そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

メコン川流域会議を

2009-11-10 | 政治と金

7日から2日間にわたって、東京でメコン川流域会議が開かれた。日本は一年間に5000億円のPhoto 投資をこの地域にやるとし、毎年この会議の開催を決めた。東南アジア最大の河川メコン川の流域には、タイ、ミャンマー、カンボジア、ラオス、ベトナムがある。

この地域には、地理的な優位性と急速な経済成長を遂げている、中国が最近大きな投資を行っている。ラオスには中国が丸々作った陸上競技場がある。ミャンマーは中国が軍事政権に対する国際的な経済制裁を受けて、中国の独壇場である。カンボジアでは韓国企業の進出が著しい。

ラオスは昨年は7.8%もの経済成長である。ベトナムもラオス同様に社会主義体制でありながら、自由経済をとりいれて経済成長が堅調な伸びを見せている。中国の進出は、天然ガスやボーキサイトやカリュウムなどの資源が目当てである。

日本の投資が圧倒的であったこの地域が、中国と韓国にとってかわられようとしている。それでも、日本の投資額は中韓の5倍である。鳩山内閣が、今回開催したミャンマー流域会議は、東南アジア重視を唱えていたこともありいいタイミングであったと言える。

鳩山イニシアチブを持ち出すことも、日本の存在感を見せたことは評価されていいと思われる。地球温暖化対策などへの取り組みなども評価も併せ持つことになるだろう。中国もアメリカもこうした形でのODA協力であれば、異論を唱え難いであろう。

しかしながら、この会議の持つ意義を共同声明の最後の部分に見出したい。すなわち、北朝鮮(鳩山は英語ではDPRK・朝鮮民主主義共和国と呼んでいる)を、6者協議に戻すこと。それに、ミャンマーの民主化を上げている。

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ベルリンの壁崩壊から20年

2009-11-10 | 政治と金

ベルリンの壁が崩壊して昨日で20年になった。東西冷戦がいつまで続くかと案じてE1257746706736_1_s_2いた時代から見ると、信じられない時代になった。東側がこんなに虚偽、虚飾に彩られていたのかと、今更<shapetype id="_x0000_t75" stroked="f" filled="f" path="m@4@5l@4@11@9@11@9@5xe" o:preferrelative="t" o:spt="75" coordsize="21600,21600"></shapetype> <stroke joinstyle="miter"></stroke><formulas></formulas><f eqn="if lineDrawn pixelLineWidth 0"></f><f eqn="sum @0 1 0"></f><f eqn="sum 0 0 @1"></f><f eqn="prod @2 1 2"></f><f eqn="prod @3 21600 pixelWidth"></f><f eqn="prod @3 21600 pixelHeight"></f><f eqn="sum @0 0 1"></f><f eqn="prod @6 1 2"></f><f eqn="prod @7 21600 pixelWidth"></f><f eqn="sum @8 21600 0"></f><f eqn="prod @7 21600 pixelHeight"></f><f eqn="sum @10 21600 0"></f><path o:connecttype="rect" gradientshapeok="t" o:extrusionok="f"></path><lock aspectratio="t" v:ext="edit"></lock><shape id="図_x0020_1" o:button="t" href="http://okaiken.blog.ocn.ne.jp/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2009/11/09/e1257746706736_1_s.jpg" alt="E1257746706736_1_s" type="#_x0000_t75" o:spid="_x0000_i1025" style="WIDTH: 75pt; HEIGHT: 68.25pt; VISIBILITY: visible; mso-wrap-style: square"></shape><imagedata o:title="E1257746706736_1_s" src="file:///C:DOCUME~1kenLOCALS~1Tempmsohtmlclip11clip_image001.jpg"></imagedata>感じ入ったものである。

それをさらに裏付けるよ うなアンケート結果があった。旧東側の人たちへの質問である。ベルリンの壁は誰が築いたかには、東ドイツと正解を出した人が10%もいなかった。誰が築いたかは知らないとする回答が半数を超えていた。

東ドイツで教育を受けた人たちは、今では40代以上であろう。彼らには、社会主義体制下のトラウマが残っているのではないか。与えられた情報を分析することもほとんどなく、情報をそのまま消化せず受け入れるのであろう。

