地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

関西のスラトゥス・ティガ (4) 阪和線ブルー

2010-10-08 00:00:00 | 国鉄型車両


 環状線でオレンジとウグイスの混色を楽しんだ後は、ルンルン気分でもうひとつの103系の楽園である阪和線へ……と申し上げたいところですが、混色編成をもう一度撮りたいと思い、芦原橋にてカーブを切って入線するシーンを狙ったところ……外回りの201系にカブラれまくり (泣)。その後天王寺駅の阪和線ホームに隣接する立ち食いうどん・そば屋にて「和風ラーメン」なるものを食べたところ、単純に薄味の関西風うどんつゆに細めのうどんのような麺が入っているだけのシロモノ。店のオバチャン曰く「胡椒を振ってね☆」とのことでしたが、なるほど、唐辛子ではなく胡椒の味で辛うじてラーメンっぽくなるという仕掛け……(苦笑)。
 そんな不運続きに見舞われたミナミの昼下がりも、いざスカイブルーの103系に乗ってしまえば気分はハッピー♪……と思いきや、たまたま天王寺で目の前に停まっていたのは205系1000番台 (苦笑)。アンラッキーも二度あることは三度あるようです (汗)。しかし……次も下手をすると205系かも知れない中、サウナ状態のドーム状駅舎の中で待ち続けるのも体力と気力を保つ上でリスクは極大。そこで、「まぁ103系と比較するから205系がアンラッキーに思えるのであり、今や205系もデンジャラスな走行音ゆえ《当たり》クラスだろう」と思い直してそのまま乗車。発車後まもなくすれ違った普通は103系でしたので「しまった」と思いつつも (^^;)、まずはロケハンに努め、適当なところを見計らって撮影に突入したのでした。



 いやーそれにしても、たまに205系が混ざるとはいえ、スカイブルーの103系が確実にジャンジャンやって来ることは、何という幸せなのでしょう! (*^O^*) この日は結局、堺での午後2時のアメダスデータが最高37度を叩き出し、とにかく立っているだけでも滝のように汗が噴き出しまくるため、スポーツドリンクをラッパ飲みせずにはいられないという極めて過酷な撮影条件でしたが、6~8歳の頃根岸線沿線に住んでいた私としましては、ファインダーの中で103系を追いかけているときだけは酷暑も何処吹く風、喜悦の境地に浸っていたのでした……。
 阪和線の103系は環状線のような大規模更新を受けた車両が少なく、中には未だに登場時の薄緑色化粧板内装であるため、車内に一歩踏み込むと薄暗~い雰囲気がビンビンに漂ってくるクハが存在します。そんな点も、103系ファンにとってはこの上もなく嬉しい話です (*^^*)。また、片町線の短編成分割併合用としてモハ103を改造したクモハ103 2500番台のうち、播但線3500番台への改造を免れて2500番台のままとなっている車両がごく少数ながら存在し (2枚目の画像の最後部)、ユニット窓でありながらクモハであるという首都圏では無縁だった姿に思わずハッとさせられます (そのうち薄曇りの日に撮りたい……)。ただ、行先幕の字が小振りなものに改められた編成が多く、デカ字を保つ編成はなかなかやって来ないのは少々残念ですね~(今回アップ分はデカ字をチョイス♪)。
 そんな103系が、鉄道省による戦時買収から60数年を経ても未だに私鉄的雰囲気が濃厚に残る設備の中を、ガンガン追いかけて来る特急や221・223系快速に煽られつつ必死に (?) 走っているのが阪和線の日常ですが、ここに来て激変の予感……。JRWが放つ新型225系は、日根野電車区にも集中的に120両程度 (確か) 配置されるそうで、和歌山エリアで運用される日根野の113系や117系に変動が起こるのではないか……ということが真っ先に脳裏をよぎるのですが、103系6・8連の快速・区間快速などにも225系投入の余波が及び、あるいはさほど混まない各駅停車も3扉転換クロス車とされて、103系が集中的に廃車になるとしてもおかしくないような気も……。まぁいずれにせよ、103系が他の車種と比べて相当古びた印象を与えるのも否めませんので、楽園の最後の栄華を楽しむとしたら今のうちでしょうか。