そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

JOCは女子アイスホッケーから学べ

2013-02-13 | 政治と金

女子アイスホッケーがソチ冬季オリンピック出場権を獲得した。驚くことに国内第一02
号である。女子アイスホッケーの、国内実業団チームはない。

そうした中で、開催国枠のおまけで出場した長野以来である。前回前々回と、最終戦で敗退して出場権を得られなかった。悔しい思いをしてきた彼女たちである。今回の出場枠獲得は立派で、千歳空港の帰国会見のこぼれるような全員の笑顔が印象的である。

多くの選手は練習時間をねん出するために、正社員でなくパートでしのいでいる。今回ベストFWに選ばれた、久保英恵は前回敗退後いったん引退している。彼女は競技会場の事務員で、生計を立てて競技を優先させている。

今回は、最後の出場枠を争う、いわばマイナーの組の戦いである。信じられない逆転を初戦でしたが、延長でも決着がつかずゲームウイングショットでの惜敗である。最終戦は堂々の勝利であり、彼女たちらしい綱渡り的な勝利であった。ソチでは、今の勢いだとひょっとしたら、メダルに手が届くところまで行くかもしれない。

全くマイナーなスポーツであるから、やむを得ない面もあるが、日本スポーツ振興センターからの助成金は、僅か3400万円である。国内合宿や試合01_2を減らして、海外遠征に充てる火の車の台所事情である。

メンバーの殆どが、苫小牧と釧路である。男子や高校生に交じって、練習や試合などさせてもらっている状況である。なでしこジャパンの、女子サッカーでも同じような経過を見ている。底辺の狭い北国限定のアイスホッケーとなれば、さらに社会的に恵まれてこなかった。

翻って、先ごろ問題になった柔道連盟は6億5000万円払われている。女子に限ってみても、3億1625万円である。女子アイスホッケーの10倍である。人数の多さや施設の程度など比較すると、ダントツにホッケーが費用が掛かる。

この際、不祥事を出したお詫びで、長年自費で取り組んできたホッケーの彼女たちのために、一部でも回してはどうかと思ったりする。

もう一つ気になったのが、2020年から外さる可能性が高くなった、レスリングである。JOCの幹部は「全く予測してこなかった」と、ぼけたようなコメントを出している。

要するに、懸命に競技する選手たちとは裏腹に、各連盟などの組織は無神経で、政治的アンテナさえ持っていないのである。結果のみを追い続けるあまり、体罰などこうした体質が醸成したものでないか。

スポーツ振興の国民的な思いをバックに、組織に甘えたJOCなどの官僚発想の意識を改革するのに良い機会である。

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困った坊ちゃまだ

2013-02-12 | 朝鮮半島

北朝鮮が核実験を行った。国威発揚と現体制の維持であろう。小型で威力も増していると発表している。いわゆる、瀬戸際外交手段であって、核実験そのものの大きなPhoto_2意味はない。金王朝の三代目には困ったものである。

アメリカが交渉してくれないために行ったという論理であるが、日本が真珠湾攻撃した理屈と同じである。アメリカが日本を貶めたと、いまだに主張する国粋主義者があまりにも多い。

安倍坊ちゃまも内心大喜びである。手段的自衛権の話がしやすくなった。タダでさえ中国が発射用レーザーを照射したと、地ならしをしている。

北朝鮮の理屈もアメリカからの自衛である。実際は異なるが、手の中にいると思っていた中国が最も困っているだろう。早速抗議の声明を出してはいるが、制裁などできるわけない。北朝鮮と、中国人民軍とは強い繋がりがあって、簡単には中国共産党も手を出せない。

今回の核実験で、あるいは尖閣などの挑発行為で、日本は彼らの思惑とは裏腹に右傾化するばかりである。安倍の自衛軍がそのうち国軍になりかねない。

ミサイルの成功と核の小型化で、アメリカ全土が射程距離に収まり、核の脅威が増Photo_6
したことになる。たとえ一発撃っても、北朝鮮が勝てるわけない。アメリカは、メンツが潰れただけである。

