが近く、地下深くの施設に爆弾製造に十分な濃縮ウランを貯蔵し終わると予測している〈2〉貯蔵完了後は、単独攻撃による兵器開発阻止は難しいと危惧している――との見方を示した。パネッタ長官は「そうなる前の4月か5月、6月」に、イスラエルが攻撃を行う可能性が高いと見ている、とした。”と報じている。
イランとの過激な争いが、日本にとっての生命線である石油輸入に重大な影響を与えるので、経済的な苦境を益々悪化させる。
中国の暗部情報については、BBCやオーストラリアABCやシンガポール放送などで報じられていて、日本には殆ど知られていないが、既に、ラマ僧の焼身自殺は20人以上で、それも、となりの四川省でのことで、英人記者は、チベットへの入国を拒否されたり四六時中監視されたり、酷いらしいが、中国国営テレビは、取材班が、猛吹雪で難渋するチベット人の車を救済するニュースを能天気に報じていて、その落差が激しい。
しかし、チベットへ、どんどん、漢民族を送り込んで、チベット族の自由を束縛しながら、チベットの中国化を強引に進めているらしく、この対異民族政策の推進は、新疆などウイグル人やイスラム教徒に対しても激しいと言うことである。
この感覚であるから、アサド政権のシリア人弾圧などには、胸が痛まないのであろう。
最近の中国国営テレビも、結構、中国国内の暗部や問題なども放映するようになったので驚いているのだが、これもあれも、インターネット、SNSのなれるワザであろうか。
ところで、北では、アンドロイドに対応したスマートホンが普及し始めて、それも、その技術水準は韓国並みだとKBSが報じていた。
とにかく、世界は、日本人が、つまらないテレビ番組にうつつをぬかしている間に、どんどん、そして、激しく激動しているのである。
ところで、日本だが、最近、年金年金で、政治家が喧しい。
もう、現在の状態では、既に、はっきりと破綻しているのであるから、政争に明け暮れている暇はなく、超党派で抜本的な対策を取る以外にはない。
経済成長に見放されてしまった日本の現状では、源資の自然増は望めないから、税金で取るか何らかの形で収入を増やすことを試みなくてはならないのだが、最後の手段として、分配を公平にして有効需要を増やすこととするのなら、豊かな人から拠出を願う以外に道はなさそうである。
ギリシャのようになる前に、まだ、日本人の高潔さが健在である時に、考えるべきことであろうか。
この問題については、長くなるので、次回に譲ることとする。
NHK BS1のワールドWaveを見れば、シリア内乱の熾烈さと世界世論の沸騰、収拾のつかないギリシャ危機と言うダイナマイトを抱えたEUの経済危機、焼身自殺に手を焼く中国の果てしないチベット弾圧、ロシアの大統領選を筆頭とした世界各国の首脳選挙の動向、イスラエルのイラン爆撃の可能性とホルムズ海峡の閉鎖、エジプトの暫定軍事政権への反発、はては、石油資源開発で再燃した英国アルゼンチン間のフォークランド諸島紛争等々、ヨーロッパや中国などで猛威を振るう大寒波まで、とにかく、世界中が大きく激動していることが分かる。
ヨーロッパの経済危機だが、国民の統治能力も倫理観も完全に地に落ちて、国家を再建するための経済成長能力も殆ど喪失してしまって、他力本願でしか国家再生の道を模索し得なくなったギリシャの悲劇は、正に、欧米日先進国に降りかかって来つつあるディザスターの氷山の一角を象徴していて、暗澹とせざるを得ない。
ユーロ圏諸国の財務相会合が、国会の決議など条件を付けてギリシャに対する追加支援策の正式決定を来週に先送りしたのは当然であるが、生活に困窮を極めたギリシャ国民の暴動が絶えず、正に、断末魔の様相を呈している。
能天気なラテン気質の国民が、モラル欠如無能力の為政者に舵取りを任せて、花見酒の経済に酔いしれた結果が、如何に悲惨かを、ギリシャの現実が如実に物語っている。
結局、国民が賢くなる以外に生きる道はなく、ギリシャ国民が自助自立しない限りギリシャの再建はないであろう。
アラブの春だが、ムバラク政権打倒では一致したかの様相を呈していたエジプトも一枚岩ではなく、そして、権力維持に執着する軍部支配を解消出来ずに、国家再建への道を暴動や大混乱を伴いながら模索しているのだが、あの東ヨーロッパの共産主義国家の民主化にも、随分、苦難と時間を要したのであるから、まだまだ、混乱と混迷が続くのであろう。
