地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第四ジャカルタ炎鉄録 (23) メトロ05-108F

2013-01-24 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 先日の安倍首相インドネシア訪問は、雨期の豪雨と洪水のためにスカルノ=ハッタ空港への道がヤバいと言われた中であるにもかかわらず、辛うじて大統領府にたどり着くことが出来たのは周知の通りですが (要人訪問の場合は、いざとなったらヘリを出せば良いだけの話かも知れません)、もともろ海抜0メートル地帯も多々ある低地のジャカルタで豪雨・洪水となれば、広範囲での決壊・浸水という被害が否応なく生じてしまうという問題があります。そして……ジャカルタの環状線は、そんな低い川べりをかすめて走るところや、河口近くの運河を横切って走るところが少なくなく、かなり深刻な線路冠水や路盤流失が発生しているようです。



 とくに、リンク頂いております『JABODETABEK COMMUTERS NEWS』様によりますと、環状西線のスディルマン付近~タナ・アバン付近の被害は深刻で、メトロ05-108Fとメトロ7123Fが逃げ場を失って立ち往生し冠水してしまったとか……。一応、フィリピン国鉄やタイ国鉄のように、線路が隠れるか隠れないかという程度の冠水であれば、恐らく床下機器は健全なまま保たれているでしょうが、洪水のピーク時に水が増え過ぎて床面近くまで達してしまったとしたら、かつて久里浜で転属待ちの73系全金車が冠水して大量廃車となり、あるいは王寺で101系が冠水して大量廃車となったのと同様、部品取り車にもなり得ずに早くもジャカルタから消えざるを得なくなるでしょう……(T_T)。勿論、復活可能か否かをめぐる詳細はいずれ明らかになるでしょうが、05-108Fは先頭車に女性専用車ラッピングが無く、新調された正面の現地幕もなかなか良い感じで、来ると結構ウレシイ編成だったりしますので、どうか自走可能であることを祈るばかりです。
 もっとも、壊れたVVVF車を電気式DCに大改造するなど、車体を活用することにかけてはそれなりの実績を積み重ねつつあるインドネシアのこと。仮に冠水によって電装品がダメになってしまったとしたら、全く別のVVVF車 (新造したものの未だ営業運転入りしないINKA社製電車KFWと同等の性能?) に生まれ変わるという可能性も無くはないのかも知れません (汗)。