地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

中央東線427Mの旅 (MT54礼賛!)

2010-07-07 00:00:00 | 国鉄型車両


 今回松本電鉄イベントを目指すにあたっては、無難に「スーパーあずさ1号」に乗っても良かったのですが、松本到着後に接続する松本電鉄の列車は10:08発で待ち時間が多く、早起きして高尾を6:14に発車する427M・松本行を利用しても変わらないことが発覚。そこで、特急料金をケチりつつ (笑)、久々にのんびりと115系の旅を楽しむのも一興だ……と思いまして、横浜線に乗って朝6時前の八王子に到着しました。すると、朝っぱらから201系の特別快速が上り線に現れるというサプライズ (笑)。「201系廃回ついで臨」の日にもう1本を定期運用に入れるとは大したファンサービスよのぅ……と思いつつも、カメラを出していないため撮影はせず (201系は顔が余り趣味ではないこともありまして、体が反応しなかったのでした ^^;)、持てる気力はまず「高尾での1分連絡時に何とか良い席をゲットするぞ!」という方向に振り向けたのでした (笑)。結果は……モーターに近い進行方向左側の特等ボックスシートを独占成功! バンザーイ\(^O^)/
 走り出してしまえば後は、勝沼付近で甲府盆地へ駆け下りて行くのを除いて、小淵沢付近のサミットまでひたすら上り勾配基調な中、MT54サウンドが高らかに鳴り響くのをじっくりと満喫する旅が続きます……。深緑の森に朝霧たなびく桂川沿いの峡谷の眺めに始まり (朝6時半にして上野原では10名がカメラを構えていたのには笑いました)、休日のまったりした朝の雰囲気が広がる甲府盆地、そして……雲間から巍々たる全貌を現した天険・甲斐駒!! 加えて、韮崎から先の車内は閑散とし、車内よりも外気の方が明らかに爽やかなため、窓を開けて高原の絶景とMT54の絶叫を同時に全身で体感したという……。
 嗚呼!国鉄型車両の退場や長距離急行・鈍行の減少とともに古き良き旅の情緒が加速度的に失われつつある今日、世界最大の都市圏に通じる路線でこのような列車に乗れるというのは何という贅沢なのでしょうか!! 距離・所要時間・沿線風景の妙のどれをとっても、中央東線の直通鈍行は今や、浅草~会津田島を駆け抜ける東武快速と双璧を成す偉大な存在であると言っても過言ではないでしょう。



 信濃境・富士見あたりを過ぎていよいよ信州に足を踏み入れますと、天気は晴れベースとなり、ヤマ場を越した115系は軽やかに諏訪盆地へと駆け下って行きます。そして茅野からは客も増え、すっかり松本近郊電車の雰囲気に。上諏訪では飯田線・豊橋行 (544M) が停車していましたが、いつの間にか313系転クロ車3連となっているのには激しく吃驚しました……。27年前にこの列車の類似スジ (1226M) に乗った際には (→小学校卒業記念・初の一人旅 ^^;) 戦前型旧国だったものですが……今や名古屋あたりを新快速として激走している車両と同じとは……。
 そして岡谷に到着しますと、ををっ何と……事前の時刻表チェックではうっかり見落としていたのですが「みすず」長野行に連絡~。しかも「みすず」の方が先に発車するため、ほとんどの客が427Mから下車してしまいました (笑)。そこで私も「塩尻まで先行して123系を記録し、再び427Mに乗ろう」と思案して待っていたところ、やって来たのは信州色の115系3連ではなく、これまた313系転クロ3連! (@o@) 何やら先ほどからJRCゾーンを旅しているかのようです (^^;)。かつて「みすず」のスジは急行「かもしか」が走っており、18きっぷ旅をしていた高校生の頃の私も連絡の便を考え、なけなしの急行料金を払って篠ノ井→松本間を乗ったものですが (「かもしか」は登場2年で「みすず」に格下げ……。確かしな鉄で現存する新幹線0系シート装備の169系は「かもしか」用として用意されたものだったはず)、313系転クロ車のサービスは一般的にみれば「かもしか」と良い勝負で (トイレの素晴らしさは313系の方が数段格上でしょう)、しかも急行料金が不要とあっては明らかにこちらの方が良い……。時代はこうして流れるのだなぁ……と塩嶺トンネルを通過しながらしみじみ。
 塩尻では……お目当ての123系の代わりに、115系2連が「辰野」幕を出してヒマそうに停車していました (笑)。日中の115系2連は検査代走であり、これはこれで貴重なのかも知れませんが、折しも天気はピーカンとなってホーム上屋の影が気になりましたので、塩尻での撮影はパス (そのうち、長野のクモユニ143や飯田線119系も含め、長野の国鉄型1M電車はしっかりと記録しておかねば……と。もちろん朝の115系2連も ^^;)。そのまま松本に向かい、約180kmの旅を終えて松本に到着する427Mの勇姿を撮影したのでした。
 427Mは一旦長野方の引上線に入った後、松本運転所へしずしずと入って行き任務終了~ (この時点では列車番号表示が000Mとなっていました。苦笑)。「楽しい旅をありがとう!」と心の中で声をかけたのでした。
 なお、この日の帰りは初めて185系「はまかいじ」を選択。松本出発時には、私と同じMT54狙いと思しき「201系廃回ついで臨撮影帰りの鉄」が客の中心でしたが (汗)、進むにつれて席は埋まり、塩山からはほぼ満席に……。中央高速は笹子トンネルの甲府側で既に大渋滞でしたので (ざまぁ!爆)、それを嫌いつつ神奈川県に帰る客にこの列車は強く支持されている……ということを見て取ったのでした。もちろん、伊豆特急よりも長時間楽しめるMT54サウンドもいとをかし♪ かくして松本電鉄日帰りの旅は、MT54三昧日帰りの旅でもあったのでした……(*^^*)。