それにしても、北朝鮮はこれからどうするのだろう。核が食い物を生み出すためには、実験するぞと脅している間だけである。実験を強行した現在彼らの選択肢は少なくなった。

最も考えられるのは、金正恩の失脚である。行政の新体制前の中国は、これを認めるかもしれないが、軍と財界がこれを受け入れるかも疑問である。いずれにしても、北朝鮮の核実験は自国も周辺国にとっても、何一つ建設的なものはない。

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中国の大気汚染を笑えるか

2013-02-11 | 政治と金

中国の大気汚染が深刻である。中国が珍しく情報を公開している。6億人が被害をPhoto
受けているのも大変だが、周辺への波及も迷惑なことである。特に、春節の花火は当局の自粛要請にも関わらず、派手にドンパチやって、計測不能のPM2.5になっているとのことである。

日本のメディアは、途上国が経済発展に置き忘れたものと、他人事のように解説する。かつての日本もそうだった言うことらしい。確かに大気や河川の汚染は、かなり克服してはいる。

しかし、ここにきてもっと大きく深刻な核のゴミは、全く放置されたままである。日本学術会議が、放射性廃棄物はゴミであり処分の方法とその深刻さを、真剣に検討しなければならないと、ようやく口にした。

元々わかっていたことであるが、核のゴミを口封じさせたのが、再利用計画である。草野仁や滝川クリステルなどが、知ったかぶりでエネルギーの無尽蔵システムを強調していた。

もんじゅも六ヶ所村の再利用貯蔵施設も、これまで11兆円投入したのに、全く何の成果が上がっていない。数年前に関係官僚たちで、見直しに取り組んではみたものの、電力会社、自治体、政府がまったく動けなくなるとの結論を封じ込めてしまった。

六ヶ所村は、計画が破たんしたのなら、受け入れている放射性廃棄物は、ゴミになるのであるから契約にのっとって返還することになる。再利用施設であって、廃棄処理施設ではないと、青森県は声高に訴える。どの電力会社も、物理的にも経済的にも、受け入れることは全くできない。政府も計画の破たんを認めることになり、制作す新下自民党は口にできない。

こうしたことを背景にプルトニュウムを利用する大間原発の建設を、枝野は認めたのである。安Photo_3倍首相の「原発ゼロは無責任」発言にもこうした、これまでの政府の方針の過ちを、認めなければならない苦渋がある。

懸命に現行の原発稼働を安全に運行したとしても、放射性廃棄物の核のゴミは処理できない。経済発展を重視して、PM2.5をまき散らす中国を笑えるはずもない。ようやく最近になってこの問題を真剣に取り組み声が上がり始めているのがわずかな救いである。

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山口香氏の発言を受け止めよ

2013-02-08 | 政治と金

全日本女子柔道のトップの選手、15名が連名で柔道連盟を超えて、日本オリンピック協会(JOC)に告発文を送った。彼女たちの支えになったのは、筑波大学准教授でJOCの理事でもある、山口香氏である。

早くから相談に乗っていたようであるが、自ら解決するようにと突き放01
し、連盟の告訴にたどり着いた。全日本柔道連盟に女子の役員はいない。

今回の暴力事件の発覚で、園田監督を更迭し蓋をするつもりだったようである。発覚前には隠ぺい工作をやっていたようである。トカゲのしっぽ切りで終わらせようと画策していた。発覚後も、監督の体罰論争に切り替えて動いていた。

柔道連盟は、自らには間違いがない。問題が発覚したら、発覚部分を切り捨て、組織の傷を最小限にする。日本の官僚の持つ体質、そのものを受け継いでいる。東電も同じである。

山口氏の「選手が抱える問題を吸い上げる構造が、スポーツ界にない」「選手はわがままを言うのではなく、理論立てて説明できる人間に育ってほしい」という発言が正しい。

女子柔道界のトップスターで小沢一郎に取り込まれ、今や国会議員の谷亮子氏は、今回のことの全く無策である。体罰など柔道界にないと発言し、15名の実名を公表すべきとしている。幼いころからトップ選手であった”やわらちゃん”に、手を挙げる指導者などいわけない。この議員さんに一般人や、庶民感覚を求めるのが無理なことである。

