BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

ぼくたちは勉強ができない 第146話 『泡沫の人魚姫は約束の[x]に濡つ⑤』 感想: うるかエンドに向けて爆走中!でいいんだよね?

2020-02-10 14:32:50 | ぼく勉
成幸とうるかの過去話の続き。

決定打は、うるかが水希を救済したことだったってことだけど。

しかし、その水希の心に火をつけた理由は、うるかに成幸を奪われてなるものか、と水希が思ったから、というのは、いや、お約束ですねw

あとは、水泳の天才だとばかり思っていたうるかが、実は陰で思い切り練習する努力の人でもあった、ということ。

それをみて、成幸も自分の頑張りのたりなさを悟るというもの。


・・・ということで成幸・水希の兄弟の精神的窮地を救ったのはうるかだった、というオチ。


いや、これ、うるか最強すぎでしょ。

ていうか、まんま『五等分の花嫁』の四葉と同じポジションなんだけど。

もしかして、マジで、幼馴染は滑り台筆頭、というセオリーを壊すことが新しいセオリーになっているのかな?

うーん。


とまれ、過去話ばかりだから「うるか無双」は仕方ないとしても、これ、このまま、もう、うるかエンドに向けて爆走、ってことでいいのかな?

このマンガは、あんまり恋愛の屁理屈をつけても仕方がないところがあるので、いろいろ考えても仕方がないのだけど。

でも、理系と文系、先輩と先生、の4人については、このまま置いてきぼりなのだろうか。

それとも4人分、うるかと同じような過去話っぽい、成幸の心象風景を描くエピソードをそれぞれ挟むのだろうか。

でも、そうすると、思い切り間延びしてしまうと思うのだけどね。

うーん、着地点が見えたようで、全然見えないな。

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鬼滅の刃 第193話 『困難の扉が開き始める』 感想: イケずなしのぶさん、グッジョブ!

2020-02-10 14:17:53 | 鬼滅の刃
炭治郎が「日の呼吸」の12の型の連続舞として13の型を繰り出そうとしているものの、依然、型の完成度では、かつての縁壱にかなうはずもない。

そう思った無惨が炭治郎に攻撃を繰り出すものの、こちらも何故か、思い通りに仕留めることができない。

なぜだ???!!!

と疑問に思った無惨様。

すごいのは、ここから、取り込んだ珠世の細胞から彼女の記憶を探る、という、えー、そんなことできるの?という、離れ業をなし、

その結果、わかったのは、しのぶが仕込んだ「老化細胞」によって、いつの間にか9000年分、無惨は老化していた、というオチ。

えー! そんなこと可能なの?

しのぶさん、スゲェ―!

と思ったものの、どうして、その薬なのかDNA操作術なのかわからないけれど、それを身体に忍ばせていた珠世は平気だったんだろう?とか、結構、疑問に感じてしまって・・・。

もうなんでもありだなー、さすがは少年マンガ!

と思ったのだったw

それにしても、敵の戦力を削ぐことで味方の勝機を増やすとか、ほんと、しのぶさんはイケずだなぁ。

亡くなってしまって、ホント、惜しい人でした、蟲柱。

にしても、他の柱たち、いい加減、気を取り戻さないのだろうか。

いや、目覚めたところで、腕がなかったり、足がなかったりするから、戦線に復帰できるわけでもないのだろうけど。

でもね、やっぱり柱だからね。

それから、禰豆子。

いい加減、現場に駆けつけようよ、禰豆子。

でないと、父上に怒られてしまうよ。

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青春ブタ野郎は迷えるシンガーの夢を見ない 感想: 霧島透子とは誰なのか? いや、何なのか?

2020-02-10 10:52:42 | 青ブタ
待ちに待った青ブタの新刊。

前巻の最後で、大学に進学した咲太。
でも、その時の感想にも書いたように、本当に「大学編」は始まるのか?
それが一番の疑問なのだけど・・・。

ともあれ、まずはスペース、空けときます。

































で、一応、大学編は始まった。

キャンパスは金沢八景にある、というから、これ、ほぼ実在の横浜市立大学(横市)が舞台。

咲太が通う「統計科学学部」も、名前こそ違え、「データサイエンス学部」というのが、実際に横市にはあるし(2018年の新設)。

ちなみに、この統計科学学部には、それなりに今後の展開を予感させるところがあるのだけど、それはまたあとで。

ともあれ、横市を新たな舞台に作者が選んだのは、神奈川県の名所として、江ノ島に続くものとしたらどこか?って考えて、あ、八景島があるじゃん? なら金沢八景の横市だ!、ってな発想で選ばれたのだろうね。

