半分教師 第29話 「てんか」

休み時間、教室から子どもたちが一人もいなくなった。男子も女子もみんな。
「消えてしまった・・・・・」
私はビックリした。いったい何が起こったのか???

今から12年前。3回目の6年生(現在24才かな)を受け持った時の話である。
子どもたちはみんなどこへ行っていたのか?
屋上であった。

全校で800名近くいた大規模校では屋上まで遊び場所で使わなくてはならなかった。柵を高くしてボールが飛び越えないようにしていたし、30メールくらいの陸上トラックもあった。

クラス全員がいなくなるほど屋上に何があったのか?

みんなで「てんか」という遊びをしていたのであった。

この「てんか」とは、ボールを数個使って当て合うゲームで、だれかに当てられると命がなくなってしまい、ゲームに参加できなくなる。しかし、自分を当てた子が他の子に当てられるとゲームに復活できるというルールである。
このルールで遊ぶと、当てられた子は自然に「○○ちゃんを当ててぇ~!」と大きな声で叫んで助けを求める。授業ではほとんど声を出さない子まで、信じられないほど大きな声で遊んでいた。

楽しそうなので私も仲間に入れてもらった。
単純だが、ドッヂボールよりも運動量があり、全員が積極的に参加できる点が素晴らしかった。

このゲームは、今では私の“武器”になっている。
これをやるとクラスは確実に良くなる。
人間関係を育むことができるボールゲームである。

今の学年の子どもたちも「てんかをやるよ!」というと喜んでくれる。

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