その他の、旧社会主義体制に係わる質問の多くが的外れであった。それをいまだに追及することなく、受け入れる意識が優先されているのであろう。

多くの東ドイツの住民が、壁崩壊前の方が生活が豊かだったと思っているのである。確実にモノが溢れている現状を、彼らは受け入れていない。言論や旅行や報道の自由などが得られたにもかかわらず、いまだ旧東ドイツの警察国家の時代を懐かしむのである。そこには賃金格差や失業率の高さ更に人口流出による高齢化がある。

壁崩壊以前にはなかった格差(実際にはあったが庶民の目には触れなかったのか)が、彼らを旧社会主義体制の懐古へといざなうのであろう。モノによる豊かさとの比較だけではなく、旧社会主義体制から、金融危機からいまだ抜け出せない資本主義が学ばなければならないことが少なからずあるように思える。

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鳩山もチェンジを

2009-11-09 | 政治と金

8日に宜野湾海浜公園で、普天間基地県内移転反対の沖縄県民大会が開かれた。主催者側09110801の発表によると2万1千人人も集まった。大会は、民主、社民、国民、共産党をその他100を超える団体が呼び掛けた。嘉手納町の83%もの面積を占める米軍基地の存在を快く思っている ものは1人もいない。

今回の総選挙では、県外移転を主張する民主党議員とその支持者が小選挙区で当選をしている。この数年行われた、沖縄の地方選挙でもことごとく県外移転を主張する首長が、勝っている。

総選挙で沖縄を訪れた鳩山党首も、最低でも県外移転を発言している。それを、政権を取ったら突然として、トーンダウンも著しい現状にある。外相は、演説での発言はマニフェストではないとし、普天間と嘉手納の統合を打ち出している。新たな基地の設置、あるいは拡大としてこの発言は沖縄で受091108け止められている。

鳩山首相は自らが最終判断をするとしているが、これは検討をしているとか根回しをしていると は思えず、混乱が広がるバカk理であるところを見ると、ただ単に引き延ばしをしているにすぎない。県民の声は、今回の集会の人数を見ても解る。鳩山首相が友愛を掲げるのなら、最低でも県外移転をと主張したのは県民の負担を思ってのことだろうと推察される。13年も県内移転を模索した自民党の政策が変わると、県民は民主党を支持したのである。

沖縄県民に政権交代の実感をしてもらうのには、友愛の精神を実行するしかない。出来れば海外移転を、この際オバマに突き付けてみるべきである。彼もチェンジしたのである。鳩山もチェンジするべきである。鳩山内閣の真髄が試されている。

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日本人の節操のなさ

2009-11-08 | 政治と金

ブッシュの始球式にいくつかの抗議行動があったようであるが、ほとんど報道もなく無事終わった感がある。これほど世界を混乱に陥れた、戦争犯罪人をいとも簡単に日本社会は受け入れ てしまう。寛容というべきか無貞操というべきか、節操のなさは最近の犯罪者芸能人の出版行Photo動でも見られる。

版権のない自らの曲を売りつけた小室哲也であるが、何にやら自叙伝か何かを出版する(している)らしい。何でもこれで、概ね事件を起こした関係者に対する借金がほとんど返済できるそうである。

更にのりピーこと、酒井法子のごめんなさい出版や関連の本が、バカ売れのようである。本人のはこれからのようだが、これも相当稼げるようである。もう芸能界には戻らない。介護をやるなどと、殊勝で甘いことをいう背景には低収入でも行き行ける見通しがあるのかもしれない。

更に、麻薬を使用しながらのセックス相手の死亡を見て、うろたえてしまった麻薬常習者の押尾なんとかであるが、有罪判決が出たにであるが、何か出版するそうである。間違いなく売れると見込んだ出版社が持ち込んだ話であろが、何でこんなものが売れるのだろうとおもうが、確実にそれを受け入れる日本社会があるからである。

政権交代した首相の初めての所信演説を差し置いてでも、芸能人のスキャンダル報道を優先させるマスコミにである。かといって、麻薬などの撲滅の行動するマスコミもいない。確実にそれを受け入れ、視聴率を稼げるという日本社会の基盤がある。日本社会の底辺はこの程度なのかもしれない。

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戦争の悲劇は自らの国でも起きる

2009-11-07 | アメリカ

Image5550592g 米軍基地で乱射事件がった。銃社会のアメリカでは銃の乱射事件は後を絶たない。世の中に不満がっあたり、組織に対する一時的な感情が引き起こすこの出会った。多くは若者であったり犯罪者であったりする。