しかし、シリアの動乱は、アラブ連盟の動きを見ても、既に、アサド政権の崩壊が見えているように思う。
国連安保理の決議を、ロシアと中国が拒否権を行使して葬り去ったことについては、世界中の人権派や民主主義勢力から非難が巻き起こっているのだが、複雑な民族紛争や内紛を抱えて呻吟している両国にとっては、アサド型の国家治安維持施策が必須であり、対岸の火事だとは思えないのは当然である。
特に、ロシアは、シリアに対して、巨大な武器取引や旧ソ連諸国以外の唯一の海軍基地の存在など同盟国として国益を有しているので、特に、シリアよりの政策を取らなければならないのであろう。
しかし、アサド政権が打倒され、新政権が成立すれば、一挙に反ロシアとなり、利権が崩壊してしまう筈であることが分かっておりながら、世界世論に反するこの挙に出るのは、やはり、大統領選挙の余波であろうか。
イラン問題については、核兵器の保有が1年以内と予測されているので、イスラエルのイランの核施設破壊のための爆撃の可能性は、非常に高いと考えられている。
たとえ、イランが核兵器を保有したとしても、イスラエルを爆撃するとは思えないのだが、イスラエルとしては、ハメネイ師のイスラエル抹殺発言が、絶対に許せないのであろう。
それに、これまで、何回か戦火を交えた中東戦争も局地戦で終わっているし、かって、イランの核施設爆撃したこともあり、イスラエルがイランの核関連施設を攻撃すると言う情報は、これまで、何度も流れている。
読売がWPを引用して、”イラン核開発に対するイスラエルの認識について〈1〉イランが近く、地下深くの施設に爆弾製造に十分な濃縮ウランを貯蔵し終わると予測している〈2〉貯蔵完了後は、単独攻撃による兵器開発阻止は難しいと危惧している――との見方を示した。パネッタ長官は「そうなる前の4月か5月、6月」に、イスラエルが攻撃を行う可能性が高いと見ている、とした。”と報じている。
イランとの過激な争いが、日本にとっての生命線である石油輸入に重大な影響を与えるので、経済的な苦境を益々悪化させる。
中国の暗部情報については、BBCやオーストラリアABCやシンガポール放送などで報じられていて、日本には殆ど知られていないが、既に、ラマ僧の焼身自殺は20人以上で、それも、となりの四川省でのことで、英人記者は、チベットへの入国を拒否されたり四六時中監視されたり、酷いらしいが、中国国営テレビは、取材班が、猛吹雪で難渋するチベット人の車を救済するニュースを能天気に報じていて、その落差が激しい。
しかし、チベットへ、どんどん、漢民族を送り込んで、チベット族の自由を束縛しながら、チベットの中国化を強引に進めているらしく、この対異民族政策の推進は、新疆などウイグル人やイスラム教徒に対しても激しいと言うことである。
この感覚であるから、アサド政権のシリア人弾圧などには、胸が痛まないのであろう。
最近の中国国営テレビも、結構、中国国内の暗部や問題なども放映するようになったので驚いているのだが、これもあれも、インターネット、SNSのなれるワザであろうか。
ところで、北では、アンドロイドに対応したスマートホンが普及し始めて、それも、その技術水準は韓国並みだとKBSが報じていた。
とにかく、世界は、日本人が、つまらないテレビ番組にうつつをぬかしている間に、どんどん、そして、激しく激動しているのである。
ところで、日本だが、最近、年金年金で、政治家が喧しい。
もう、現在の状態では、既に、はっきりと破綻しているのであるから、政争に明け暮れている暇はなく、超党派で抜本的な対策を取る以外にはない。
経済成長に見放されてしまった日本の現状では、源資の自然増は望めないから、税金で取るか何らかの形で収入を増やすことを試みなくてはならないのだが、最後の手段として、分配を公平にして有効需要を増やすこととするのなら、豊かな人から拠出を願う以外に道はなさそうである。
ギリシャのようになる前に、まだ、日本人の高潔さが健在である時に、考えるべきことであろうか。
この問題については、長くなるので、次回に譲ることとする。