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イスラエルとパレスチナとの紛争は、どんなきっかけでも簡単に起きる。何よりも宗教的な対立と政治的な対立と民族的な対立と歴史的な対立が複雑に絡み合っていて、容易に解けないからである。
今回はの発端はイスラエルが聖地からパレスチナ人たちを締め出したことのようであるが、きっかけはあまり大きな意味をもたない。パレスチナを実効支するハマスがロケット弾を数百発を撃ち込んだ。これに対して、イスラエルは、ミサイル応酬でガザ地区に打ち込んだ。いつものように、パレスチナは80名の死者が出ているが、イスラエル側は数名の死者である。
軍事力と経済力の差で、これまでの犠牲者の比率は300対1程度である。ハマスのロケット弾のほとんどが迎撃されるが、イスラエルのミサイルは確実の被弾しビルなどに壊滅的被害を与える。
パレスチナ問題で、正義を問うのは最早意味をなさない。両社が穏当に向き合うしかない。ところが、大きなバランスとして存在であったアメリカがトランプになって、圧倒的にイスラエル支持に回った。アメリカ大使館をエルサレムに移したり、ゴラン高原の領有権を認めたり、極右翼のネタニアフを同じネクタイと上着でトランプとカメラに収まったりする。
トランプは、アメリカ国内の自らの政権基盤の安定のために、極端なイスラエル支持政策を次々打ち出した。最もネタニアフを喜ばせたのが、イランの核合意からの離脱である。トランプの4年間に大きな衝突がなかったのは、トランプ時代、パレスチナ側からの抗議は沢山あったが、トランプが明快であったからイスラエルは動くことはととんどなく、小さないざこざもほとんど起きてはいない。
トランプは国内の支持基盤固めと、経済的利益しか頭になく、良くも悪くも紛争が嫌いだったからに他ならない。紛争は金にならないからである。しかしながら、大きな紛争のネタはいくつも残していった。その一つがネタにエフである。
ネタにエフは政権基盤を完全に先の選挙で失ったが、コロナ禍で復活した。世界に先駆けてワクチンを裏から手をまわして大量に確保し、世界に先駆けて社会的にも経済活動を回復した。ネタニアフは切れそうな首を繋いだ。
中国には明快な姿勢を示したバイデンであるが、中東、とりわけイスラエルに対する姿勢はいまだ方針が出されていない。何をやってもトランプほどイスラエルに支持されることはない中で、バイデンはどう動くかである。下手をするとロシアと中国に漁夫の利をかすめ取られかねない。
イスラエルはホロコーストから何も学んでいないのか。ユダヤがナチにやられたほぼ同じことを、パレスチナにやっていないか。戦争や紛争は弱者から歩み寄ることはできない。弱者は戦闘では敗北するだけであるからである。紛争を治めるには圧倒的強者のイスラエルが譲歩するしかないが、いまだに入植地を拡大するようでは、世界の同情を集めたホロコーストから何も学んでいないことになる。
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