新幹線にせよ在来線にせよ、東海道を西へ西へと下って行き浜名湖を過ぎますと、ようやく長かった「静岡大陸」を横断しきったなぁ……という感慨が湧くものですが (私だけ? ^^;)、さらに間もなく豊橋に到着しますとさまざまな路線の車両が賑やかに出入りする光景に「いよいよ中京圏だ」という気分の盛り上がりを感じるものです。そんな豊橋を取り巻く鉄道は、個人的趣味から申しますと飯田線といい豊橋鉄道といい、じっくりと乗って撮ってみたいことは言うまでもないのですが、結局多忙の中で豊橋というスポットは通過してしまうことが常で、その都度後ろめたさを感じておりました (滝汗)。
とくに豊橋鉄道渥美線は、返す返すも後悔すること尽くし……。釣掛天国だった80年代は「折角の半鋼製電車なのに行先表示が幕なのがアレだなぁ。だったら名鉄のAL車を楽しむ方が良いや」という、極めて浅薄で思慮深さゼロで青二才過ぎる発想のため一度も訪れたことはなく、名鉄7300系が大量に流入していた頃は非鉄だったのでありました……。今考えてみれば、パノラマカーの車体+扁平貫通顔+釣掛の7300系「しか来ない」状態なんて、超悶絶モノのときめき☆パラダイスなのではないか……としか思えないのですが (-_-;)。そして全車が東急7200系になったらなったで、当分変化はないというミョーな安心感が自分の足を豊橋から遠ざけることにもつながっていたのでした。結局、その元東急7200→1800系を訪ねたのも、沿線で用務があったついでに高師以北で乗っただけ……(汗)。
しかし今や、本家東急で7600系の廃車が始まっていることも考えれば、豊橋鉄道では所属全車が元東急7200系で、しかも抵抗制御の下回りのまま活躍しているというのは奇跡に属すると思われます。そこで、先日の京都出張ついで鉄におきましては、往路豊橋途中下車としまして、積年の願望であった豊橋鉄道全線制覇(路面電車は数年前に乗って撮っております)・1800系激写を果たすことにしたのでした。
新横浜から所要1時間5分の「ひかり505号」で一気にワープを終えて豊橋で下車したところ、時間帯が良いためかホーム上は出張族の皆様であふれ返りまくり (^^; ちなみにここだけのお得情報を……この列車、直前では禁煙席指定券は売り切れというのが常のようですが、自由席は新横浜でも余裕で空席いっぱい♪)。そんな新幹線から豊鉄新豊橋駅へ向かいますと、ををっ……いましたいました1800系! 新豊橋に到着した列車はすぐに折り返すのではなく、次の列車の到着と入れ替わりで発車しますので、とくにこの季節はホームで待たされることなく早速冷房車内で涼めるのが良いですね♪ しかも、ワンマン化されていない車内は(無人駅からの乗車の場合、昔ながらに車掌が補充券を売りに来るのも嬉しいことです ^_^)、東急時代の雰囲気そのまんま……。さっそく眼福を欲しいままにします (*^^*)。
新豊橋から高師までは、基本的に「単線の池多摩線」あるいは伊豆箱根大雄山線?という雰囲気ですが、本当の見どころは高師から……。意外とアップダウンに富んだ緑の中を最高60km/h前後で進んで行き、適度に空いた車内で走行音を愛で田園風景を眺めるのは何とも気分が良いものです♪ 細かく観察してみますと、どうやら沿線で最も標高が高いのは高師近辺のようで、三河田原からの上り列車の方がよりダイナミックなモーター音を楽しめるように思われます (*^O^*)。
三河田原まで乗り通した後は、車内から見定めた撮りやすそうな駅で途中下車しつつ手当たり次第に1800系を撮影したのですが (予報がハズレて梅雨明けの晴天となり、暑かった……@_@)、一見同じに見える1800系・標準赤編成 (そういう呼び方で良いのでしょうか?) も、菱パン編成とシングルアームパンタ編成が混在していて飽きが来ないですね……。
そういえば、渥美半島の途中まで来たとなれば、さらにバスを乗り継いで伊良湖岬へ向かい、1000円高速の煽りを受けて間もなく消える伊勢湾フェリーに一度乗ってみたかったのですが……如何せん便数が少なく、さらに近鉄を乗り継いで用務先の京都に行くにしても、船と近鉄特急が少しでも遅れれば用務に間に合わないことが発覚し、出張ついでで乗るにはリスクが大きいため断念。乗らずに終わってしまうのか……。민주당のせいだ! (爆)