そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

天皇と皇后のパラオ訪問を評価する

2015-04-07 | 戦争
天皇皇后両陛下は、戦後70年の節目の今年戦没者の慰霊などのため、明日からパラオを訪問する。天皇は、パラオの訪問を長年望んでいた。天皇の言葉を、マスコミは恣意的と思える対応で封じてきている。とりわけ昨年の天皇誕生日の言葉などは、明確に憲法の擁護の発言を、不戦の言葉の中に込めている。そのことはあまり報道されることがない。今回の訪問も、あまり大きく報道されていない。
私は天皇制については、積極的な支持者ではない。むしろ今でも否定的である。
母は私の父でもある夫を戦争で失っている。天皇制についは大きな疑問を抱いていた。しかし、晩年にカルチャースクールに美智子妃が来られて、母の手さばきを褒めてもらったことを、ことさら喜んでいた。東北の震災地などを天皇が訪問することによって、被災者の励みにもなっている姿を見ていると、こうした形での皇族は存在することも許されるのではないかと思っている。

ペリリュー島は太平洋戦争で硫黄島とともに最も悲惨な戦地であった、ペリリュー島を80歳を越えた高齢の天皇の強い希望で訪れるが、このことは高く評価したい。私も今年2月に、父の亡くなったフィリッピンのセブ島を訪れた。色々言いたいことは山ほどあったが、父が亡くなった現地に実際立ってみると、言葉では言い難い胸に迫るものがあった。
天皇も、日本軍が1万6千名も亡くなった現地に立つと、大きな感慨がきっと胸に去来することだろう。本土防衛という虚偽の戦術の元で玉砕を強いられ、天皇のために戦い、国家によって遺棄された人たちのことを思ってもらいたいものである。
天皇にいたいことは山ほどあるが、今回の慰霊は理屈を越えたものとして、高く評価したいものである。
コメント (3)
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