横浜といっても、金沢八景は、また独特の鄙びた感じがあるから。

作者は、どうしてもこの咲太の物語を湘南の香りとともに綴りたい、という思い入れがあるのだろうな。

実際、今回、咲太は、今回のヒロインである「ずっきー」こと卯月とともに、三崎まで電車で遠出して、そのままサイクリング・デートをしていたくらいだから。

確かに、三崎港の魚って美味いよね!、みたいな感じで。

なので、大学編を始めたかったことは、よくわかる。

・・・といっても、まだ、この大学編はほんとに大学編なのか?とも思っているけれど。それもまたあとで。


加えて、これも本巻を読むとわかるけど、まどかやずっきーを、咲太と日常的に出会う機会があるようにしたいから、みな、大学生にした、というのもあるのだろうな。

これは、作中でも説明されていたけど、大学は、高校と違って、固定された「学級」や「教室」があるわけではないから、その分、作中人物の出入りが自由にできる。

少なくとも、大学キャンパスが舞台でなければ、今回のように、咲太がずっきーと日常的に話す、なんてことは書けなかっただろうから。

しかも、進学ということで、いきなり距離を詰めることができる。

なんたって、ずっきーは、咲太と同じ統計科学部だったわけだから。

もっとも、最後に、ずっきーは、入りたての大学をあっさり辞めてしまうのだけどね。

それも含めて、モラトリアムの感じは強い。

そして、それゆえ、「え? 思春期症候群って、高校で終わりじゃないの?」という素朴な疑問にも答えようとしている。

そう、自分が進むべき道を探している段階にまだあるなら、それはみなまだ思春期のなかにあるのだ、ということ。

だから、どうどうと、この物語は、大学において「思春期症候群」を扱おうとする。

もっとも、咲太ですら忘れていた「思春期症候群」を思い出させたのは、大学で新たに知り合った美東美織だったのだが。

そして、多分、この美東が次巻のヒロインなのだろうけどね。


ということで、本巻は、基本的に、「大学編」という名でとりあえず始まった新章の、まさにプロローグ的な物語だった。

だから、その巻で、ずっきーがヒロインだったのも、まぁ、当然といえば当然の展開。

正直、え、ずっきーって誰?、って最初、思っていたものね。

で、最後に彼女は、再び、咲太の日常からは消えてしまうのだから、ホント、つなぎに使われたキャラという感じは否めない。

もっといえば、最後の最後で、今後の物語の鍵を握る謎の人物?「霧島透子」を呼び出すための鍵でしかなかった、ってことで。

いや、ホント、最後にミニスカサンタの格好で「梓川くん」なんて、いかにも咲太をよく知っている風を装って、突如として登場するのだから、ずるいw


でも、この霧島透子の登場まで含めて、この大学生編って、単純に、のどかや、今回のヒロインとなる卯月を、咲太の日常世界に組み込むための舞台設定だった、ってことじゃないの?って思ってしまうのだよね。

だいたい、このシリーズにおいて「・・・の夢を見ない」っていうのは、要するに「・・・のような未来を求めない」ってことだから。

だから、相変わらず、いつか「本当の夢見人」が現れて、大学編の話が全部、その人がみた夢としての未来でした、というバレが来ても全然驚かない。

だいたい、思っていたとおり、声の感じから、霧島透子は桜島麻衣じゃないか説、すでに作中で登場してきているわけだしw

ミニスタサンタで現れるあたり、麻衣さんのバニーガール姿とかぶるところもあるし。

とはいえ、この霧島透子については、いまのところ、全然、情報がない。

いや正確には、前前巻の『お出かけシスターの夢を見ない』で、翔子ちゃんが少し触れているのだけど。

その時の話では、未来の記憶を全部持っている翔子ちゃんの記憶の中にも「霧島透子」という存在はまったくなかった、ということだった。

つまり、単純に考えて、いまある大学編は、牧之原翔子が夢見た、彼女の思春期症候群が得た「未来の束」からは外れているものであるということ。

そして、その鍵を握るのが、「霧島透子」という、なぞのシンガーだった、ということ。

まぁ、だから「迷えるシンガー」というタイトルを聞いたら、主人公はずっきーではなく霧島透子だと思ったのだけどね。

でも、それはミスリーディングでもあり、そうでもなかった。

結局、ずっきーは、霧島透子のナンバーをフィーチャーして、「空気が読める」自分になってしまったから。

そして、最後に登場した「ミニスタサンタの霧島透子さん・二十歳w」は、それが意図的であったことも明かしているから。

もっといえば、それは、どうやら、彼女の曲である“Social World”の歌詞に仕込まれていた暗示だったようだけど。

それは、本書の冒頭に引用された、歌詞を読めばわかるようになっている。

どこまでが「みんな」で、どこからが自分なのか?

