アメリカが、BSE(牛海綿状脳症:狂牛病)検査を縮小する、新たな縮小サーベイランス計画を発表した。サーベランスとは、BSE牛を摘発することだけではなく、発生原因の特定をもすることを意味している。それを縮小するのは、発生が少なくて検査の意味がないということを受けてのことである。元々が、検査頭数が少ないだけでなく、検査された牛の半分以上が死亡牛から集められたものであり、標本採取協定で収集者に死因決定を義務付けていないために、牛の所有者を突き止めるのに必要な手段を持たない。これでは、サーベランスの意味がないばかりか、発生牛のデーターの信頼性がないことになる。こうした現実を背景にして、さらに検査を縮小するのである。
しかしながら、アメリカではチェリーヒルという町で、若年性のヤコブ病の発生がかなりの比率で発生していることを、フリーのルポライターが暴露しているが、これに関する報道はほとんどなくマスメディアは無視している。http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?sec=health&res=9E07EED81F31F93BA15750C0A9629C8B63報道関係者ですら無視するような、アメリカのBSE感覚には辟易する。
アメリカではBSE隠しに躍起になっている姿が見えてくる。怪しいと思われるような牛は、自家処理し、監査の対象にならないようにしている。事実も確認されている。早い話が、BSEが見つかると肉牛業者は困るからである。小うるさい日本向けの、ポーズ検査さえやっていればいいと思っている国の、牛肉を食べたいと思いますか?