アイシェさんから紀行文の寄稿をいただきました。予定を変更して転載します。続編が楽しみです。
初日---Tunis
旅の出発地-大抵は首都である大都市-は、いつも旅の最後に見ることにしている。
今回は23時をまわることにチュニス到着。今夜はここに泊って明朝移動することにした。
メディナ入り口で初めに目についた安宿へ。
全く英語が通じなかったけど、疲れきっていてとにかく早くシャワーを浴びて寝たかったので料金表で一番安い部屋を指差して鍵をもらう。
言葉が通じないのにイヤな顔をしない、なかなか感じのよいおじさんだ。
とにかく、自分にムチ打ち荷物を持って階段をあがる。
うなぎの寝床のような長細い狭いスペースにベッドがひとつ。高い位置に小さな窓。
手前には小さな洗面台が。洗面台があるのはポイントが高い。 12Dは高いと思うけど、他のホテルをあたる体力は残っていない。今夜寝るだけだからよしとしよう。
シャワーは1D。 すぐ入るといって荷物を置いてから受付で支払い、案内してもらう。
安宿のいい共同シャワーの条件は2つ。
熱いお湯が出ることと、タオルをひっかけるフックがあること。
安宿は生ぬるいお湯しかでないこともよくある。ここはどちらもクリア。ほっとする。
シャワー室の鍵を返しにいくと、受付のおじさんは日本人ツーリストが来たときの為に日本語を覚えたいんだけど、みたいなことを身振りとフレンチで言う。
力になってあげたいところだけど、私はフレンチが全くダメで、アラビッシュだってわからない。
ここまで書くと簡単だけど、かなりのやりとりをしてなんとかお互いの言うことを想像してのあやふやなコミュニケーションなのだ(笑)
お互いわかろうという気持ちがあれば、そこそこ意思は通じるもの。
でも、初日早々あぁ、言葉ができたらもっと楽しいのに、と毎度毎度のことを思う。