地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第四ジャカルタ炎鉄録 (29) KRL-1シャトル

2013-05-11 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 日本政府及び自民党は、政治的な原因で日本への訪問客数が乱高下するC国人観光客に観光振興のための救世主として期待するのを止め (C国にも潜在的な日本大好き人間は多数いますが、彼らの行動を制約するイデオロギィをGCDが流布しまくっていることが大問題)、世界中に幅広く存在する日本ファンの皆様を広く歓迎するという方向を今後一層強く打ち出すようです。まぁ当然ですわな。そこで、タイ・マレーシア・インドネシアからの短期訪問観光客はビザを免除にする案が浮上中とのことですが (当然、帰りの予約済み航空券所持が前提となるでしょう)、いや~大変結構なことではないかと思います。Selamat Datang di Jepang! まぁそれでも、日本国内にハラール・フードが全然少ないという問題があるのですが (汗)。
 ともあれ、日本とインドネシアのさらなる関係発展万歳……というわけで、一応インドネシアのINKA社 (直訳すると鉄道工業会社) による国産でありながら、電装品は日本製が少なくないというKRL-1をアップしてみます。この車両、インドネシア製初の冷房電車という意欲作ではあったのですが、結局タマ数は増えず4連2本で終わり、引き続くインドネシア国産冷房車の夢は、KRL-1と近似のデザインでありながらボンバルディアな下回りのKFWに移行してしまったことこそ寂しけれ……。



 そんなKRL-1、結局少数派の悲しさで、補修部品も潤沢ではないためか、2編成が交替で同じ運用に入る……という体制が長く続いていたわけですが、平日のみ時計回りで環状線をチンタラと走る「チリウン号」は、環状線とボゴール線の直通運転実施により消滅~。その代わりに、ブカシ線から環状東線を経由してジャカルタ・コタに向かう系統が消滅したことから、ジャカルタ・コタと環状線カンプン・バンダンの間の一駅分のみをひたすら機織りするフィーダ運用がKRL-1の指定席となっています。一昨年の訪問時までは東急8500系やメトロ5000系などがチンタラと走っていた線路を、KRL-1の4連がちょこまかと走るのみ……というのは何とも不思議な気分です。80年代に突然11連の直通が激減した横須賀線の逗子以南……とは全然違うか (^^;;)。(9:30補足……パクアン急行様からコメントで頂いた最新情報によりますと、この運用は既にKFW・4連の指定席に代わったとのこと。諸行無常!)。
 なお、KRL-1は2本中1本が絶不調気味であるといわれ、残りの1本の検査時には (これまた絶不調気味の) 103系が代走する可能性が高いことから、滞在中せめて1日くらいは103系がカンプン・バンダンのフィーダ運用に入らないものか……と、ジャカルタ・コタ駅の構内がチラ見えする宿の窓から毎朝注意していたのですが、残念ながら103系は一切運用に入らず……。したがって、昨年夏の滞在中は103系を拝んでおりません (T_T)。KRL-1にはウラミはなく、むしろ乗って撮っていると不思議な愛着が湧いてくる車両ですので、今や予備車的存在に甘んじている103系と運用の奪い合いにならないよう、4連運用が複数設定されないものか……と思っているのですが、今や他のどの路線でも8連が圧倒的主力となり、主にスルポン=バンテン線で運用されている都営6000系6連ですら輸送力不足気味といわれるだけに、4連が4連として重宝される舞台は極めて限られているのが事実。
 抜本的な突破口として、かねてから「復活するする!」と叫ばれてきたジャカルタ・コタ~タンジュンプリオク間が一刻も早く復活されるべきと思うのですが、昨年夏の時点では基本的な整備がほぼ終わりながらも未だに放置された状態……。カンプン・バンダン駅の、環状線を跨ぐ高架線に至っては、さすが熱帯……というノリで再び線路に木が生えつつあるという始末 (滝汗)。巨大港湾を擁しながらも駅周辺自体は場末の怪しい街としか言い様のないタンジュンプリオクは、最近トランス・ジャカルタの新路線が相次いで開業したり、3等急行列車の始発駅として積極的に活用され始めるなど、ジャカルタ東部の交通の拠点としての存在感を増しているだけに、「一刻も早く電車の復活を!タンジュンプリオクまで窮屈なアンコタでの移動なんてイヤだ!」と思うのですが、復活すれば間違いなく4連が常時2~3本運用されるわけで、KRL-1と103系が仲良く行き交うことになるものと期待しています。さてどうなることやら……。


整備が済んでも放置されたホームはヒマ人の昼寝会場に……。



ミョーなところで植物のたくましさを痛感します (滝汗)。



巨大で豪華絢爛なSCが立つほどカネもあるのですから、線路復活もよろしく……。