東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

政・学問題の一現象としての小保方晴子

2014-04-19 08:49:47 | 国際・政治
順番が違うって。鋭いですね。そう、入れ替えてみました。政学、学政、同じことですが気分を変えてみました。

最近の研究は収益につながる可能性もあるかわりに研究費用が膨大になる。これをまかなうのは政治(税金)か大企業ということになります。理研の場合は税金つまり政界ということになります。

政治家が馬主、野依理事長が調教師、笹井さんが調教助手兼厩務員、小保方さんが騎手ということになりますか。それとも馬かな。

馬主としてははやく自分の馬が勝って欲しい。調教師はそうすればもっと馬を預託してもらえるかも知れない、と考えます。

大体、馬主というのは競馬を知らないことが多く、無茶をいう。その無茶を捌くのが調教師ですが、なかには馬主にどなられてあたふたするのがいる。

今回の現政権と野依理研の関係はどうも後者らしい。このことは前に書きました。理研としては特定なんとか法人に一号指定されたい。安倍政権としては技術立国を柱にしているから分かりやすい旗を立てて支持を高めたい。その間になにも分からないくせに、やたらにこわもてぶる政務官、政務次官、文教族議員がしゃしゃり出る。野依さんがあたふたする。

ま、こんなところだったと推測します。本来ならもっと理研に厳しくあたるべき政治家がほとんど小保方さんに同情的なコメントを出している。そんなところも変です。

もっとも、小保方氏の性格が理研を慌てさせた理由と考えることも出来ます。彼女はああいう性格ですから、いつまで情報を秘匿出来るかどうか分からないと理研が不安に思っても不思議ではありません。

いつペラペラと外部やバカンテイ教授あたりにしゃべるかも知れない。実験ノートの管理もあのとおり杜撰だったので、いつ情報が流出してもおかしくない。彼女に巧妙に近づく人間もいるかもしれない。それなら、先手を打って発表しておこうという考えもあったのかもしれません。

特にNatureに論文が掲載された後には筆頭著者の小保方さんに外部から質問が殺到するでしょうから、彼女が舞い上がってなにを発言するか予測出来ない。理研にとっては、恐怖だったでしょう。雑誌掲載の直後に記者会見を開いたことを考えると、この説はかなり有力でしょう。






学・政共同体の問題

2014-04-19 07:49:15 | 国際・政治
小保方現象はすぐれて政治的問題でもあるわけで、お許しを得てこの場で書き継いできた訳であります。

収益面で莫大な金が動くので「特許」という問題がある。とくに再生医療につながる研究では、という「いいわけ」で小保方晴子さんも具体的なこつを明かすのを拒否しているわけです。また、同様の理屈で「データ」はあるようなことをほのめかしながら、提出を拒否しているわけであります。

この言い分、笹井さんほか理研のマネジメントも同様の言い分でしょうが、この言い分は自家撞着している。研究の情報秘匿戦略というのはすぐれて最高レベルでの決断を必要とします。おおきく成果を刈り取るなら最後まで秘匿するように綿密な配慮をするものです。田舎芝居のような記者会見で、ひなびた温泉街でのストリップ興行みたいに芸も無く真っ裸になることは厳禁のはずです。

特許のことを言い訳にするなら大々的に「やらせ丸見え」の記者会見をしてはいけません。記者発表をするなら「特許を保護しつつ、世間を納得させるデータ、情報を選別してから」記者会見をすべきです。

以上主として研究開発の収益面からの問題点を特許問題を中心として述べました。次回は費用面(莫大な)から小保方問題を分析します。ここで学・政共同体の問題が出てくる訳です。