地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

阪急京都冬至の頃 (1) 西山天王山駅開業HM

2013-12-20 00:00:00 | 都市民鉄 (近畿以西)


 明日は阪急京都線の大山崎~長岡天神間に新駅・西山天王山駅が開業し、とくに天下の名勝(?)天王山を目の前にして高速バスと直接乗換可能である点がアピールポイントになっているようですが、まぁ遠来の関東人にはどうでも宜しい話ではあります (笑)。しかし……昨日、京都出張ついでに訪れた阪急京都線・桂界隈で開業記念HM編成を目撃してしまったからには、自ずとネタにしてしまいたくなるというものです (^^;)。他の編成は普段通りに正面の車番が良く見える中、正面にHMが付いている5300系がやって来たことから、「これは一体何じゃ?」と思いつつファインダーを覗き続けたところ……ををっ何という偶然の巡り合わせなのでしょう!



 というわけで、東京に戻る新幹線の時間を気にしつつも、もしかすると京都駅に向かうギリギリの時間に河原町から折り返して来たHM編成を再び撮影出来るかも……と思いつつ待ち構えていたところ、美味い具合に梅田方前パン姿をゲット♪ その後はすかさず特急河原町行に乗車し、首尾良くのぞみ220号 (京都1006) に間に合ったのでした (^o^)。
 なお、その後いろいろ検索してみたところ、どうやら西山天王山駅開業記念HM編成は約半月前から阪急各線で運行されているようですが、各線それぞれ4本程度しか存在しないため、とくに距離が長く、千里線や堺筋線直通もある京都線所属車 (3300・5300系が対象の模様) のHM姿撮影はギャンブル性が強いように思われます。それだけに、短時間の気まぐれな訪問で首尾良く撮影出来たのは何ともラッキー炸裂という感じです (^^)v
 しかも、ここしばらく多忙続きであったため、撮り鉄をしたのは何と先月15日の京都出張ついで三重県内ナローめぐり以来ということで、約1ヶ月以上ブランクが開いてしまっていたのでした (滝汗)。それほど動きモノを撮らないでいると、すっかり動体視力もズームレンズ捌きも鈍りまくり (@o@)。それゆえになおさら、超偶然の機会を確実に活かすことが出来て良かったなぁ……と思っております。なお、今回の阪急京都線プチ訪問は、もちろんこれが目的だったのではなく、あくまで1ヶ月以上撮り鉄活動が御無沙汰であったことのリハビリとして、冬至間際の暗い雨の中ながらもしみじみと阪急を味わおうとする主旨によるものでしたので、他に撮影した本来の目的の美味しいカットもございます。それはまた改めて……。

播州鉄見聞2013 (7) 姫路市営モノレール

2013-12-19 00:00:00 | 保存・園内・特殊車両


 今回の姫路界隈訪問に際し、山陽電鉄を姫路からほど近いエリアで撮ったのは、まぁ率直に申しまして午後ド順光であったからです (笑)。しかしもう一つ、ついでに姫路市営モノレールの保存車を訪ねるためでもありました♪ 
 個人的には生まれも育ちも関東であり、姫路という街を訪れたこと自体今回が初めてですので (滝汗)、姫路市営モノレールという存在はこれまで雑誌やネットで何となくその存在を知る程度でした。まぁそもそも、これまで鉄ヲタを名乗っていても、フツーの粘着式鉄道でなければ趣味的な時間とカネを注ぐ余裕もなく……(^^;)。しかし、いつもお世話になっておりますKucing様のブログで以前、保存展示作業に入る直前の姿を拝見し、さらに見事な保存状態が実現した姿を、リンク頂いておりますイヌゲージ鉄犬様のブログで拝見したことから、「ロッキード製の如何にも1960~70年代的なアメ趣味の車体がシブ過ぎるうぅぅぅ!是非見たい!」と思いまして、今回の播州訪問のメインディッシュに加えた次第です♪



