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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

創約 とある魔術の禁書目録 第10巻 感想: 上条当麻、死す!・・・ではゼッタイ終わらせないゾ!☆

2024-06-17 20:15:58 | 超電磁砲/禁書目録
これも事前に、上条当麻がとうとう死ぬ、というバレを知ってから読んだのだけど、だからといってどうこう、ということはなかったな。

前巻の総力戦に比べればプロットが若干、込み入ってるけど、基本は、

アリス・アナザーバイブル vs アンナ・シュプレンゲル

という構図。

最後まで読むとその対立もよく理解できる。

ポイントは、両者ともに「オープンソース」のオリジナルだったということ。

その点で、アンナ・シュプレンゲルは、他の《超絶者》とは一線を画していて、アリスの対抗たり得た。

で、そのアンナ・シュプレンゲルの尻を叩いてアリスに向かわせたのが、「元祖アンナ」のアンナ・キングスフォードだったということ。

どうやら、次巻で、上条さんは、このアンナ・キングスフォードとともに、地獄からの脱出、すなわち《脱獄》をするらしいw

なので、「上条当麻、死す!」といっても、近代西洋魔術の全知をもって、その事実を上書きする手はずのようw

なので、「死んだ!」という事実は、それほど重くなくなっちゃったかな。

実際、これまでにも、なんども「復活者」がでてきたのがこのシリーズだし。

その理屈が上条さんにだけ適応されないはずはないよねw

で、そういう意味では、「上条当麻、死す!」というプロットも想像していたほど、ハラハラしたものではなかった。

だって、当初からこの「死」は避けられないものとして上条さん本人を含めて認識されていたから。

なので、気分は、余命一月とか言われてやりたいことに向かう人物に近かったんだよね。

つまり、いわゆる「運命に抗う」系の物語。

で、その「運命」を否定しようと、《超絶者》の何人かも9巻に続いて上条側について戦ってくれたりしたわけで。

なので、最後の死は、上条さんが自分の運命を受け入れて、それでもアリスの魂を救いたいから、と本望を遂げる形で至ったものなので、むしろ、上条さん的には通常運営。

実は、もっとハラハラ・ドキドキする展開で、事前に「上条、死す」を知っていたら白けるかもしれないと思っていたのだけど、全くの杞憂だった。

それくらい潔い死。

まぁ、だから、アンナ・キングスフォードお姉さん(19世紀の魔術師w)に、いやダメよ、この子、ちゃんと現世に戻しましょう、って気になったのだろうけどw

もちろん、アンナ・キングスフォードが、アレイスターのどうやら師匠だったことも影響しているようだけどw

でもさ、そもそもアンナ・キングスフォードの場合、これまで作中に出てきた準アンドロイドモードのほうが、魂的には実は「出先」で、本籍は地獄にあります!ってことのようだから、だったらそもそも、地獄=来世と現世の間もチャネルさえ確保できれば比較的ルーズに行き来できる、ってことだよね。

なので、気分的には、この《地獄》がSAOにおけるアンダーワールドみたいな世界だなと思ったし、アンナ・キングスフォードは、SAOのアリス(ややこしいw)のような存在と思えばいいんだ、って思った。

まぁ、だったらきっと、上条さんももう一度、現世に戻って、無事16歳の誕生日を迎えることができるよw


ということで、思っていたほどサプライズはなかったかな。

むしろ、改めてなるほどなぁと思ったのが、《超絶者》という存在が、縛りを設けることである特定の「神を装う」術者たちだったんだ、ってこと。

神装術というらしいが、要は、一種の「神降ろし」だよね。

それを安全かつ長期にわたって安定的に可能にした魔術。

そうすると、モノホンの神、というか《魔神》であったオティヌスには呆れられるだろうし、要するによくできた魔術の一つ、ってことであれば、魔術の近代化に貢献したアンナ・キングスフォードのような魔術師だったら、その返しさ技とかハッキング方法とか考えられそう!とか思ってしまう。

ある意味、科学と魔術が分離する前の自由を満喫できた創始者たちの柔軟な発想が生かされそう、ってことで。

なんか、そういう意味で、実は「創約」って、実は、無印と新約の物語のメタコメンタリーなんだなと思ってきたw

実際、アレイスターはもう、上条さんの日常にまで降りてきて、しばしば魔術の実情とかも語っているわけだしw

その点では、実は違う意味で面白くなってきたようには思う。

もっとも、その分、何がゴールか、わかりにくくなってきて入るので、この先、どう畳むのかな?とは思うけどね。

ともあれ、次巻の、上条当麻&アンナ・キングスフォードによる「脱獄」はちょっと楽しみ。

当然、これまで上条さんが冥土送りしてきた悪人?とか再登場しそうだし。

逆に首尾よく上条さんが復活した折には、大なり小なり新拵えのボディに戻るのだろうから(それこそアレイスターがクローンとして調整してそうw)記憶喪失とか、脳の配線障害とかの問題が自動的に解決されて、それこそ食蜂操祈のこととかちゃんと認識できるようになったりする、というご褒美特典がもれなくついてくる・・・気がするw

ということで、次巻は楽しみw
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