山口氏は、聞き取り調査は協力的でも、「氏名の公表は不利益が生じないことが担保されているとは言えず、時期尚早である」として、15名の置かれている状況に理解を持っていることを示した。全柔連が、女子役員や監督の採用に向けて前向きなことは評価した。

全柔道連盟の評価は、メダルの数であって、健全な国民のスポーツへの取り組みや、底辺の拡大などではない。指導者としての焦りが体罰を生み、指導者としての驕りがセクハラやパワハラを生むのである。

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プロペラ機の復活

2013-02-07 | マスコミ報道

航空旅客機はジェット時代と思っていたら、どうも風向きが怪しくなってきている。プロペラ機が巻き返しているのである。

航空機のコストのうち、3分の1が燃料代である。このところの航空機02
燃料価格の高騰で、燃費の良いプロペラ機が見直されている。ターボプロップ機と言われる航空機であるが、ジェットエンジンで噴射せずに、タービンを回転させ、プロペラを回すのである。

従来のプロペラ機に比べて、飛行距離が伸び、客席数も増やしている。何よりも燃費が良くなっている。プロペラ機特有の騒音が抑えられ、振動も少なくなった。ジェット機より安全性が高い。こうした特徴が実績を上げているのである。

世界の航空機の飛行距離は、半分が500キロ以内である。プロップ機は500キロでは、ジェット機に比べて10分ほど時間がかかる。この数年で、プロップ機と競合する小型のジェット旅客機の生産が、ほとんど中止状態に追い込まれている。

フランスの合弁会社、ATRが世界のプロップ機を生産して03_2いる。プロップ機は、1999年に技術的に出来上がっているが、この数年で世界各国が最も購入している航空機になっている。

500キロ以上になることの多い国際線はジェット機が、飛行距離の比較的短い国内線はプロップ機という棲み分けが、今後進行するものと思われる。

左に<流氷の少しの根室>アップしました。

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フィンランドの放射性廃棄物最終処分場のようには

2013-02-06 | 原発と再生可能エネルギー

フィンランドは、エネルギーの70%を輸入に頼っている。原発導入当初より、最終処分場を造ることを決めていた。原発が吐き出す、放射性廃棄物は10万年は放射能を出すものと言われている。世界初の放射性廃棄物を、地下420メートルに作っている。

この処分場は100年で、9000トンを受け入れて封鎖する予定である。放射性廃棄物は、日本のように再処理せず埋め立てられる。ここの岩盤は、20億年前にできたもので、6万年後には氷河に覆われるものと推測されている。これまで地震は全く起きていない。

原発が、『トイレのない高級マンション』と言われるのは、最終処分場を用意することなく、原発を稼働しているからである。特に日本は、再処分するプルサーマルなる、架空の方式を作り出してはみたものの、徒に国家予算を食いつぶしているだけである。

処分場(オンカロ:洞窟)を受け入れている村には、補助金が出ているわけではない。固定資産税を受けているだけである。住民が処分場受入れ決定までの、政府の説明が納得いくものであったから、彼らは受け入れているのである。

日本の原子力関係者のように、企業・研究者・監視者・政治家がすべてもたれ合っている姿は、フィンランドにはない。

世界で20~30万トンあるのではないかと推測される、放射性廃棄物であるが本当の意味で「最終」処分場を、どの国も持っていない。

日本で最終処分場の受け入れを表明している自治体はない。北海道の幌延町は、地元住民の反対で研究所とし掘削し現在、地下150メートルほどを掘り進んでいる。この”研究所”は、街に1億3千万円お金を落としてくれている。

研究所はフランスがやっているように、最終処分場にいずれ変わるとだれもが思っている。要するに、日本では最終処分場は存在せず、各原発に多くの廃棄物は溜まったままである。

原発施設での発電をいくら安全に稼働させたとしても、放射性廃棄物は増え続けているのである。また、仮に日本中の原発を即刻停止したとしても、放射性廃棄物という汚物は次世代が何年にもわたって処理し続けなければならない、負の遺産なのである。

