地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

緑したたる叡電散歩 (1) 京福塗装デオ720

2010-07-11 00:00:00 | 地方民鉄 (近畿)


 また今週末京都に出張しますので、その前に先月の出張撮り鉄の記録を……(^^;
 京都にしばしば出張で通ううちに、周囲のだいたいの路線は乗って撮ったものですが、叡電だけは約1年半前に元田中界隈でちょこっと撮影した程度で、そこから先の緑が折り重なる洛北の風景に分け入る機会を逃しておりました。やはり東山の奥まった位置にある出町柳がターミナルであること自体、出張ついでで訪れるには今ひとつハードルが高いことは否めず、JRから向かうには奈良線・東福寺を経由しなければならないというネックがあります。そこで今回はご無沙汰の解消と梅雨時の森林浴を兼ねまして (^^;)、久々に叡電を楽しんでみました。
 出町柳が不便だと記しましたが、まぁそれでも京阪鴨東線の開通以来アプローチ面では大幅に改善されていることは確かで、「走る工芸品」デナ21目当てで高校生の頃に叡電を訪ねた際には (1987年)、京都駅から出町柳までバスでえらい時間がかかったものです……。そして、京都市電というアクセス手段を失っていた叡電の乗車率は惨憺たるものだったのを思い出します……。そのために京福から切り離され叡山電鉄として独立採算となっていたわけですが、鴨東線とともに利用客は急増し (それでも地下鉄の国際会館延伸は打撃とか……)、今や京阪が叡電の株の大部分を所有するに至っているようです(RP誌の関西私鉄ローカル増刊による)。そして、車体には京阪ロゴが入れられ、駅や車内にも「おけいはん」の広告が掲示されているなど (*^^*)、少しずつ変化していることが見て取れます。



 その結果、単行用のデオ710・720・730に塗られていた京福塗装は徐々に消えつつありますが、個人的にはこのカラーリングがお気に入りですので、寂しさを禁じ得ないのも事実。1年半前の時点で既に数両が新塗装となっており、もう今回は京福塗装を眼にすることはないだろう……と思っていたのですが、ぬををっ何と!出町柳で一日乗車券「ええきっぷ」(撮り鉄に便利で超おすすめ!) を購入し改札を通ったところ、二軒茶屋行きとして京福塗装のデオ722が登場! (*^O^*)
 午後1時前という時間帯にもかかわらずほぼ満席という、鴨東線開業前は絶対に考えられなかった乗車率で発車したデオ722は、停車する度になかなかシブいブレーキ音を軋ませながら (^-^) ユルユルと勾配を登って行きます。デオ720は、車内ニス塗りで「もっさり」とした雰囲気の単行用車両・デオ200を車体更新した車両ですが、カルダン駆動化改造・台車交換で種車の面影は失われて久しいことは否めません。それだけに、ブレーキ音だけは昔を伝えているのだろうか……と思ったのですが、果たして真相はどうなのでしょうか? (^^;)
 駅……と申しますか停留所ごとに少しずつ客を減らし、最後に京都精華大前でドドッと女子大生の皆様が降りたあとは、空気輸送状態で二軒茶屋に到着~。一旦鞍馬方の引上線に入った電車は、やがてノソノソと出町柳行ホームに入って2分ほど停車しますので、それがまさに撮り鉄タ~イム!! いろいろな角度からデオ722の麗姿を撮りまくって大満足です (笑)。また、鞍馬まで到達した帰りに宝ヶ池で下車し、ここでもデオ722を撮影♪ う~ん良い感じです(*^^*)。
 なお、京福塗装車はデオ722を含めて残り2両 (もう1両は……車番忘れた ^^;) となっていますので、撮りたい方はお早めに……って、そう沢山はいないか (^^;;)。