 というわけで、山電の線路沿いから、まさに酷暑に疲れ果てて「ヤッターマンとの勝負あったのち、ドクロベエ様の御登場におののきつつ『ヘーホーヘーホー』と言いながらキコキコと自転車を漕ぐドロンボー一味」のような気分で (アホなオッサン丸出し)、手柄山公園界隈に歩いて行ったところ、突如目の前に現れたのはキンキンに冷房が効いた小綺麗なエントランスホール! 「モノレール見学はこちらで宜しいですか?」と恐る恐る効いてみますと、汗まみれのキ○○タがやって来たということで邪険にされるどころか、実に丁寧に進み方を案内して下さり、指示通りにエレベーターに乗って向かった先に広がっていたのは……ををををを!まさに丸ごと昭和40年代ワールドな手柄山駅の遺構と、その中に鎮座ましますステンレス製のモノレール車体!!!(*^^*) 営業当時そのままの雰囲気の看板といい、鉄犬様が「昭和40年代の幸せな家族の風景」と絶妙な形容を加えておられる車内のオブジェといい、全てはまさに昭和の佳き時代のまま! 勝手に文革なんぞで大混乱にまみれる中共など何処吹く風と言わんばかりに、そして未だバブルの乱痴気騒ぎを予想することもなく、ほのぼのとした平和と豊かさを享受していた(個人的に)幼子であった頃の原風景が、心の底から沸々と湧き上がって来るではありませんか! もちろん、そこで私が思い出すのは、未舗装道路も残っていた東横線菊名以南の沿線風景や、今や解体が始まってしまった横浜駅西口駅ビル5階の「お好み食堂」の風景、そして今はなき東横線横浜高架駅の風景だったりするのですが……とにかくこの空間に佇むこと自体、何もかもが懐かしい、の一言なのです……。
 この2両をじっくりと眺めて気が付くと1時間が軽く過ぎてしまいましたが、キンキンに効いたクーラーも有り難く、まぁ別天地の心地でした。守衛のお兄さんも親切にいろいろ説明して下さり、とにかく大満足です♪ こんな感じで見物を終えた後は、折角ですので廃線跡(とくに解体迫る大将軍駅……当時はさぞかし未来的な建築だったことでしょう!)を見物しながら、山陽姫路駅に戻ったのでした。


 何とも優雅な車内。椅子もフカフカ♪



 広告、親子像、大窓のモノコックボディー……「昭和」があふれます。



 こーいう安直な夢の国イメージが堂々とまかり通る時代ってある意味凄い。



 新幹線はモノレール復活の可能性をガン無視 (滝汗)。



 大将軍駅というネーミングともども圧倒的な印象の駅アパート……。


駿遠私鉄周遊2013春 (10) 変わりゆく遠州鉄道

2013-12-18 00:00:00 | 地方民鉄 (東海道)


 今春の駿遠私鉄めぐり、延々と引っ張りましたがいよいよ最終回。そのネタは自ずと、一番最後に乗った遠鉄電車でありますが、甥っ子と一緒で相州からの日帰り旅ですので、朝方のみの出番となった釣掛30形に乗れるものとは期待していなかった次第。ただ、せめて西鹿島で30形を激写してみたかったのですが、既に廃車が進んでしまったためでしょうか、駅ホーム奥の留置線で寝ていたのは1000系と2000系。そして、車庫の方でも30形が動く気配はなく……西鹿島での撮り鉄は呆気なく終了して2000系の客となり、前回ご紹介した西ヶ崎に向かったのでした。
 とはいえ、確か30形は新浜松でも朝ラッシュ後1本留置のはず……。そこで、期待を捨てずに新浜松に至ったものの、留置されていたのは1000系だったのでありました (滝汗)。まぁ、これが現実というものでしょうか。



