BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

五等分の花嫁 第122話 感想3: それにしてもなぜ風太郎と四葉の「誓いのキス」を描かなかったのだろう?

2020-02-19 20:14:20 | 五等分の花嫁
最終回の、花嫁・四葉の言葉を聞いて改めて感じたけど、四葉って、一人の登場人物として見たとき、他の姉妹と比べて、人間的面白みに欠けてた。

端的に言って、ヒロインとしての魅力に欠けていた。

かわいくない。

真面目すぎる。

姉妹が五人いるからこそ、元気っ子というキャラがぎりぎり成立していたレベル。

それでいて、本質は邪悪。

かつて姉妹を出し抜こうとしていた、いわば厨二的増長気味のヤバさがあったことが、表向き、まるまる封印されてしまっていて、実は、裏のある性格ではないのか?という疑いが最後まで消えない、というか、今も消えていない。

まぁ、だから、四葉って、キャラとして好きになれないんだよね、いまだに。

あの「邪悪さ」を正直に風太郎に告げたわけでもなく、せいぜい、自分が姉妹を巻き込んで転校させてしまったことを悔やんでみんなに尽くした、というところまでしか風太郎には伝わっていない。

だったら、あんな邪悪な本質、わざわざ(作者は)描くなよ、というのが、今だから言えること。

いや、もちろん、十分反省して真人間になったじゃない!と言われればそうみえないこともないのだけど。

でも、四葉を真ヒロインとして物語を締めるのなら、そのような「四葉の邪悪さ」が払拭されたことを、ちゃんと風太郎なり、一花なり、あるいは、マルオなりの口から言葉にし、四葉とやり取りしている場面を描くべきだった。

これは意図してのことかどうかはわからないけど、この物語の作者は、そういうところは、正直、手抜きが多い。

ちゃんと言わなくても、読者が勝手に想像してくれる、と思っているフシがある。

でも、それはやはり読者に甘え過ぎで、キャラクターに邪悪から善に転身した「変化」があったのなら、それは、ちゃんと「成長」として示さなければいけない。

なんというか、そういうところが、最後までぼやけたままにされていたので、四葉エンドをすっきり受け入れることが難しかった。

ていうかさ、もっとはっきりいえば、そういうやり取りを含めて、

最後、ちゃんと、風太郎と四葉で、誓いのキスをしたところを描けばいいじゃん。

なんで描かないかな?

ついでにいえば、指輪の交換もなかったし。

いや、あの結婚式は、高校生の風太郎が夢に見たものだから、妄想したものだから、風太郎がよくわかっていないディテールは想像されようがない、という理屈が成り立つのはわかる。

でもさ、それはそれ、これはこれで、ちゃんとキスシーンとか指輪の交換シーンとか描けばいいじゃない。

そうしたら、あぁ、四葉が花嫁なんだ、・・・、って読者の方も、徐々にその結果を受け入れることができるのだから。

そういうステップを一切合切省いているのは、真面目にいただけない。


そういう意味では、式場で行う五つ子ゲームもマジでいただけない。

悪趣味にすぎる。

せめて、式の前日に、最終打ち合わせのときに、突如として始められた、というくらいにしておけよ、と思う。

いや、あれも、風太郎の夢/妄想の中での出来事なのだから、式場で、五つ子ゲームが介されるということは、それだけ、夢を見ていた時点での、高校生の風太郎が、自分の選択、すなわち四葉を選んだことに、今ひとつ自身を持っていなかったことの現れなのだ、と言わればそれまでなのだけど。

でもねー。

「終わりよければ全てよし」という言葉があって、やっぱり、「締め」の場面は重要なのだよ。

これで終わった、という充実感がまずは必要なのだよ。

それが、徹底的に欠けていたからなぁ。

どうせ夢オチにするなら、ちゃんと、式での誓いのシーンを描けばいいのに。

「花嫁」なんだからさ。

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五等分の花嫁 第122話 感想2: しかしホントに伏線丸投げの『ネギま!』エンドになるとは…

2020-02-19 17:24:14 | 五等分の花嫁
いや、122話のラストの夢オチで、もう『五等分の花嫁』という物語は、物語であって物語でない、美少女攻略ゲームの展開をマンガで表現する、という方針が明らかにされてしまったので、別に、伏線も何もあったものではないのだけど。