火山国日本には、フィンランドのような硬い岩盤はない。日本は拙速な原発稼働によって、処分できない汚物を抱えたままである。安倍政権はさらにこの怖ろしい汚物をため込もうとしている。

左にフォトアルバム<流氷が少しの根室>アップしました。

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原発本の発行、道教委道認めず

2013-02-05 | 政治と金

北海道を中心にして、原発あるいは核についての主に基礎知識の普及Photoに、出前講座として精力的に活動されている方がいる。河原茂雄さんと言われる、琴似工業高校の教諭です。下記に川原氏のアドレスを載せてあります。

川原氏が、出前講座で発言されている内容をまとめたもので「高校教師かわはら先生の出前授業」(全3巻、明石書店)を出版することになりましたが、北海道教育委員会はこれを認めませんでした。左の北海道新聞の1月31日の記事を参照ください。(クリックして大きくしてご覧ください)

日本中で様々な問題対処について、教育委員会の閉鎖性が問題になっています。北海道の場合も同じです。今回の、北海道教育委員会の主張はPhoto_2、①政治問題であること、②営利活動であることを理由にしています。

河原氏はすべての印税を、福島の子供たちに寄付すると言われています。②については問題ないと思われます。

①の政治的問題の理由は、選挙が近かったことを上げています。しかし、選挙後に容認したわけでもなく、理由になるのは社会情勢からみても、極めて不自然です。

道教委によれば、この3年間に教員から出版許可願いは10件申請されているが、すべて認めている。どう見ても今回の道教委の判断は不自然である。第一、福島の被爆者や避難者たちにどう説明するのだろう。昨日本ブログで紹介した、女子高校生の感性を大きく逆なでするものである。

上記記事ににもあるように、「憲法で禁じる検閲に近く、表現出版の自由に対する抑圧だ」とする、識者の関係が正しい。あるいは、選挙後の自民党政権に復活後の、原発再稼働に向けた権力へのすり寄りであると思われる。

ここにも、現在社会問題になっている、責任を問われるシステムになっていない教育委員会の、非社会的姿勢と閉鎖性があります。

http://blogs.yahoo.co.jp/skawahara1217

左のフォタルバムに<流氷が少しの根室>をアップしました。

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女子高校生たちの未来を奪うもの

2013-02-04 | 政治と金

福島県相馬市の女子高校生が、3人で演劇を公演している。自分たちの言葉で語る、とても胸を打つものであった。昨日深夜の、読売系のNNNドキュメント2013である。

「今伝えたいこと(仮)」とした題した演劇である。(仮)とカッコ付きなのは、自分たちの気持ちが、日々変化するからである。彼女たちの言葉は、とても重く意味が深い。

彼女たちは中学卒業式の日に、3.11の震災を受けていた。私たち若い者が、未来を考えていないと思われているが、そんなことはないと強く反論する。

演劇は、高校生になった彼女たちの言葉で語られる。「私たちが産んだ子供に障害があると、私たちのせいになる」「出て行け!福島に留まっていろ」「放射能を持ち歩くな」「結婚する時、就職する時、何か言われるのか心配だ」

どんなにつらい思いをしていても、可哀想だと思われたくない。でも、福島産かどうか食べ物を見ている自分がいると、自戒する。

演劇では、3人のうちの一人が、耐えきれずに自死する。「私たちを忘れないでください」「知らないふりしないでください」「「ねぇ、誰か私たちを助けてください」と、暗転する。

若い細胞は、放射能に強く反応する。特に女性は出産を通じて、放射能がどのように反応するか心配である。もうすでに結婚しないとか、子供を産まないとか決めている子たちもいる。

福島の若者たちに何の瑕疵もない。彼らの未来を奪おうとしているのが、放射能であり原発である。

既にこの国の為政者たちは、若者たちの苦悩を知ることなく、原発再稼働に向けて動き出している。

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それでもキャパは偉大である

2013-02-03 | 政治と金

今日のNHKスペシャルは、久しぶりに傑作を見た気がした。戦場写真家のロバートキャパを、ライフの取り上げられて一躍有名にした、「崩れPhoto落ちる兵士」の写真の、真贋についである。