 もっとも、個人的には1000系も2000系もキライではありません。地方私鉄として遠鉄が大いに健闘しているという証ですし、何と言っても近未来的な雰囲気のマスクと、如何にも昭和30~50年代の私鉄3扉車♪という風情の二段窓側面・車内のギャップが何とも言えません (^o^)。そんな遠鉄1000・2000系が、今や非常にデラックスな高架橋の上を頻繁に走る(しかも高架部分の距離が長い!)というあたり、実に痛快なものを感じます♪♪ 甥っ子も、単線ながらも余りにも豪華な高架橋をVVVF車が走るという光景に仰天していました (これが精密機械工業で名を馳せる遠州の経済的な底力の発露というわけで、社会科のテストでは浜松の何たるかをよく覚えとけよ~っと。笑)。というわけで、遠鉄は少々運賃が高めなのがアレですが、今後もますます浜松都市圏の要として一層発展して欲しいものです……。
 そして、既に30形鉄コレが2種(標準バージョンとモハ51+クハ61バージョン)出ている以上、今後は1000・2000形の鉄コレ化を激しく切望したいものです (最近は何かと頭の中が鉄コレばかり……^^;)。
 というわけで、半年以上引っ張って来たこの連載はこれにておしまい。ご笑覧頂き誠にありがとうございました m(_ _)m

播州鉄見聞2013 (6) 山陽電鉄3000系アルミ

2013-12-17 00:00:00 | 都市民鉄 (近畿以西)


 山陽3000系の大部分は周知の通り鋼製車ですが、たまにアルミ製の車両もやって来ます。その中でも圧倒的にマニアックなのは、側面窓廻りの雰囲気が独特な初期車であることは衆目一致するところでしょう。そして勿論、今回の山電姫路口訪問における最大のお目当てはこれだったのですが……来なかった (苦笑)。とにかく凄絶な蒸し暑さの中、1時間半以上踏切脇で粘ったというのにぃ……(鬱)。まぁその代わり、後期型オールアルミ車が来たのみならず、鋼製車とアルミ車を混結しているため鋼製車をグレーに塗った「なんちゃってアルミ車」もやって来ましたので良しとしましょう (*^^*)。



 そういえばこの手のグレー塗装、何処かで見たことあるな……と強い既視感を覚えたのですが、「ジャカルタの非冷房エコノミーにもステンレス車との混結に備えてグレーに塗ったレア車があった」ことを思い出しました (笑)。
 何はともあれ、今や鉄コレで地方民鉄のマイナー車種(?)すら続々と模型化される中、山陽3000(あるいは神戸電鉄1000番台)といった、播州のシブくて粋な私鉄電車が鉄コレやNでリリースされないというのは一体何故なのか、という煩悶が湧いて参ります。個人的には、出れば必ず、フリーランス化要員も含めて大量購入ですが……(^_^;)。やはり巨大な市場である首都圏のヲタにとって、山電や神鉄といった存在はほとんど認知されていないためなのかも知れないですね……(鬱)。

