前回、怪獣8号の力を用いて、防衛隊基地を余獣爆弾から守ったカフカ。
もちろん、怪獣だから身柄を拘束され、そのまま防衛隊本部に移送され、処分の決定を待つことになった。
身体をくまなく調査されはっきりしたことは、すでにカフカの心臓は、怪獣の核にすり替えられており、これじゃ、生物分類上、人間、を名乗るは厳しい。
で、じゃあ、どうするか?というところで登場したのが、キコル父の四宮防衛隊長官。
彼は、かつて討伐された怪獣2号の力を兵器化した「兵装」を身に着け、怪獣の力を使いながら、カフカ=怪獣8号の「処分」に向かうのだが。。。
いやー、今回、やっぱり情報量が多いね。
単純に、カフカがもはや人外の領域に達してしまっていること。
だから、今更、怪獣ではなく人間だ、というのは無理なこと。
でも、その怪獣8号を見極めるが如く、四宮長官が本気バトルを挑んでくる。
で、ポイントは、怪獣との戦いにおいて実は「怪獣の力は有用だ」ということで、実際、四宮長官は、怪獣2号の力を使いこなしている。
だとすれば、カフカがすべきは、自分は人間だ、の証明ではなく、自分は、怪獣の力を100%引き出せる元人間で、その点で、怪獣の兵装を纏う長官と大差ない、と証明することなんだろうな。
つまり、人間であるかどうかは関係なく、とにかく防衛隊の戦力として有用か否か、ということ。
まぁ、このあたりの判断は、まんま『進撃の巨人』のエレンと同じなんだけどね。
『進撃』のときは、裁判にかけられたエレンをリヴァイ兵長が引き取り、こいつが勝手に巨人化してやばくなったらオレがその場で殺す、といって納得させた。
で、そのリヴァイに相当するのが、四宮長官である、ということ。
で、エレンに求められたのは、エレン自身の意志で巨人の力を制御することだった。
多分、同じ「意志の力」をカフカも求められる。
ただ、今回、改めて、え?そうなの?と思ったのは、カフカがひたすら四宮長官を傷つけたくないと舐めプしているうちに、ほぼ四肢切断にまで至ったところで、多分、カフカを怪獣8号に変えた「ミツケタ」くんが、カフカの意志を則って、怪獣8号の力を完全に乗っ取ってしまったこと。
重要なのはその際、ミツケタくんが、「殺す、殺す、怪獣、殺す」と、「ゼッタイ怪獣殺すマン」になっていたこと。
このミツケタくんの発言は結構重要!
ひとつには、ミツケタくんが全面に出てきたのは、相手が四宮長官ではなく「怪獣2号」だと判断した結果のようであること。
つまり、ミツケタくんにとって怪獣は敵で、討伐対象であること。
カフカが変身した姿が「怪獣8号」と呼ばれるのは、あくまでも怪獣8号の力が怪獣に匹敵するくらい大きいからで、とどのつまり、防衛隊の都合で怪獣と呼んでいるだけのこと。
だとすれば、怪獣8号の正体は、実は怪獣ではなく、怪獣に敵対してきたなにか、たとえば「鬼神」のような存在なのかもしれない。
だったら、あの鬼面ヅラも理解できるし、そもそも鬼面が割れるとカフカの地の目がでてくるということは、あの怪獣の姿って、実は一種の「兵装」のようにも思えてくる。
なので、実は、四宮長官が付けている怪獣2号の兵装と大差ないのかもしれない。
もっともこの点は原作でもまだ不明だから、今後、明らかになっていく「怪獣8号の秘密」ってことかもしれないけれどw
むしろ、ミツケタくんが自らの能力を発揮するためには宿主としての人間が必要で、そのために、カフカを見つけた!ってことなのかもね。
まぁ、この点では完全に『寄生獣』のミギーと同類ってことになるw
ともあれ、今回のVS四宮隊長戦は、怪獣8号の正体を探っていく上でもいろいろとヒントになる情報が明かされていたことになる。
まぁ、だから、少なくとも怪獣8号は、今後、防衛隊の戦力として活用していくってことになるのだろうな(というか、まぁ原作的にはなる)。
で、そんなふうにカフカがヤバメの怪獣イニシエーションを受けているあいだに、第3部隊の面々はというと、カフカを仲間として心配する一方で、他部隊に一時的に配属されて、各自そこで育ってこい、ということになった。
要は、各自、武者修業してこいや!ってことで。
で、これは、要するに、カフカが戻ってきたときに、カフカとともに戦えるように戦力増強を図る流れだよねw
特にレノのやる気が違う。
このあたりは、『進撃』のときの、エレンを含む104期生の特権的成長に近い。
つまり、キコルやレノだけでなく、第3部隊に配属されていた新人たちの多くが、レベルアップのフェーズに入ったということ。
・・・という具合に、今回は、『東京グール』、『進撃の巨人』、『寄生獣』のプロットがそこかしこに散りばめられたもので、かつそれを支えるだけの情報量を抱えていた。
次にカフカがすべきは、ミツケタくんの暴走を抑えて怪獣8号の力の制御を身につけていくこと。
それができない限り、彼は防衛隊にとっては、ただの怪獣に過ぎなくなる。
カフカにとっては正念場だねw