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日本主導のアジア開発銀行、アメリカ主導の世界銀行に対抗する、中国の経済戦略である。アメリカの説得を聞かなかった、イギリスを追って、G7で不参加になったのはアメリカと日本だけとなった。(カナダは不明)
韓国も台湾もオーストラリアも参加を表明している。北朝鮮は中国が断ったのには多少驚かされたが、中国は勝ち誇ったように余裕のコメントを出している。
曰く、「アジアインフラ投資銀行は、明確な時代の特徴を帯びた多国間開発金融機関であり、世界銀行、アジア開発銀行を補充するもので、替代ではない。現行国際金融秩序を改善し、推進するもので、転覆ではない。」中国は「中国は最大株主として、アジアインフラ投資銀行に必要な資金を提供する。最大株主の地位は特権ではなく、責任であり、役割の担当だ。」「大国として居座るのではなく、利益を共有する。」「アジアインフラ投資銀行は、明確な時代の特徴を帯びた多国間開発金融機関であり、世界銀行、アジア開発銀行を補充するもので、替代ではない。現行国際金融秩序を改善し、推進するもので、転覆ではない。」
良く言うよと思われる面が無きにしも非ずであるが、世界第二位の経済大国になっての既に日本の倍ちかい9500億ドルになっている背景があろう。
日本の不参加は中国にとっては大歓迎である。参加された方が困ったであろう。安倍政権はAIIBの運営の不透明性を不参加の理由にしているが、明らかにアメリカの顔色を覗っての不参加である。あるいは、中国や韓国との関係を修復することなく、地球儀の表面だけお俯瞰してきた安倍外交の失敗と言える。
中国の世界戦略の一環であるAIIB参加を、歓迎されるべきかどうかは判断に悩むところであるが、これではっきりしたのは日本はアメリカの同盟国ではなく、日本はアメリカの従属国であることである。
アメリカとの関係で集団的自衛権行使容認をするなら、日本の軍隊ははいつでもどこにでも出かけることになる。
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