今回は場所も犯人もこれまでの乱射事件とは異なっている。場所がアメリカ陸軍最大のフォートフット基地であったこと、犯人が軍医という一応の地位にいる人物であったことである。犯行の動機と思われるのが、イラク派遣が決まっていたことと、彼がイスラム教徒であったことである。

こうした背景に、オバマ大統領もかなりの衝撃を受けているようである。葬儀への出席のために、日本の訪問を一日削った。

事件の背景についての詳細な情報はないが、ある程度の年齢を重ねたものにとって、宗教的なR 自尊心と理念をイラク派遣の中で解決できなかったのではないかと推察される。やり場のない怒りか、あるいは自らの立場との矛盾に苦悩したのであろう。

アメリカの行った戦争の無人を個人が負うことはにと思われる。アメリカには、クエーカー教徒たちが利用する、良心的兵役拒否をここなうシステムもある。そうしたことまで考えば及ばなかったのであろうか。

それにしても怖ろしい事件であるが、アメリカの銃社会の恐ろしさを垣間見た気がする。

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そりゃおかしいゼ自民党さん

2009-11-06 | 政治と金

国会の予算委員会が開かれている。例によってではなく、今回は大きくいくつかの様変わりが目につく。何といっても、官僚のお歴々が誰もいないことである。代わりに、奥の席には副大臣と政務次官が座っている。アホでも前夜飲みすぎていても、答弁らしきものができたのは、官僚にお伺いを立てていたからである。

091102 答弁のし方も、従来の「前向きに善処します」とか「包括的に検討します」などという官僚言葉が、予算委員会や所信演説からも消えている。この点は、結果どのようなことになろうとも大いに評価されるべきであろうと思う。

問題は、野党になったことにまだ気が付いていないと思われるのが、自由民主党である。大森理森、町村信孝、加藤紘一の質問が、質問の体をなしていない。普天間の移転問題については、移転を決めてから13年間もすったもんだをやっていたのは、自民党である。政権をとって僅か2ヶ月少々の民主党に、ぶれていると言う前に自らの行ってきた迷走ぶりが問われるべきではないか。

加藤紘一が自説を朗々と述べたり、町村信孝が自分たちがどれほど苦労したかなどと延々と述べるのを見ていると、野党になったことにやはり気が付いていないのである。だから下野することになったのだと、与党は切り返さなかった。本会議で鳩山首相が、「あなた方に言われたくない」と切り返したネガティブ発言を、予算委員会では封印したが、これは良く我慢していると評価されるべきであろう。

自民党が怒りを持って民主党に切り込まなければならないのが、補正予算を3兆円も削られたことではないだろうか。第4次だかの補正予算として16兆円もの支出を、緊急対策として打ち出したのである。鳴り物入りで行った補正予算である。麻生太郎は自慢げに、経済の麻生などと言っていたが、その虎の子の予算を3兆円も削られたのである。怒り心頭に達しているかと思いきや、全く触れることがない。

そうするとのこ補正予算は、やはり選挙対策であったのであろうか。結局自民党は、自分たちの所属しない派閥が政権をとった程度の気分であるようだ。いまだ与党気分でいるとしか思えない。予算委員会の自民党の質問内容を見ていて、政権奪回は程遠いものと感じたのは私だけだろうか。

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小沢一郎の凄まじい執念を見た

2009-11-05 | 政治と金

NHKスペシャル「永田町・権力の攻防」を3夜連続で見た。細川政権以後の、16年間の関係者たちの証言で綴った権力の攻防である。ほぼリアルタイムで見てきた者にとっては、確認の意味もあったが、それにしてもいかにも生々しい政治闘争であった。

002主役は何と言っても小沢一郎であろう。自民党を飛び出し、剛腕で幾つもの党を作り連合、連立を繰り返しながら、消耗する様をこの番組は見事に浮き出している。

結局小沢は理念闘争を捨て、政権交代だけを旗印にするようになる。民主党に統合する時の態度を、管直人は驚きを隠さず述懐する。統合に当たって、小沢は何の注文も付けることはな かった。やがて自分をこの政党は必要になると読んでいた節もある。

もう1人の主役は、野中広務である。過半数を割った自民党が政権を維持するのには、公明党が必要であった。そのために、当時公明党と近かった自由党の小沢にまず連立を呼び掛けて、自自公政権を誕生させる。利用されたことに気付いた、小沢は政権を離脱する。

野中はこの攻防にどんな理念を描いたのかとの質問に、「高邁なものはなにもない。ただ政権維持のために動いた」と答える。加藤の乱のときにも、野中は宏池会の切り崩しを強引にやり遂げる。何の理念もなく。ただひたすら政権維持のために動くのである。

