そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

どうもキナ臭い南海トラフ被害予測

2013-03-19 | マスコミ報道

国の中央防災会議の作業部会「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ」(WG)は18日、南海トラフ巨大地震に伴う経済やライフライン、交通など第2次Photo
の被害想定を公表した。被害総額は、220兆円という、国家予算の単年度分の2倍以上になる、驚くべき数字である。 

東日本大震災の直後のこともあって、多くの国民は仕方ないかと思わせるに、いいタイミングの発表である。従来の被害予想を3倍も上回るものである。愛知が30.7兆円、大阪が24兆円、静岡が19.9兆円と天文学的数字を並べている。

被害金額ばかりでなく、死亡者や避難民の人数や道路や通信施設の被害など、生Photo_2
活に直接かかわる水道やガスの被害まで予測している。 

しかし、どうもこの時期の発表はきな臭い。アベノミックスで、から動きしている市場を支援する数字でもある。 

自民党の国土強靭化計画は、被災地の復興を第一に掲げてはいるが、明らかに従前からの公共土木工事に他ならない。10年間という期間ではあるが、国土強靭化計画は、200兆円と類似する金額を掲げている。 

震災への備えや予測を否定するわけではないが、この時期のこうした大きな数字としての発表は、自民党政府を勢いづかせることになる。国債の乱発発行への道を開き、日銀の購入というセーフティネットまで用意している。 

この被害予測を見て、多くの国民はあの津波を想起し、やむなく認めることになるだろう。これは安倍の用意周到な、公共投資による危機浮揚策の絡め手戦法である。誰も反対しない。 

こうして、財政赤字は進行し、官僚手動による土木事業は地域の産業を食い潰し、地方は疲弊するのである。これまでと同じ構図である。

コメント (1)
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