そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

世界を変えるリチウムその1

2009-11-23 | 政治と金

アメリカオバマ大統領の登場はある意味必然的であったのか、地球温暖化対策を世界各国が競うように重要政策として打ち出してきた。日本の鳩山首相の25%削減も大きな反響となって、世界中で再生可能エネルギーを模索し始めた。

とりわけ車の排出するCO2は圧倒的に多く、何より目立つ。この2年ほどで電気自動車(Electric Vehicle)EVが、がぜん現実味を帯びてきた。EVの心臓になるのが電池である。多少の試行錯誤はあったものの、どうやらリチウムイオン電池で決まりそうである。

このリチウムの資源を巡って世界が動き出した。つい最近分かったことでるが、南米のボリビアPhoto の高地にある塩湖「ウユニ湖」に膨大な、リチウムがあることが解った。高度3700メートルの真っ白に析出したウユニ塩湖には、ほとんど加工せずにとれるリチウムがあるのである。採掘もほとんど必要ないほどの、状態である。しかも、驚くことに世界の埋蔵量の7~8割もあると推定されている。おまけに炭酸リチウムの状態で採取できるのである。

ボリビアは世界最貧国である。モラレス大統領は先住民族の血をひく。インカなどの先住民族優先の社会主義体制を自負している。国家としてゲバラを高く敬っている。つまり、アメリカが大嫌いなのである。ついでに白人も大嫌いである。ようやく最近になって、フランスがようやく触手を伸ばし始めた。

ボリビアは、銀の採掘で欧米に徹底的に搾取された苦い経験を持っている。獲るだけとって、資源の枯渇が近付くと、貧しいボリビア人が残っただけである。資本の蓄積も社会が潤うこともなかったのである。モラレス大統領は資源ナショナリズムを掲げている。

そこで技術大国日本の存在が大きく浮かび上がってきたのである。すでに極めて純度の高い、炭酸リチウムを簡単な工場を作って実験的に取り出しているのである。

日本政府は、下手なグリーン政策を打ち出すよりり、この絶好の機会を国策として支援するべきなのである。そろそろ中国も動き出しているようである。中国は国策しかないから、日本はおちおちしていては、後れをとることになる。幸いリチウム電池の最大の技術国は日本である。鳩山さん動く時ですよ。


羅臼港

春誓い羅臼港