地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

新ジャカルタ炎鉄録 (14) 怪物顔非冷房車

2010-10-27 09:20:00 | インドネシアの鉄道


 地震に噴火といろいろ大変なインドネシア、心よりお見舞い申し上げます……。が、天変地異が多いにもかかわらずあれだけの人口が密集しているということは、それだけ美しく魅力ある島国であるわけで、それは日本と全く同じ。そんなインドネシアの魅力を鉄ヲタ的視点から語ろうとする本連載、まだまだ続きます……。
 さて、塗装変更を中心としたイメチェンが続くジャカルタの非冷房エコノミー電車にあって、ここ約1年のあいだに最も驚くべき変化として登場したのがこの流線型電車でしょうか。顔以外の部分は一目瞭然な通り、この電車は基本的に日本製の抵抗制御3扉車そのものですが、まずTc+4M+Tcの6連であるという編成構成の変則ぶりが目を惹きます。昨年ボゴールで都営6000系と衝突した非冷房抵抗制御車の復旧ついでの大胆な試みとして顔をいじり、保留車だった中間電動車2両を挿入し、8連では長すぎ4連では短すぎる列車用とした……ということのようですが、いや~何と例えれば良いやら……個人的にはド○えもんと○び太の顔を足して2で割ったような雰囲気を感じます (^^;



 そんなヘンテコ顔の6連、「Djoko Lelono」という愛称を付けられて連日活躍していますが、見る限り早朝~朝のラッシュ時はジャカルタ・コタ~デポック間の往復に充当され、日中はタンゲラン線の機織り運用に充当されているようです。まぁ一度見たら忘れられない存在感の顔や、4M・4パンタの勇ましい雰囲気を除けばこれといった特徴もなく (?!)、単なる非冷房エコノミー電車であるに過ぎませんが、やはりカメラを構えるときに来てくれると「ぬほっ♪ヘンテコ来た♪」という気分になります (笑)。特に、ドゥリの線路市場をかすめながらタンゲラン線へと分け入って行く光景に至っては、果たしてカッコ良いのか泥臭いのかさっぱり分からないこのズングリ顔のユーモラスさが一層際だつようにも思われます (^^;)。う~む、日本人的センスではまず考えられない魔改造電車が突然ひょっこり出現し、日本製ボディと絶妙なマッチングをすることも、ジャカルタの鉄道シーンの面白みだと言えましょう……。