そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

野党を学んだ自民党、与党を学ばなかった民主党

2013-03-07 | 政治と金

安倍政権が追い風を受けて、嬉々とした首相の顔が連日報道されている。色々なタイミングもあり、ぶれないことやアベノミックスなる言葉が、期待感で市場を動かしているカラである。安倍政権を支えるもう一つの大きな要因は、民主党の体たらくである。

予算委員会の質問では、かつての民主党時代の政権の中枢にいた議員が、信じられないような情けない質問をして、安倍に一蹴されている。TPPは我々が進めたのだと息巻いた、玄葉などいい例である。なら文書化しておけばよかったのでないか。政治は結果であると諭され、何も言えないかつての外務大臣の玄葉である。

お腹を壊して(重病説も流れるが真相は詐病である)首相を退いて、5年3カ月の間安倍は、人脈の再構築と選挙区に改めて時間を費やした。

他の自民党議員たちも、似たようなことをやっていた。石破などは徹底して地方回りを繰り返していた。政権の座にいない自民党のみじめさを、落選議員と臥薪嘗胆していたのである。

そうした前々回の落選議員たちの返り咲きは、野党転落による雌伏の時間でもあった。野党のみじめさを実感する日々であった。

その間与党になって、なにかにつけ官僚と軋轢を繰り返し、民主党は何度も政策転換を繰り返すことになる。自らの政策転換ではなく、等距離外交は外務省に、コンクリートから人へは経済産業省に、行政改革は総務省や大蔵省などに、徹底的に反論され自壊して行くことになる。

再び野党に転落した、民主党は、与党時代の経験を生かすことができない。その大きな要因は、官僚に壊されたマニフェストを検証もせず見直してしまったことである。そのため、民主党は与党時代の経験を活かす場面がないのである。

野党経験を生かし、ことあるごとに3年のブランクを口にする安倍首相である。ここには再び、野党に戻らないという気概が感じられる。

与党時代に民主党は、政局に明け暮れた。政策の行き詰まりをお互いのせいにした。足の引っ張り合いである。政策論争ではない。

古くから自民党は内部的に異論があっても、政権与党という縛りがまとまらせてきたのとは好対照である。

自民党の政策は明らかに、かつて破たんした先祖帰りである。公共事業の大盤振る舞いは、一時支持者たちを喜ばせるが、財政悪化や格差の拡大、地方の疲弊などにつながる。自民党にとっては、支持基盤もあるが、やはり手慣れた政策であるからである。

アベノミックスは税収につながり、この国を支えることを期待するのは、明らかな間違いである。民主党はそうした、自民党の遺物と思えるような政策すら批判できないのである。与党になて何も学ばなかったのである。


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