この戦場の写真として最も有名なこの写真は、発表当初から多くの疑問が指摘されていた。それらの疑問に、キャパは固く口御閉ざしたままであった。番組は、キャパのフアンでもある作家の沢木耕太郎氏が、NHKなどの最新の技術を用いて解明していた。

キャパの研究所が提示ている、同じ時に撮られた42枚の写真の地平線の形から、場所を特定した。スペインのエスペホの丘と特定した。

同じ写真から、銃が戦闘用になっていなかったこと、戦闘が起きた時よりも早く撮られていたこと、を特定している。同じ人物が撮られた類似の写真の中から、直前の1枚の写真を特定している。

更に兵士たちの動きから、この直前の写真が0.86秒前であったと推察し、異なるカメラで撮られていると断定している。更にそのカメラは、2眼レフのローライフレックスであると推定している。キャパはライカで撮っていた。

ローライを使っていたのは、2歳年上の同じユダヤ人の恋人のゲルダである。ゲルダも戦場カメラマンとして活躍していた。崩れ落ちる兵士の写真は、同じ流れの中で彼女が撮った写真だと、沢木は推察する。

ゲルダは、ライフにこの写真が発表される直前に、同じくスペイン戦争で撮影中に亡くなっている。

崩れ落ちる写真が、兵士たちの非戦闘時に撮られていること。写真を撮ったのはゲルダであったこと。キャパは共和国側に立っていたこと、などから彼が、この写真について語らなかった胸の内が読める。

彼はその後、この写真の事実と恋人の死から立ち直り、ノルPhoto_2マンディー上陸作戦の兵士を撮っている。しかも前からである。銃弾の中での写真は、写真処理の誤りで流れていることが返って、臨場感を表している。

私は「人間とはないか」という写真集を若いころ買っている。キャパの写真が数枚ある。戦争の意味を問い、告発し人の心を強く打つものである。キャパは、1954年にインドシナ戦争で、ベトナム取材中に地雷を踏み死亡している。

写真の持つ力をキャパは引き出し、戦争の意味を問い続けていた。「崩れ落ちる兵士」が、非戦闘時であっても、恋人の撮ったものであったとしても、彼の偉大さは何も失われるものではない。

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銃と大麻とアメリカ社会

2013-02-01 | アメリカ

オバマは次期がないから、銃の規制にようやく本腰を入れるようである。規制に動き始めたことを受けて、今までになく銃が売れているようである。

銃は身を守るためにあるとする、一方的な論理に支えられるアメリカ社会は、自らの権利を最大限主張する、身勝手な社会である。犯罪を抑止するとする道具が、数知れない犯罪の道具になっている。

Photo_2昨年暮れに、アメリカのワシントン州とコロラド州で、大麻が嗜好品として合法化されることになった。21歳以上が一時に1オンス(28.3グラム)以上買うことが出来ないとか、車に乗れないとか、公共の場で吸引できないとかの、規制は一応ある。

しかし、大麻は麻薬である。習慣性も高く、健康にいいわけがない。麻薬の売買は、不法社会の組織や国家が、財源として暗躍している。犯罪の根源にもなっている。

放置すると蔓延する。規制すると隠れて吸わなくなる。というには建前のようでもある。財政難に悩む州の税収になるというのが本音のようである。赤字の同額が収入になると見込まれている。

これまで大麻が麻薬常習への入り口になっていることが、指摘されている。合法化の根底には、アメリカ文化の個人の自由を束縛しないとか、考えは容認するという、いい意味での個Photo人主義がある。

しかし、銃社会の前提になっている自己権利とその保全が、社会の闇の部分を作り多くの命を奪っているのも事実である。国家が軍隊を持ち、軍備拡張をするのと同じ理由である。敵より優秀な兵器を持ちたいようになる。

大麻の合法化は州民の投票で、可決採択されたものである。何とか大麻を吸いたい身勝手な人たちの運動が、実ったものである。大麻吸引は俺の勝手だろうというのである。闇社会を作ったり健康を害することなど、彼らは考えないのである。アメリカは、個人の自由や身勝手はあらゆるものに優先するからである。

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羅臼港

春誓い羅臼港