小沢の執念は、16年経って自らが党首となり参院選を勝利し、西松建設問題で副代表となり鳩山政権を誕生させ、政権交代を実現させる。

野中たちが執念を燃やして守った政権も、その後の安倍、福田の何とも淡泊なポイ捨てと、その後の麻生の抜けた人物たちによって簡単に投げ出されてしまう。

番組では、小泉純一郎の告白がなかった。この男らしいが、劇場型の選挙運動は、小泉が何を目指しているのかを覆い尽くす作用をした。小泉の負の遺産を清算する形で、小沢の執念は実を結ぶ。

それにしてもこうして見ると、この16年間の政権を巡る攻防には、力学的な作用点の模索に過ぎなかった感がする。政治理念とは程遠い中での攻防であったと言える。日本が、成熟した国家になるには今しばらく時間がかかるのかもしれない。

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ニルス・クリスティをご存知でしょうか?

2009-11-04 | 死刑

先日、NHKの未来への提言で「犯罪学者ニルス・クリスティ~囚人に優しい国からの報告~」という番組がありました。

世界での多くの国が、犯罪者に対する厳罰化が加速されています。日本でも、オウム真理教のサリン事件辺りから厳罰化が加速される傾向にあります。アメリカでも19802年代から、凶悪事件が急増する傾向にあり、メディアが扇動し犯罪者憎しとする、被害者感情に立ちより一層厳罰化へと進んでいます。

その結果、収監者は増加し刑務所環境は劣悪な状態になっています。刑罰の本来の目的である受刑者の更生どころか、アメリカでは再犯者が半数以上になっています。

アメリカとロシアの収監者の数は信じられない人数になっている。とくにアメリカでは国民1000人に1人が収監されている状況です。これが行政の財政負担にもなっています。また社会不安にもなっています。

ノールウェイでも、1960年代までは厳罰化によって犯罪者は増えました。1970年代になり、犯罪者を隔離し懲罰を加える目的から、受刑者の社会更正を最大の目的に転換させました。衣食住もほとんど外界と変わらず、受刑者同士もほとんど自由に会話でき、隔離も最小限で時折帰宅もできますし、苦痛を与えることはありません。

<wrap type="square"></wrap>こうした「犯罪者にやさしくする」ことで、再犯はもちろん軽犯罪は激減しているとのことです。犯罪者を社会から隔離せず、懲罰的な収監を見直すことを提案したのがオスロ大学教授の犯罪学者ニルス・クリスティ氏です。犯罪者にモンスターはいない。「すべての人間は人間である」と言ってはばかりません。

多くの国が死刑を見直しています。20年前は100カ国以上あった死刑制度を持つ国も、現在は24カ国になっています。日本やアメリカなどはこれに逆行しています。マスコミが被害者同情を煽る報道をし、応報感情から厳罰化に向かっているように思えます。量刑は犯罪者に対する報復ではないのです。厳罰化は社会への厚生が一層遠のくばかりか、社会不安にもつながり財政負担にもなります。

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GMは世界を救うか

2009-11-03 | 政治と金

GM(遺伝子組み換え)作物が、世界の食糧危機を解決すると、各方面から喧伝されて久しい。多くの方々が、GM技術は夢の技術であって、食糧を無限に生産してくれると信じさせるの成功した感がある。

病気に強く生産性が高く、過酷な環境でも栽培できると言われた、GM作物がここに来て多くの科学者たちが、疑問を呈するようになってきている。思うように生産が上がらないのである。

世界の飢餓人口が11億を超えたと、以前このブログで書いたが、飢餓の原因は単に食料がないのではない。飢餓の主な原因は、貧困である。貧困の原因は戦争であり、政治不安であり、大企業の搾取であり、教育の不足でありったりする。

仮に、GM作物の作付に成功しても、貧困が根底にある限り、新たな富を産み貧困者を作りだすのが、これまでの歴史である。

PhotoGM作物は、多くの場合と規定のアグリビジネスが特許を持ち、農民に販売する。また、モンサントのように、自社の除草剤に耐性の作物を売りつけることで、ダブルで収益を上げるシステムを作り上げてきた。