にしても、丸投げだったね。

まぁ、「鐘キス」は、一応、風太郎の夢=妄想とはいえ、触れられはしたけど。

結局、

京都の子、とか、

零奈バレ、とか、

ミサンガ、とか、

御守の中身、とか、

全部、嘘、とか、

この恋が叶わない理由を知っている、とか、

私には秘密があります、とか、

その他もろもろの、思わせぶりなネタは、全部、忘れ去られてしまった。


いやー、この丸投げ感は、全く『ネギま!』の最終回のときと同じで、嗤うしかないw

読者からすれば、放っぽられた!感。

でも、きっと、こうした伏線もどきのネタは、この先の、「2周目の五等分」とか、「3周目の五等分」で、ちょこちょこ小出しにされながら、あぁ、そういうことだったんだー、って、あと付けで明かされていくと思うよ。

それが、春場ねぎの敬愛する『ネギま!』のやり方だから。

で、その中で、

実は無堂が良い父親だった世界とか、

その結果、マルオが五つ子にかかわらない世界とか、

場合によったら、風太郎の母が登場する世界も、

描かれるかもね。

なにせ、夢オチだから。なんでもありだからw

風太郎の夢=妄想が尽きない限り、物語はエンドレスに、ヴァリエーションを少しずつ変えながら、読者に飽きられるまで続けられるはずだから。

そうやって、強引にでも、金のなる木を延命させないと、実際、マガジンも厳しいんだろうね。


いや、ホントは、こんな製作サイドの大人の事情のことなんか、考えずに、純粋に『五等分の花嫁』という「物語」について語りたいのだけど、でも、年が明けて以降の、115話から122話までの展開を見ると、まともに、物語だけに、作品だけにフォーカスして、何か語るのが虚しくなるよね。

うん、虚無。

これは虚無だよ。

『ネギま!』が、ラスボス討伐をすっ飛ばして、みんなハッピー素晴らしー!って終わり方をいきなりしたときに感じたのと全く同じ「虚無」。

そういう意味では、ホント、あの『ネギま!』エンドは、後続のマンガ家にもマンガ読者にも悪い影響を残したんだな、と思った。

だって、ほかでもない『ネギま!』の大ファンだった、『ネギま!』の主人公の名前ネギ・スプリングフィールドをちょっとひねってペンネームにしたマンガ家が、なんのてらいもなく、全く同じような、丸投げエンドを敢行してしまったのだから。

そういう意味では、ラブコメというジャンルも終わった、ということなのかものしれない。

でも、それがまた既成事実になり、今度は、この『五等分の花嫁』の読者の中から、そうか、マンガの終わり方ってこれでいいんだ、って妙に納得してしまった人が、また7-8年経ったところで、似たような、形だけ終わった気にさせる終わり方を繰り返すことになるのだろうな。

はーあ。

なんだかなー、だよ。


しかし、今思うと、あの日の出祭期間中の『最後の祭りが…』シリーズが、時系列が行き来するパズル的な展開を繰り返したのも、後日、2周目や3周目の「ごとよめ」をやるときの「リターンポイント」を設定しやすくするためのものだったんだな。

まじめに、時系列を整理して整合性をつけようとしたのは、まさに作者の思うつぼだったってことだな。

だって、あれで、読者の間にも、多数の分岐点による未来シナリオがあれこれ考えられてしまったのだから。

当然、あの最後で、四葉ではなく、一花が選ばれたバージョンとか、即座に展開可能だからね。

そのためにも、そこら中に穴だらけの、とりあえずデフォルトのシナリオが用意されていればいいだけのことなので。

でもさ、そんな、あれもこれも「やり直す」ことのできる世界って、読者が望んでいるものなのかね?

単に、各キャラの支持者たちが、それぞれ喜ぶだけのことで、それは引いた目で見れば、作者に、というか、もはやこれは五つ子ゲームの「運営」といってもいいと思うのだけど、その「運営」にいいように巻き上げられているだけじゃない。

はーあ。

どうしてこうなった?

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五等分の花嫁 第122話 『五等分の花嫁』 感想: やっぱり夢オチで『君の名は。』になりそこねた『ネギま!』エンドだった!

