地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

常磐線415系・楽しむなら今のうち

2006-06-02 10:10:00 | 国鉄型車両


 既に1ヶ月前の話になってしまいましたが、黄金週間中に茨城交通を訪問したついでに勝田駅にて撮影した415系の画像をアップしてみましょう。
 103系と並ぶ常磐線のヌシだった403・415系が、来年春までにサロ組み込みE531に置き換えられてしまい、上野~高萩間では全滅する……という話を去年あたりに目にした当初「そんな馬鹿な。これだけ大量に走っているのに」と思ったのですが、そのような思いこみも、東海道線の113系が半年少々の間に一気に消えたことの衝撃によって完全に吹き飛んでしまいました。さらに最近では、上野駅などでE531を見かける機会がジワジワと増えていることで、ますます「常磐線よ、お前もか……」という思いが強まっています (-_-)。
 そこで、普段であれば茨交の発車待ちの暇つぶしでしかない勝田駅での撮影も、このときは「待たずにこれだけ順調に撮れるのは最後かも知れない……」と思うにつけ、相当気合いが入ってしまいました。



 特に↑の画像は、状態の悪い車両から廃車が進み始めて編成替えが行われたことにより、もともと白かったはずの7両固定編成の中間に、211系と同じ車体の1500番台が2両組み込まれているという、まさに移行期を象徴するかのようなシーン。こういう、色がちぐはぐな固定編成を見ていますと、何やら73系から103系へと移行する時代の横浜線 (山手・京浜東北からの転入車がゴチャゴチャ) を思い出してしまうのは、まさに自分が年を取ってしまったことのあらわれですが (^^;)、特にこの編成の場合はいずれ消えてしまう直前の姿だということで……かつてない危機感を覚えずにはいられません。
 勝田駅ではとりあえずこの2本を撮影したのですが、これから先さらに本数が減って撮り鉄が殺到するようになる前に、改めて我孫子駅などの主要なスポットに出かけ、撮影を済ませておこうかと思っています。このときホームにてご一緒していたred starさん、どうもお疲れさまでした (^^
 
 ちなみに茨交からの帰りは、たまたまスーパーorフレッシュひたちとの連絡が悪かったこともあり、勝田で約2分連絡の上野行普通列車に飛び乗ったところ……何と、上野寄りの4両付属編成は403系で、思わず「まだあったのか……!」と大いに感動 (^o^)。いい加減古さを隠しきれない寒色系の化粧板に包まれた車内の雰囲気、そしてどっしりとした乗り心地を満喫しながら、筑波山麓の夕景を眺める……そんな403系の旅は、今や何とも贅沢な鈍行の旅のひとつと言っても良いでしょう!
 そして感動は、デッドセクション通過中に白熱灯の非常灯が点灯した瞬間に極まりました……。真っ暗な車内が、オレンジ色の弱い光にぼんやりと照らされて……むかし白熱灯の旧型電車に乗ったときの光景がオーバーラップしたのでした (旧型電車の通常灯の方が明るいことは言うまでもありません ^^; なお415系の非常灯は、確かもっと明るい蛍光灯ですので、ここまでのムードは出ない……と思います)。
 こんな風流な電車の旅が、また一つ首都圏から消えて行くというのは、本当にもったいないことですね……。