小金沢ライブラリー

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今週のキン肉マン #121 奇跡の神木!

2015年03月11日 | 今週のキン肉マン
・委員長どうやって先回りした
・許されざる世界樹(アンフォーギブン・ユグドラシル)やだ…厨二かっこいい///
・ドアも窓もあるこれのどこが樹やねん
・「偶然上空を飛んでいました」その断りは別にいらない
・世界樹を住居にしたんじゃなくて最初から住居になってるのがゆでクオリティ
・回を追うごとにでかくなるグロローマン
・将軍様もう来ちゃったーーッ! 話が早い!
・敵ではないと聞かされていても震え上がるスグルにとって将軍はもはやトラウマ
・完全に主人公の風格の将軍様
・久しぶりだなキン肉マン(数年ぶり)→数億年ぶりだなゴールドマン
・そりゃ人気投票では7位が定位置だけどまさかここまで将軍メインのシリーズになるとは
・仮に今すぐ将軍 VS 武道が始まってもどっちが勝つか全く読めないな
・サンシャインが横からしゃしゃり出て武道に秒殺されないか心配
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ミステリ感想-『夜想曲』依井貴裕

2015年03月11日 | ミステリ感想
~あらすじ~
ペンションに逗留中、3日続けてかつてのサークル仲間が死んだ。
だが桜木にはその記憶がない。あるのは女の首を絞め上げた記憶だけ。
そこに彼の罪を告発する小説が届けられ、桜木は記憶にない犯罪に煩悶する。


~感想~
これはすごい。
トリックは単純だ。何度となく用いられてきた手垢のついたもので、特にこれといった目新しい仕掛けが施されているわけではない。
記憶を失った男、罪を告発する手記、ペンションで起こる連続殺人、と題材もありきたりで、伏線やミスディレクションに優れているわけでもない。ついでに言えば意味ありげなタイトルもその実は取ってつけたような有り様だ。
だが作者は何の変哲もない材料を組み合わせ、おそらく前代未聞のミステリ史に残るある大仕事をやってのけた。
最後の最後に禁じ手すれすれ、下手をすれば幻滅ものの真相が明かされるが、その真相は動機や例の大仕事と密接に関わっているため、落胆することはない。いやはや、とんでもないことを考えたものだ。無理やり類例を挙げるならば、三津田信三の刀城言耶シリーズが近いだろうか。(ヒント:近くない)
しかも終盤には読者への挑戦状も挟まれ、これだけの変化球でありながらフェアプレイそのものなのだから恐れ入る。ミステリ作家で奇術家(しかも同じ経歴の泡坂妻夫の弟子)の作者ならではの、奇術さながらの手管に舌を巻くほかない。

説明すれば即ネタバレになるため読んでもらうしかないのだが、絶版で入手困難となっているのが惜しいところ。なおネット上の書評では文章が酷いと指摘されているが、文庫版では修正されており、特に酷いところは無かったことも付記しておく。


15.3.8
評価:★★★★ 8
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