2020-02-19 14:21:08 | 五等分の花嫁
我ながら、ひどいタイトルだなぁ(苦笑)。

でも、ほんとに最終話のタイトルは『五等分の花嫁』だったねw

五等分の花嫁 第121話 感想4: 最終話(第122話)のタイトルはきっと「五等分の花嫁」だね

まぁ、五つ子ゲームをやると言われた時点でわかっていたことだけど。


それにしても、なんともまぁ、締まらない終わり方だったな。

だって、結局、夢オチでしょ?

今回の最後の場面を素直に受け止めれば、高校の卒業式前の時点で見た夢、ということ。

だから、最終2話の5年後の結婚式は、全て風太郎が見た夢、というか、妄想だった。

ホント、とても最終回とは思えないヒドイオチだ。

ということは、今回、明かされた「鐘キスの相手」は四葉だった、という「バレ」も、なんだ、風太郎の見た夢、つまりは願望だった、ということで。

つまり、例の日の出祭中に一花に聞かれた「鐘キスの相手は誰だったら嬉しい?」という問いへの風太郎の答えが映像化されただけにすぎない。

引き続き、真相は闇の中。

結局、真の「鐘キスの相手」はわからずじまい。


でも、この夢オチの物語のたたみ方ではっきりしたのは、この物語は、風太郎という「信用のおけない語り手」によって語られた、一種のメタ物語であったこと。

ということは、これまで巻かれた伏線(らしきもの)は、すべて、今後、どうとでも解釈できるものになった。

で、それが意味していることは、きっと、このあと、四葉エンドではない、一花、二乃、三玖、五月、それぞれのターンが、個別に始まるはずだ、ということ。

とりあえず、フルカラー版?だっけ?、その展開は、きっと、途中で、『シュタゲ・ゼロ』みたいに分岐して、一花ルートなり、二乃ルートなり、三玖ルートなり、五月ルートが始まるはず。

読者にとって問題は、どこで分岐するかわからないから、とりあえず、最初からもう一度付き合っていくしかない。

なんとも、いやらしい終わり方!


裏返すと、今回の「最終話」は、あくまでも四葉ルートのエンドでしかない。

Fateでいえば、最初にクリアしないといけないセイバー・ルートみたいなもので、そのあとに凛ルートと桜ルートが控えている。

で、きっと、まさにFateと同じように、2周目のルートで、たとえば風太郎の将来の夢はなんだったか?とか明らかにされるのかもしれない。


ともあれ、一応、終わったは終わったけど、いやはや、なんとも、終わった感じのしない、なんのカタルシスもない終劇だった。

ふりかえってみれば、115話から122話まで、すべてが、規定演技の消化試合。

そりゃあ、風太郎の心情が掴みづらいはず。

最初から描く気がなかったのだから。

だって、風太郎は、五つ子ゲームを攻略するプレイヤーキャラになってしまったのだから。

過度に彼の内面を描いてしまうと、以後の展開で「なんでもあり」を実践できなくなる。


しかし、まさか、

本当に「夢オチ」で、

五等分の花嫁 第121話 『五分の一の確率』 感想: これって絶対、式場でうたた寝している風太郎が見ている夢だよね?(らいは談w)

とりあえず「運命の相手」と結ばれる『君の名は。』のパクリで、

五等分の花嫁 第121話 感想5: 最終話(122話)次第だけど、『五等分の花嫁』は、きっと『君の名は。』の日常版をやりたくて、でもやりきれなかった。

でも、結局、パラレルワールドでの物語の展開を可能にする『ネギま!』エンド

五等分の花嫁 第120話 『五年前のとある日』 感想: 結局、五つ子ゲームの『ネギま!』エンドなのか!

なってしまうとは。

それだけ、『ネギま!』への愛が深かったことだったんだなぁ。

五等分の花嫁 第120話 感想2: 『五等分の花嫁』は『魔法先生ネギま!』への完全なトリビュート!


それにしても、マルチエンディングを狙うところまで、『ネギま!』を真似しなくていいのに。。。

ちゃんと伏線を回収して、きちんと完結させてほしかったけど・・・。

でも、これが、マガジン編集部が、ソシャゲの時代のマンガのあり方として選択した道だったんだろうなぁ。。。


うーん。

ともあれ、まだ消化できていないところもあるので、とりあえず、ここでいったん、終わりにしておく。

多分、いつもどおり、またあとでちょっとアップすると思うけど。

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