そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

そりゃ、BSEが見つかると困るからだろ

2006-07-23 | ゲノム編集

アメリカが、BSE(牛海綿状脳症:狂牛病)検査を縮小する、新たな縮小サーベイランス計画を発表した。サーベランスとは、BSE牛を摘発することだけではなく、発生原因の特定をもすることを意味している。それを縮小するのは、発生が少なくて検査の意味がPhoto_9ないということを受けてのことである。元々が、検査頭数が少ないだけでなく、検査された牛の半分以上が死亡牛から集められたものであり、標本採取協定で収集者に死因決定を義務付けていないために、牛の所有者を突き止めるのに必要な手段を持たない。これでは、サーベランスの意味がないばかりか、発生牛のデーターの信頼性がないことになる。こうした現実を背景にして、さらに検査を縮小するのである。

しかしながら、アメリカではチェリーヒルという町で、若年性のヤコブ病の発生がかなりの比率で発生していることを、フリーのルポライターが暴露しているが、これに関する報道はほとんどなくマスメディアは無視している。http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?sec=health&res=9E07EED81F31F93BA15750C0A9629C8B63報道関係者ですら無視するような、アメリカのBSE感覚には辟易する。

アメリカではBSE隠しに躍起になっている姿が見えてくる。怪しいと思われるような牛は、自家処理し、監査の対象にならないようにしている。事実も確認されている。早い話が、BSEが見つかると肉牛業者は困るからである。小うるさい日本向けの、ポーズ検査さえやっていればいいと思っている国の、牛肉を食べたいと思いますか?

コメント
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