結局GM作物は、一時的な生産性を上げることはあっても、食糧問題の根本を解決するわけではない。世界を席巻する巨大なアグリビジネスが収益を上げるばかりである。 貧困を再生産するの野に貢献するのである。

 http://roomfordebate.blogs.nytimes.com/2009/10/26/can-biotech-food-cure-world-hunger/?partner=rss&emc=rss

http://okaiken.blog.ocn.ne.jp/060607/cat7180428/index.html

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なぜ農業で食べられないか

2009-11-02 | 農業と食

一昨日NHK教育テレビの、土曜フォーラムは「なぜ農業で食べられないのか」というものであった。お米の農業者の平均収入は、120万円程度である。日本の主食を支える農業がこのざまでは、自給率が下がり後継者が育たないのは当然である。

価格競争の世界へと、お米を追い出したのは、減反政策によって生産量を減らし価格維持を試みてきた、農業政策に最大の問題がある。バリアーのない野菜はもっと悲惨である。中国などのアジアから、大手を振って国内に入ってくる。

たまたま、上手く商品化に成功した野菜を、マスコミは報道する。確かにブランド化や流通に成功した例も少なからずある。しかしそれも、ひと時のものでしかない。やがて、労働力の安い東南アジアや中国に追いつかれてしまう。

農産物を、価格競争に晒したのは、1961年の農業基本法以来、大型化すなわちコストダウンへと突っ走った結果である。農産物=食料は、人が生きていくために欠くことができないものである。工業製品のような大量生産はできないし、倍も消費できないし半分にすることもできない。

日本の農業政策は、商工業製品の大量生産と輸出の代償として位置づけられてきた。生産の現場に人を提供し、工業製品の輸出の代替に輸入される農産物の犠牲になったのであPhotoる。

一般の消費者が、農業や田舎から離れることによって食べ物への関心、生産過程の重要性と生産基盤のもたらす環境保全など全く知らないままで来たことも、重要なことである。都会の消費者の多くは、日本の農業者は多くの補助を受け取っていると誤解している。

上の表は、この番組で鈴木宣弘東大教授が提示したものである。日本の農業政策は、基盤整備や周辺整備事業と言われるものが多く、農家に直接支払われるものは極めて少ないことが解る。民主党がどのような所得補償をやるのかは、いまだ明らかにされていなImg_1250 い。農業についてほとんど取り組んでこなかった、赤松大臣の手腕に期待したい。

食料を生産する農家が、食べられないのは異常である。コンビのおにぎりを思い浮かべてもらいたい。100円程度から250円くらいまでの幅がある。コメは20円にも満たない。価格差は食材の違いであって、コメの違いではない。農業者の受け取りは、年々少なくなっている。流通や商品化の過程に、消費者は対価を求めているのである。見た目がそれほど大切だろうか。食料が安いことが、何を意味するのか考えて頂きたい。

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ジョージ・ブッシュが始球式?

2009-11-01 | 消費増税

Bushs_uae_visit_is_significantどうやら、戦争犯罪人アメリカの前大統領のジョージ・ブッシュが、日本シリーズの第3戦の東京ドームで始球式をやることが決まったようである。陰に、ナベツネ(渡邊恒雄)の匂いがしてならない。よりによって、平和の祭典である日本プロ野Us_troops_put_an_american_flag_on_a球の、日本シリーズでの始球式である。

今日第1戦があったが、始球式は北海道の少年野球の何処かのエースだった。小学生の割には、体格も良く良い球を投げていた。球をキャッチャーから手渡されて、緊張していた。微笑ましい姿である。

Iraq_is_oursこ うした祭典に、アフガニスタンに大量の兵士を送り、虚偽の事実でイラクに攻め入り、イスラエルのガザ攻撃を擁護し、アフガニスタン・イラクの拘束した人たちを(テロリストでも兵士でもなかった人たち)をアブグレウブ・グアンタナモ刑務所で人権侵害を繰り返した、張本人である。最高責任者である。ジョージSoldieralone_2・ブッシュほど 「戦争犯罪人」の名に相応しい男はいない。

今年の日本シリーズは、どちらもドームなのでスケジュールの変更がない。第3戦の11月3日 の東京ドームで、計画通りやるのであろう。当日は反対のデモも計画されているようである。靴を投げつける話はない。

ブッシュの始球式は、やっとなんとかこの男が作り出した世界の忌まわしい時代から脱出の動きがある中で、忌まわしい過去を想起させるような出来事である。読売関係者だから仕方ないでは済まされない。なんとかならないのか。

<左のフォトアルバムに”屋久島ブラリ”をアップしました>

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羅臼港

春誓い羅臼港