南伊豆東海バスの神奈中エアロスターM

2013-12-16 00:00:00 | 濃いぃ路線バス&車両


 昨晩は、いつもお世話になっております「あまのじゃく」様をカシラとするヲタ軍団の皆様との忘年会に参加させて頂きまして、あまのじゃく亭が完全に人で埋まってヤバいほどの賑わいの中、いつものように怪しくヲタなひとときを楽しませて頂きました♪ はじめてお会いした「よういち」様や、有り難いものを頂いた「らーめんてんし」様をはじめ、ご参加の皆様には本当にお世話になりました!! 
 というわけで、あっという間に1ヶ月以上前の話となりました、「へぎそば」様ご結婚記念・「あまのじゃく」様御企画による、伊豆急クモハ103貸切電車ツアーの際のひとこまをアップしてみたく存じます~。
 貸切電車で下田に到着し、駅前の海鮮屋で昼食をとった後は、夕方5時のヲタ向け集合時間までしばらくヒマ。そこで、海鮮屋の店内から目の前の駅前バスターミナルを眺めて、もし14時発の伊浜行がボロバスで来るならば断固として乗ろうと画策したのでありました。この路線、石廊崎の北西に位置する妻良 (めら)・子浦といった漁村を経て、周囲を断崖絶壁に囲まれた小集落・伊浜に至るという、下田発の路線の中では長い部類に属するものですが、とりわけ主要道から外れて終点の伊浜集落へと下って行く際の驚異と絶叫のクネクネ狭隘路がスゴいのです。それを久しぶりに (確か約20年ぶりに ^^;) 楽しみ、ちょうど17時前に下田駅前に戻って来ることが可能ということで、何が来るかな……と楽しみにしていたのですが、ウワァァァン!やって来たのはエルガミオ……(-_-メ)。その約20年前の道中は、確かブルドッグに乗って「伊浜・波勝崎経由堂ヶ島行き」という最高にデンジャラスで長時間の旅だったのですが、エルガミオでは乗っても面白くも何ともねぇ……。
 というわけで、そのまましばらく海鮮屋にとどまって引き続き談笑し、やがて流れ解散となったのち駅前にて撮りバスに興じていたところ、なな何と!往復約30分の「大沢口」行きに元神奈中のエアロスターMが入るということで、ヲタシートを勇躍ゲットして小さなバス旅を楽しんで参りました♪



 この路線は、確か昔は西武系の伊豆下田バスが営業していた路線だと記憶しております。かつて下田発着のバスが華やかなりし頃、西武は鉄道こそ東急系の伊豆急に免許を持って行かれたものの、バスは断固として存在感を誇示し、小田急系の東海バスに対抗してやる……ということで、駅勢圏の規模に似合わず東海バスと伊豆下田バスが過剰気味にバスを走らせ、互いに体力を消耗していたような印象がありました……。しかし今や、本業の鉄道において東急・西武・小田急が和解して沿線宣伝面でも相互乗り入れしていることからして (某アニメ映画[私は全然分かりませんので論評しません]とタイアップした東急西武共同企画ラリーまであるとは……@o@)、乗客減に悩む伊豆半島のバス事情も合従連衡が進み、伊豆下田バスは南伊豆東海バスに合流して今日に至っています。まぁその結果、独占営業となったバス路線は減便が相次ぎ、一部はついに下田市自主運行バス(補助金を貰って零細路線を維持)となっているわけですが、この大沢口線は概ね1時間間隔が保たれています。
 注意しなければならないのは……「蓮台寺を通る」とあるものの、これは伊豆急の蓮台寺駅ではなく、蓮台寺駅の西にある本物の寺(駅とは結構離れています)を経由するということです (汗)。西伊豆東海バスの下田~松崎~堂ヶ島線は、稲生沢川東側の良く整備された主要道を走って蓮台寺駅を経由しますが、こちらの蓮台寺経由大沢口行は、稲生沢川西側のイマイチデコボコした1.5車線路を走り、最後は蓮台寺周辺の谷間に位置する集落に突っ込み、「なまこ壁」の伝統家屋も散見される狭隘路を走りつつ、突如ぽっかりと折返場が見えるとハイ終点~。
 というわけで、何とも呆気ない道中ではありますが、如何にも伊豆の片田舎!という雰囲気が漂う静かな山間の集落に、敢えて神奈中のデカいエアロMがやって来るというのは、何とも言えず太っ腹なものを感じます♪ そして、日中でも買い物客でそこそこ利用があるのを目の当たりにするにつけ「しばらくは下田の近郊バスとして安泰かな?」とも思う次第です。もっとも、南伊豆東海バスには最近、エルガミオではなく大型のエルガが入り、さらには小田急か京王あたりの新しめな中古も流れていることからして、エアロスターMがこんな感じでローカル運用に入るのも残り時間は僅かなのかも知れません……。