
この春の気候は寒暖の差が激しく大変ですね……。皆様ご体調は如何でしょうか? そんな日本の春と比べてもはるかに気温差が激しい当ブログではございますが (冷汗)、あくまで思いつくままに備忘録を綴って参ります。というわけで、かなり間が開いてしまいましたが、1月中旬に福井を訪ねた際の記録の続きです。
えちぜん鉄道の楽しみとして、勿論前パン+幌つきの元愛環・6001&6101形も良いですが、釣掛式電車党にとって究極の魅力を放っているのは2101形であると言えましょう。えちぜん鉄道が京福福井から一部の車両を継承して開業した当初、2101形は圧倒的多数の主力の座を占め、しかも京福福井の命運をはじめとして全国各地の釣掛式電車の寿命を縮めた1両1系統ブレーキの問題ゆえ、常に予防措置として2連で運行されることとなり、終日盛大な走行音を沿線に響かせていたものですが……やがて愛環車の入線に伴い、自動空気ブレーキ装備の2101A形は全車消滅、直通空気ブレーキ装備のBCD形がラッシュ時を中心に最後の活躍を続けて来ました。

今回の訪問は勿論、119系改め7001形のデビューを控え、是非最後に2101形と雪景色の組み合わせを激写し、出来れば乗っておく……というのが最大の目的であったことは言うまでもありません。もっとも、乗車を楽しむのであれば、前日夕方から福井入りし、帰宅客を乗せた勝山行で山登りの轟音に耳を傾けるに越したことはないのですが、残念ながら時間の都合で朝のラッシュアワーのみの訪問に……。それでも、非冷房でもどっこい残る2111 (C形) と、冷房改造されながらも南海1201形そのままのK-16台車を継承している2116 (D形) の編成が姿を現した瞬間、体内の血流は急激にヒートアップし (笑)、ファインダー越しに愛情光線を直射せずにはいられません (*^^*)。嗚呼……今やこれほど巷にはVVVFのステンレスカーやアルミカーが溢れているというのに、戦前製のメカニズムを保った釣掛の老勇が活きているということ自体、奇跡と言わずして何なのでしょうか……。
なお、1月時点で2101形が入っていた1本目のスジは、福井到着後通常であればすぐに福井口入庫となりますが、通学の高校生による着ぶくれラッシュが深刻な場合には、新田塚行臨時電車として運行されます。回送サボのままですが……(笑)。しかも、新田塚では信号扱い上折返しが出来ないようで、そのまま西長田まで延長回送……。雪の平原を、誰も客がいない釣掛が走るという、何とも贅沢過ぎる光景を撮り逃した気分は少々フクザツなものがあります (^^;)。