LINEやインスタが横行しているSNSの現代では、この「自分」の境界線が曖昧になって、だから、ことさらに「空気を読む」よう同調され、その反動で「自分探し」にでかけてしまう、という展開。

まさにこの犠牲者が卯月だった。

でも彼女がそもそも、統計科学学部なんてところに進学したのは、この「みんな」の実態を統計科学を通じて理解することができるのではないかと思ったからみたいだし。

というか、それは、どうやら咲太がこの学部を志望した理由でもあったみたいだけどね。

でも、確かに、この方向性は面白くて。

なぜなら、ここまで「量子もつれ」のような量子力学の考え方が思春期症候群の根幹にあると説明してきたこのシリーズからすると、もともと量子力学の誕生の前には統計力学があった、という科学史の史実があるから。

そして、統計力学で説明できない現象が、量子力学を生み出すきっかけになったから。

その史実からすれば、咲太は、今後、統計科学の観点から、理央に頼るのではなく、自力で「思春期症候群」の発生理由に迫っていくように思えるから。

要するに、統計科学の臨界点に量子力学的な思春期症候群が生まれる、という発見。

そういう意味では、今回の卯月は、そのテストケースの第1弾だったことになる。

霧島透子いうところのSNSで満たされた「ソーシャル・ワールド」を通じて、自己の変革を強いられたのだから。

そういう意味では、この「ソーシャル・ワールド」そのものが、一緒の巨大な思春期症候群生成装置であり、そのシステムデザインを行ったのが霧島透子である、ということになる。


で、そこで嫌でも気になるのが、この霧島透子なのだけど。

でも、この霧島透子って、物語の扉裏にその歌詞が引用されているのを見ると、明らかにこれ、上遠野浩平のブギーポップシリーズに出てくる「霧間誠一」へのオマージュだよね?

ついでに、霧島透子という名前のほうは「水乃星透子」すなわちイマジネーター。

だったら、もう、この霧島透子が、この大学生編を「イマジン」していることは、物語の冒頭に明記されているようなものだと思ってきた。

そして、その霧島透子を生み出した存在が、前にも書いたように、牧之原翔子に嫉妬した桜島麻衣である、というのが、いまのところの推測。

そして、その霧島透子の一種の手先のような存在が赤城郁実。

なぜなら、赤城の「意識高い系」の呼びかけを見て、卯月は、自分の空気を読まない発言がいままで「みんな」の嘲笑の対象になっていたことを悟ってしまったから。

いわば、郁実は、透子の実行部隊。

とうのも、どうやら霧島透子は、咲太にしか見えない存在であるようだから。

だから、透子と郁実の関係は、アドミニストレータとカーディナルのような存在なのかもしれない・・・とも思うのだけど、まぁ、それは次回以降だよね。

ともあれ、霧島透子が今後の物語のゲーム盤を握っているのは間違いなくて、それは、ブギーポップの「霧間誠一」と「水乃星透子」の合体したような名前からも明らか、というのが、今回、最後に感じたことかな。


そういうことで、ようやくエンジンがかかり始めた「大学編」(という誰かの夢の世界w)、次巻も楽しみだ。

新登場の美東美織は、はたしてどういう役割を果たしていくのだろう?

麻衣さんの存在ゆえに、当初から霞んでしまう美織だけど、でも、それは、仕事柄、咲太を常時ベタベタできない麻衣さんの代わりを務めることになるのかな?

でも美織すら、麻衣さん=霧島透子がつくったテリトリー内における、咲太番のようにも見えるからなぁ。

なんか、すべてが霧島透子の手のひらの上にあるようで。

それはいうまでもなく桜島麻衣の手のひらの上であるようしか思えない。

ちょうど、まどマギの映画『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語』の世界が、ほむらが夢見たせかいであったように。

だから、やっぱり、この「大学編」の解決の鍵を握るのは、咲太と理央に加えて牧之原翔子だと思うのだけど。

でも、それはきっとまだ、4-5巻くらい先のことなのだろうなぁ。

とまれ、次巻が楽しみ。

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